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ウインティア王国編
96
~アルマ・セルティ公爵令嬢視点~
ウォルシュ嬢が王宮で毒によって倒れたと報告がありましたの。
何年間も我が公爵家の侍女を王宮に潜り込ませていた成果が出たようですわ。
すべて計画通り。
我が国の次期国王となるルフラン殿下の結婚式の招待客には友好国や同盟国の王族や代表が招待されているため、結婚式の中止は不可能。
全身麻痺の残るウォルシュ嬢をそんな方々の前に出せわけがなく、代わりの花嫁を用意するしかなくなりますわね。
そこで選ばれるのがこのわたくし。
誰よりもルフラン殿下の妃にも次期王妃にも相応しいのは、わたくし以外にはおりませんもの。
王太子妃の役目もこなせないウォルシュ嬢には側妃として王宮の隅にでも邸を与えれば充分でしょう。
そこへルフラン殿下が通うようなことは正妃として認めませんわよ。
本音を言えば、二度とルフラン殿下の手の届かない場所・・・、そうね他者との面会もできない規律の厳しい修道院にでも入っていただきたいものですが、元婚約者をそんな所に送ったと国民に知られましたらルフラン殿下の評判にも傷がついてしまいますわ。
それよりも、麻痺の残る元婚約者の面倒を見る責任感のある王太子の方が民からの支持も上がりますもの。
わたくし本当にこの一年間近くよく耐えましたわ。
ルフラン殿下に気安く触れる姿を見る度に、嫉妬で頭がおかしくなりそうでしたわ。
突然現れて、わたくしのルフラン殿下を呼び捨てにし、恥じらいもなくベタベタと触れ、移動する度に手を繋ぐ、どれをとっても許せることではありませんでしたわ。
わたくしが苦しんだ分、貴女にもそれ相応の罰が必要でしょう?
王家の影がわたくしを監視するだろうことは予測しておりましたから、気の抜ける場所は浴室だけでしたもの。
さすがに嫁入り前の令嬢の入浴を覗くようなことは、たとえ影でもしないことは分かっておりましたわ。
すべては学園に入学する前に手筈は整えていたなどと、誰も掴めはしませんわ。
毒は3種類手に入れてましたの。
一つは今回使用した麻痺の残る毒。
一つは即、死に至る毒。
一つは遅延性の毒。
これは、もしわたくし以外の令嬢がルフラン殿下の婚約者に指名された場合に使用するつもりでしたの。
それぞれ使用する時期も、場所も考えておりましたわ。
今回ウォルシュ嬢に麻痺の残る毒を与えることにしたのは、わたくしとルフラン殿下の仲睦まじい姿を彼女に見せ付け絶望させるため。
わたくしとルフラン殿下の結婚式にも参加させてあげますわ。
ウォルシュ嬢の目の前で国民から王太子妃と認められるわたくしの姿を見せて差し上げますわ。
ルフラン殿下の寵愛を一身に受け、彼の子を産み、何れ国母となるわたくしを怒らせなければよろしかったのに・・・身分不相応な夢を見た貴女の自業自得ですわね。
邪魔者は排除するのが一番ですわ。
わたくしがルフラン殿下の妃になることは、最初から運命で決められていたことですのよ?
ふふっ今日の報告にもウォルシュ嬢の症状に回復の見込みはないと、王宮の侍医が診断されたと聞いたわ。
学園にもルフラン殿下もウォルシュ殿も欠席していましたわね。
優しいルフラン殿下ですもの、回復を祈っているのかしら?
思っていた以上に毒が仕事したのかもしれませんわ。
卒業パーティーには、相手のいないルフラン殿下がわたくしをエスコートしてくれるのかもしれませんわ。
そこで婚約者が代わることを公表されるおつもりなのかしら?
いつお声を掛けられてもルフラン殿下に恥をかかせないよう、随分前にルフラン殿下の髪色と瞳の色に合わせた豪華な真紅の生地に金の刺繍を施したドレスを用意しておりますのよ。
すべてわたくしの思惑通りに進んでいますわ。
これでわたくしが王太子妃ですわね。
ああ早く王家から通達が来ないかしら?
