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そろそろ学院に通いだして3ヶ月が経つ。
もうすぐ夏季休暇に入る。
私とアランは2ヶ月ある休暇を利用して、ウインティア王国の実家に帰ることにした。
その時に一緒にレイも来ることになった。
休暇中もレイと過ごせるなんて最高だ。
たから最近のアランはご機嫌さんなんだよね。
そして、ルフランもウインティア王国の知り合いのところに行くらしく、ついでだからと一緒に行く事になった。
ハイハイもう分かっていますよ~。
休暇まであと僅かになった頃、ヒロインのミーシャ嬢がイジメにあっていると噂が流れた。
どの乙女ゲームでも、発生する定番だな。
どうせミーシャ嬢に侍っている男たちの誰かの婚約者とか、子息たちにチヤホヤされるミーシャ嬢のことを面白く思っていない令嬢達が何かしたのだろう。
だってレイはいつも私たちと一緒に行動してることは学院の皆んなが知っている事だ。
だからレイを犯人に仕立て上げる事は出来ない。
そう思っていたら、何故か私がイジメの犯人にされていた。
しかも、私がラティオス王子に恋い焦がれていて、王子と仲のいいミーシャ嬢に嫉妬して虐めていることになっていた。
なんでミーシャ嬢と話したこともないのに?
ふざけるな!
誰がアホ頭に恋い焦がれたりするもんか!
クラスメートから聞いた時は我が耳を疑ったわ。
噂を信じている人なんているの?
私この国に逃げてきても悪役令嬢の役からは逃げられないのかな?
なんて言う気弱な令嬢ではありませんから!
黙って罪を被るつもりはない!
言い出した犯人にはそれなりのお返しをさせてもらう。
見てろよ!
で、ランチタイムに食堂に行った時に事件は起こった。
私たちが食堂に入るなり、ラティオス王子が「ウォルシュ嬢!いくら僕のことが好きだからと言って、ミーシャにしてきたイジメを僕たちはもう許せない。君には学院を退学してもらう。」
ミーシャ嬢の肩に手を回わして私を睨んでいる。
ミーシャ嬢は泣いた後のような顔で私を見ているし!
おい!今口の端が上がったの見たからね!
ホント何言ってんだアホ頭。
寝言は寝て言え!
何か言おうとするアランとルフランを手で制して止める。
「私がラティオス殿下を慕っていると?有り得ませんわ。それに誰がいつどこで誰をイジメたと?証拠は?そして私を退学にするとは?説明していただけますか?」
にっこり微笑んで見せると、ミーシャ嬢を守るように囲んでいた子息達も私を睨んでいた王子も顔が真っ赤になった。
なんだ?そんなに怒るようなこと言ったか?
もじもじしながら、「ウォルシュ嬢が僕のことを好きでミーシャ嬢に嫉妬したとミーシャが言ったのだから証拠はミーシャだ」
やっぱりアホだった。
食堂にいる他の生徒たちも冷たい視線をラティオス王子とその他の子息に向けている。
私が口を開こうとしたその時「いい加減にしろ!」
そこにはこの国の第二王子が立っていた。
第二王子は3年生だ。
さすが兄弟よく似ている。
ラティオス王子よりも第二王子の方がキリッとした顔だが、金髪碧眼は同じだ。
「お前が私の弟だと思うと本当に情けなくなる」
「あ、兄上」
「ウォルシュ嬢、バカな弟ですまない」
そう言って第二王子が頭を下げる。
王子が頭を下げたのだ、普通なら許すだろう。
だが私は普通じゃない!
「お辞め下さい殿下。殿下は関係ありませんわ。でもラティオス殿下はこの私を証拠もなく罪人扱いしましたのよ?簡単に許せるとでも?」
食堂内がざわついた。
我がウォルシュ家はこの国でも重要な取引先だ。
そんなこと、この国でも貴族なら知らない人はいないだろう。
脅すようで申し訳ないがレイの為だ。
このチャンスを無駄にはしない。
ここで終わらせる。
たとえ王族だろうがウォルシュ家の令嬢を冤罪で退学を命じるなど謝って済む話ではない。
しかもこの国の宰相でカトルズ公爵の姪だ。
「そうですね、まず噂を流した人を断定してもらいましょうか?」
チラッとミーシャ嬢を見て、この怖顔で冷たく見えるように微笑んでやる。
ふふん!妖艶に見える微笑み、見下したように見える微笑み、裏がありそうな微笑み。本当に使う日がくるとは思わなかったが、いつかの為にとメイドのお姉様達と特訓し、絶賛された成果を今ここで見せてやる!
