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オーギュスト王国編
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美しい庭園を眺めながら、セッティングされているというお茶会の場所まで案内されると、長い足を組み、優雅にお茶を飲んでいる人物⋯⋯
前回も数える程しかお会いしたことがなかった。
交わした言葉は挨拶程度。
オーギュスト王国次期国王。
ローレン・オーギュスト王太子殿下。
銀髪に意志の強そうな黒い瞳。
タイプは違えどクロイツ殿下とタメを張る美形だ。
弟のギリアン殿下も同じ銀髪だけど、瞳の色はピンク。そのせいかギリアン殿下の方は優しそうな印象だ。
てか、何でここに居るの?
「やっと来たか⋯⋯リリーシア嬢」
"やっと"って、まるで約束の時間に私が遅れたように言わないでよ!
それでも挨拶しないわけにはいかないか⋯⋯
「ああ挨拶は必要ない。そこに座りな」
挨拶する前にそれを遮られ、ローレン王太子殿下は自分の前の席を顎で指す。
こんな偉そうな感じの人だったかな?
まあ、ここは素直に従った方が正解ね。
私が座るとローレン殿下の侍従の方がお茶を淹れてすこし離れた場所まで下がった。
嫌な予感がする⋯⋯聞かれたくないヤバい話をするつもりじゃあないでしょうね?
まずはお茶を飲んで落ち着こう。
「単刀直入に言う。ギリアンと婚約するつもりはないか?」
「ないわ!」
!!
しまった!反射で応えてしまった。
突然何を言い出すんだ?
相手は王太子、不敬とか言い出さないよね?
「⋯⋯わかった」
ふぅ~⋯⋯咎める気はなさそう。
緊張したからか喉が渇く。
もう一度喉を潤そうとお茶を口に含んだ。
「なら、俺の婚約者になるか?」
ぶぅーー!
「ふざけないで下さい!」
もう真面目に相手をするのも馬鹿らしい。
濡れた口元を袖で拭いながら席を立った。
「ふざけてなんかいない。嫌なら仕方がない諦めよう。君なら王妃に相応しいと思っただけだ。まさか速攻で断られるとはな。俺も顔には多少自信があったが⋯⋯座れ」
「⋯⋯し、失礼しました」
「本来リリーシアの立場なら俺かギリアンの婚約者になってもおかしくない。だか、父上と叔父上は候補にすることすら反対した。何故だかわかるか?」
「⋯⋯いえ」
「これも一時期、怠惰な生活を送り娘にすら見向きもしなかった叔父上のせいだ。見かねたマシェリア王国のガルシア公爵⋯⋯君の伯父が引き取りに来た。クロイツ王太子殿下を連れてな」
それから教えられたことは、私が育つ環境にお父様は相応しくなと、伯父様の養女にするつもりだったこと。それは陛下とお父様に反対されたそうだ。(この内容は私も知っている)
結局、ローレン殿下の話はあの場での話ばかりだった。
「まあ、リリーシアに選ぶ権利があるってことさ。だから王族だからといって強引に君を婚約者には出来ないってことさ」
「そ、そうですか」
「本当に残念だよ。リリーシアは俺の相手に申し分なかったのに⋯⋯その見た目も知性も気品も、気の強さも気に入ったが仕方がない⋯⋯今は諦めよう」
いや、どうでもいいから早く帰らせてくれ。
でも、おかしいな。
彼には婚約者がいたはずなんだけど⋯⋯これも前回と変わっていることの一つ。
前回も数える程しかお会いしたことがなかった。
交わした言葉は挨拶程度。
オーギュスト王国次期国王。
ローレン・オーギュスト王太子殿下。
銀髪に意志の強そうな黒い瞳。
タイプは違えどクロイツ殿下とタメを張る美形だ。
弟のギリアン殿下も同じ銀髪だけど、瞳の色はピンク。そのせいかギリアン殿下の方は優しそうな印象だ。
てか、何でここに居るの?
「やっと来たか⋯⋯リリーシア嬢」
"やっと"って、まるで約束の時間に私が遅れたように言わないでよ!
それでも挨拶しないわけにはいかないか⋯⋯
「ああ挨拶は必要ない。そこに座りな」
挨拶する前にそれを遮られ、ローレン王太子殿下は自分の前の席を顎で指す。
こんな偉そうな感じの人だったかな?
まあ、ここは素直に従った方が正解ね。
私が座るとローレン殿下の侍従の方がお茶を淹れてすこし離れた場所まで下がった。
嫌な予感がする⋯⋯聞かれたくないヤバい話をするつもりじゃあないでしょうね?
まずはお茶を飲んで落ち着こう。
「単刀直入に言う。ギリアンと婚約するつもりはないか?」
「ないわ!」
!!
しまった!反射で応えてしまった。
突然何を言い出すんだ?
相手は王太子、不敬とか言い出さないよね?
「⋯⋯わかった」
ふぅ~⋯⋯咎める気はなさそう。
緊張したからか喉が渇く。
もう一度喉を潤そうとお茶を口に含んだ。
「なら、俺の婚約者になるか?」
ぶぅーー!
「ふざけないで下さい!」
もう真面目に相手をするのも馬鹿らしい。
濡れた口元を袖で拭いながら席を立った。
「ふざけてなんかいない。嫌なら仕方がない諦めよう。君なら王妃に相応しいと思っただけだ。まさか速攻で断られるとはな。俺も顔には多少自信があったが⋯⋯座れ」
「⋯⋯し、失礼しました」
「本来リリーシアの立場なら俺かギリアンの婚約者になってもおかしくない。だか、父上と叔父上は候補にすることすら反対した。何故だかわかるか?」
「⋯⋯いえ」
「これも一時期、怠惰な生活を送り娘にすら見向きもしなかった叔父上のせいだ。見かねたマシェリア王国のガルシア公爵⋯⋯君の伯父が引き取りに来た。クロイツ王太子殿下を連れてな」
それから教えられたことは、私が育つ環境にお父様は相応しくなと、伯父様の養女にするつもりだったこと。それは陛下とお父様に反対されたそうだ。(この内容は私も知っている)
結局、ローレン殿下の話はあの場での話ばかりだった。
「まあ、リリーシアに選ぶ権利があるってことさ。だから王族だからといって強引に君を婚約者には出来ないってことさ」
「そ、そうですか」
「本当に残念だよ。リリーシアは俺の相手に申し分なかったのに⋯⋯その見た目も知性も気品も、気の強さも気に入ったが仕方がない⋯⋯今は諦めよう」
いや、どうでもいいから早く帰らせてくれ。
でも、おかしいな。
彼には婚約者がいたはずなんだけど⋯⋯これも前回と変わっていることの一つ。
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