ウォルシュ嬢が王宮で毒によって倒れたと報告がありましたの。
何年間も我が公爵家の侍女を王宮に潜り込ませていた成果が出たようですわ。
すべて計画通り。
我が国の次期国王となるルフラン殿下の結婚式の招待客には友好国や同盟国の王族や代表が招待されているため、結婚式の中止は不可能。
全身麻痺の残るウォルシュ嬢をそんな方々の前に出せわけがなく、代わりの花嫁を用意するしかなくなりますわね。
そこで選ばれるのがこのわたくし。
誰よりもルフラン殿下の妃にも次期王妃にも相応しいのは、わたくし以外にはおりませんもの。
王太子妃の役目もこなせないウォルシュ嬢には側妃として王宮の隅にでも邸を与えれば充分でしょう。
そこへルフラン殿下が通うようなことは正妃として認めませんわよ。
本音を言えば、二度とルフラン殿下の手の届かない場所・・・、そうね他者との面会もできない規律の厳しい修道院にでも入っていただきたいものですが、元婚約者をそんな所に送ったと国民に知られましたらルフラン殿下の評判にも傷がついてしまいますわ。
それよりも、麻痺の残る元婚約者の面倒を見る責任感のある王太子の方が民からの支持も上がりますもの。
わたくし本当にこの一年間近くよく耐えましたわ。
ルフラン殿下に気安く触れる姿を見る度に、嫉妬で頭がおかしくなりそうでしたわ。
突然現れて、わたくしのルフラン殿下を呼び捨てにし、恥じらいもなくベタベタと触れ、移動する度に手を繋ぐ、どれをとっても許せることではありませんでしたわ。
わたくしが苦しんだ分、貴女にもそれ相応の罰が必要でしょう?
王家の影がわたくしを監視するだろうことは予測しておりましたから、気の抜ける場所は浴室だけでしたもの。
さすがに嫁入り前の令嬢の入浴を覗くようなことは、たとえ影でもしないことは分かっておりましたわ。
すべては学園に入学する前に手筈は整えていたなどと、誰も掴めはしませんわ。
毒は3種類手に入れてましたの。
一つは今回使用した麻痺の残る毒。
一つは即、死に至る毒。
一つは遅延性の毒。
これは、もしわたくし以外の令嬢がルフラン殿下の婚約者に指名された場合に使用するつもりでしたの。
それぞれ使用する時期も、場所も考えておりましたわ。
今回ウォルシュ嬢に麻痺の残る毒を与えることにしたのは、わたくしとルフラン殿下の仲睦まじい姿を彼女に見せ付け絶望させるため。
わたくしとルフラン殿下の結婚式にも参加させてあげますわ。
ウォルシュ嬢の目の前で国民から王太子妃と認められるわたくしの姿を見せて差し上げますわ。
ルフラン殿下の寵愛を一身に受け、彼の子を産み、何れ国母となるわたくしを怒らせなければよろしかったのに・・・身分不相応な夢を見た貴女の自業自得ですわね。
邪魔者は排除するのが一番ですわ。
わたくしがルフラン殿下の妃になることは、最初から運命で決められていたことですのよ?
ふふっ今日の報告にもウォルシュ嬢の症状に回復の見込みはないと、王宮の侍医が診断されたと聞いたわ。
学園にもルフラン殿下もウォルシュ殿も欠席していましたわね。
優しいルフラン殿下ですもの、回復を祈っているのかしら?
思っていた以上に毒が仕事したのかもしれませんわ。
卒業パーティーには、相手のいないルフラン殿下がわたくしをエスコートしてくれるのかもしれませんわ。
そこで婚約者が代わることを公表されるおつもりなのかしら?
いつお声を掛けられてもルフラン殿下に恥をかかせないよう、随分前にルフラン殿下の髪色と瞳の色に合わせた豪華な真紅の生地に金の刺繍を施したドレスを用意しておりますのよ。
すべてわたくしの思惑通りに進んでいますわ。
これでわたくしが王太子妃ですわね。
ああ早く王家から通達が来ないかしら?
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