「それは当然だ。ウォルシュ嬢にありもしない罪を被せ、これだけの騒ぎを起こしたんだ。タダでは済ませないよ」
ミーシャ嬢の顔が青くなった。
「それともう1つ、言ってはなんですがラティオス殿下の不貞はこの学院の誰もが知っています。婚約者がいながら堂々とほら、今も皆の前で抱き合っていますよ。私の親友が蔑ろにされているのですよ。言っている意味分かっていただけますか?」
今度は裏がありそうな顔で微笑んでみせる。
「ああ、我が弟の行いは王家でも問題になっている。レイチェル嬢にはラティオスが嫌な思いをさせて申し訳なかった。早急にラティオスとレイチェル嬢との婚約をラティオスの有責で破棄することを約束しよう。」
ふふふ、言ってみるもんね。
王族が皆んなの見ている前で宣言したのだ。
これは覆らない。
決定したも同然だ。
レイは涙を耐えながら私を見て頷いている。
その横ではアランがアイコンタクトを送ってくる。(エリーよくやった)かな?
ルフランは口の端が上がっている。
第二王子はミーシャ嬢を囲んでいた子息達とラティオス殿下を連れて食堂から出て行った。
静まり返っていた食堂がいっせいに騒がしくなった。
私たちも食事をすることを止めて早退することにした。
取り敢えずビジョップ家に報告しなければならない。
いつも一緒に登校しているから馬車は1台しかないのよね。
まずは4人で馬車に乗りレイを送ることにした。
レイが泣きながら何度もありがとうと言ってくる。
アランもレイのご両親に挨拶してくるよと笑顔でレイの手を引いて一緒に馬車から降りた。
もうアランはレイへの気持ちを隠さなくてよくなる。
よかったねアラン。
今日の私はいい仕事をした。
親や伯父様の権力を、ただの子娘である私がどうにか出来る訳もないけれど匂わせるぐらいは許してくれるわよね?
そのまま私とルフランは公爵家に戻って、今日の出来事の報告だ。
伯母様も公爵家の使用人たちも皆んなきっと喜ぶだろう。
だって思い合う2人をずっと見てきたのだから。
この国の乙女ゲームが3ヶ月でヒロインがバッドエンドを迎えたってことでいいのかな?
レイ、悪役令嬢にもなってないけど?
コレでゲーム終了?
なんかあっけなさ過ぎない?
まだ何かあるのかな?
もうすぐ夏季休暇に入る。
私とアランは2ヶ月ある休暇を利用して、ウインティア王国の実家に帰ることにした。
その時に一緒にレイも来ることになった。
休暇中もレイと過ごせるなんて最高だ。
たから最近のアランはご機嫌さんなんだよね。
そして、ルフランもウインティア王国の知り合いのところに行くらしく、ついでだからと一緒に行く事になった。
ハイハイもう分かっていますよ~。
休暇まであと僅かになった頃、ヒロインのミーシャ嬢がイジメにあっていると噂が流れた。
どの乙女ゲームでも、発生する定番だな。
どうせミーシャ嬢に侍っている男たちの誰かの婚約者とか、子息たちにチヤホヤされるミーシャ嬢のことを面白く思っていない令嬢達が何かしたのだろう。
だってレイはいつも私たちと一緒に行動してることは学院の皆んなが知っている事だ。
だからレイを犯人に仕立て上げる事は出来ない。
そう思っていたら、何故か私がイジメの犯人にされていた。
しかも、私がラティオス王子に恋い焦がれていて、王子と仲のいいミーシャ嬢に嫉妬して虐めていることになっていた。
なんでミーシャ嬢と話したこともないのに?
ふざけるな!
誰がアホ頭に恋い焦がれたりするもんか!
クラスメートから聞いた時は我が耳を疑ったわ。
噂を信じている人なんているの?
私この国に逃げてきても悪役令嬢の役からは逃げられないのかな?
なんて言う気弱な令嬢ではありませんから!
黙って罪を被るつもりはない!
言い出した犯人にはそれなりのお返しをさせてもらう。
見てろよ!
で、ランチタイムに食堂に行った時に事件は起こった。
私たちが食堂に入るなり、ラティオス王子が「ウォルシュ嬢!いくら僕のことが好きだからと言って、ミーシャにしてきたイジメを僕たちはもう許せない。君には学院を退学してもらう。」
ミーシャ嬢の肩に手を回わして私を睨んでいる。
ミーシャ嬢は泣いた後のような顔で私を見ているし!
おい!今口の端が上がったの見たからね!
ホント何言ってんだアホ頭。
寝言は寝て言え!
何か言おうとするアランとルフランを手で制して止める。
「私がラティオス殿下を慕っていると?有り得ませんわ。それに誰がいつどこで誰をイジメたと?証拠は?そして私を退学にするとは?説明していただけますか?」
にっこり微笑んで見せると、ミーシャ嬢を守るように囲んでいた子息達も私を睨んでいた王子も顔が真っ赤になった。
なんだ?そんなに怒るようなこと言ったか?
もじもじしながら、「ウォルシュ嬢が僕のことを好きでミーシャ嬢に嫉妬したとミーシャが言ったのだから証拠はミーシャだ」
やっぱりアホだった。
食堂にいる他の生徒たちも冷たい視線をラティオス王子とその他の子息に向けている。
私が口を開こうとしたその時「いい加減にしろ!」
そこにはこの国の第二王子が立っていた。
第二王子は3年生だ。
さすが兄弟よく似ている。
ラティオス王子よりも第二王子の方がキリッとした顔だが、金髪碧眼は同じだ。
「お前が私の弟だと思うと本当に情けなくなる」
「あ、兄上」
「ウォルシュ嬢、バカな弟ですまない」
そう言って第二王子が頭を下げる。
王子が頭を下げたのだ、普通なら許すだろう。
だが私は普通じゃない!
「お辞め下さい殿下。殿下は関係ありませんわ。でもラティオス殿下はこの私を証拠もなく罪人扱いしましたのよ?簡単に許せるとでも?」
食堂内がざわついた。
我がウォルシュ家はこの国でも重要な取引先だ。
そんなこと、この国でも貴族なら知らない人はいないだろう。
脅すようで申し訳ないがレイの為だ。
このチャンスを無駄にはしない。
ここで終わらせる。
たとえ王族だろうがウォルシュ家の令嬢を冤罪で退学を命じるなど謝って済む話ではない。
しかもこの国の宰相でカトルズ公爵の姪だ。
「そうですね、まず噂を流した人を断定してもらいましょうか?」
チラッとミーシャ嬢を見て、この怖顔で冷たく見えるように微笑んでやる。
ふふん!妖艶に見える微笑み、見下したように見える微笑み、裏がありそうな微笑み。本当に使う日がくるとは思わなかったが、いつかの為にとメイドのお姉様達と特訓し、絶賛された成果を今ここで見せてやる!
「それは当然だ。ウォルシュ嬢にありもしない罪を被せ、これだけの騒ぎを起こしたんだ。タダでは済ませないよ」
ミーシャ嬢の顔が青くなった。
「それともう1つ、言ってはなんですがラティオス殿下の不貞はこの学院の誰もが知っています。婚約者がいながら堂々とほら、今も皆の前で抱き合っていますよ。私の親友が蔑ろにされているのですよ。言っている意味分かっていただけますか?」
今度は裏がありそうな顔で微笑んでみせる。
「ああ、我が弟の行いは王家でも問題になっている。レイチェル嬢にはラティオスが嫌な思いをさせて申し訳なかった。早急にラティオスとレイチェル嬢との婚約をラティオスの有責で破棄することを約束しよう。」
ふふふ、言ってみるもんね。
王族が皆んなの見ている前で宣言したのだ。
これは覆らない。
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ルフランは口の端が上がっている。
第二王子はミーシャ嬢を囲んでいた子息達とラティオス殿下を連れて食堂から出て行った。
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親や伯父様の権力を、ただの子娘である私がどうにか出来る訳もないけれど匂わせるぐらいは許してくれるわよね?
そのまま私とルフランは公爵家に戻って、今日の出来事の報告だ。
伯母様も公爵家の使用人たちも皆んなきっと喜ぶだろう。
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