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コリーナ嬢が現れた瞬間、ホールが静寂に包まれた。
コリーナ嬢はため息が出るほど綺麗だった。
が、そんな事はどうでもいいとばかりにお兄様が手を差し出した。
「さあ、ファーストダンスの時間だよ。お手をどうぞお姫様」と、いつものように優しく微笑んだ。
それと同時に今度はキャーと聞き慣れたいつもの黄色い悲鳴が、ホールのあちらこちらから聞こえた。
「はい!よろしくお願いします。王子様」と差し出された手に手を乗せて曲に合わせて踊り出す。
お兄様のリードは優雅で踊りやすい。
私だって王太子妃教育を受けてきたからダンスはかなりの腕前だと思う。
でも、どうしても集中できなかった。
コリーナ嬢が誰にもエスコートされず1人で登場したことも気になるし、何よりもコリーナ嬢のドレスは紫色だったから⋯⋯
確かに今年デビュタントの令嬢たちの中にはピンク色も黄色も青色もいた。でもそれは限りなく白に近い⋯⋯1人だけで立っていれば白いドレスと間違えられるであろう、本当に白に薄い薄い色がついている程度だった。
推奨されているだけで、別に白いドレスじゃなくてもいいのは知っていた。
でも⋯⋯あの色はお兄様の瞳の色と同じだ。
アメジストのような紫色の瞳のお兄様と同じ色のドレスだ。
この国では婚約者の色を身につけたり、纏うことがよくある。
この色ではコリーナ嬢がお兄様の婚約者かも?なんて周りから勘違いされるかもしれない。
タダでさえコリーナ嬢は唯一お兄様の名を呼ぶことを許されている令嬢なのだから⋯⋯
私の考えすぎだよね?今までだってコリーナ嬢がお兄様に好意を寄せているところなんて見たこともないもの。
コリーナ嬢のことだ、きっと彼女は紫色が好きなんだ。
うん、きっとそう。
大丈夫。別にあの色に意味はない。
そうだよね?
このホールにもお兄様にキャーキャー言っている令嬢も貴婦人も未亡人もたくさん居るけれど、中にはコリーナ嬢を冷めた目で見てる令嬢たちもいるのに気付いてしまった。
でも大丈夫だよ。
変な言い掛かりをつけられても私がしっかり守ってあげるから。
「こら、メイ。今はお兄様に集中してくれないと悲しいよ」
「うっ、ごめんなさいお兄様⋯⋯コリーナ嬢が気になって」
「うん、デビュタントに遅れるのはいけないね」
「そこなの?あの⋯⋯お兄様はコリーナ嬢のドレスの色は気にならないのですか?」
「ん?まったく気にならないよ。彼女の好きな色を着ただけだろ。白いドレスを推奨しているだけで、決まりでもないんだからいいんだよ。それに私のデビュタントの年は色鮮やかなドレスの令嬢が多かったよ。だからメイは気にせずダンスに集中しようね」
そうなんだ。
なら気にしなくていいか。それにあのドレスはコリーナ嬢にとてもよく似合っている。
元々、整った顔立ちに清楚で可憐なコリーナ嬢はどんなドレスを着ても似合うだろう。
「はい!自慢のお兄様を皆さんに見せつけちゃいます」
ダンスに集中すればそれはとても楽しい時間であっという間に1曲目が終わってしまった。
曲の終わりで礼をしてお兄様に誘導されながら歩き出す前に私の前に大きなゴツゴツした手が差し出された。
「メイジェーン嬢、俺とも踊ってくれるか?」
断る理由なんてない。
彼は私を何度も助けてくれたカイザックだったから。
だから、お兄様の許可を取る前に返事をした。
「ええ、喜んで」
差し出された手に手を重ねると、グッと引き寄せられ腰に手を回された。そこまでがとても自然で『こやつ女の扱いに慣れておるな?』と少し残念な気持ちになってしまった。
曲が流れ出すと「俺が初めて踊る相手がメイジェーン嬢でよかった」なんてカイザックが言い出した。思わず「はあ?」と淑女らしくない声と疑いの眼差しを向けてしまった。
「本当だぞ?去年の俺のデビュタントでも誰とも踊らなかったし、エスコートもしなかった。それ以降に参加した夜会でも踊っていない。まあダンスの教師はノーカンだ」
「え?」と背の高いカイザックを見上げると「本当だぞ」と眉毛を下げて困ったような顔をしていた。
それはまるで私に疑われるのが嫌だからみたいで⋯⋯「わ、分かりました。カイザック様」と言ってから気付いた。
私⋯⋯名前を呼ぶことを許可されていない⋯⋯い、今さらだけど。
「申し訳ございません」
「何を謝っている?」
「モナー様の名を勝手に呼んでいましたわ。これでは彼女のことを言えませんわ」
「ああそんなことか。⋯⋯そうだなでは罰に⋯⋯」
少し考える素振りを見せてから「ではカイと呼んでもらおうか?なっ?いいよなメイ?」
な、何を言い出すんだカイザックは!
私のことは『メイ』でもいい。でもお互いが愛称で呼び合えば、それはもう親しい仲だと宣伝するようなもので⋯⋯
「おい、罰なんだからそう呼べよ」
ニヤリとしたカイザックに胸がギュッとなった。
「ほらほらカイだ。呼んでみろメイ」
前から思っていたけれどカイザックって顔はクールで冷たい感じなのに、騎士並に鍛えた身体をしているし、言葉遣いはやんちゃ坊主みたいだし、前世で読んだ小説のカイザックととまったくイメージが違う。
「カ、カイ様?」
繋いだカイザックの手に力が入ったのが伝わってきた。
「違うカイだ」
あ~分かりましたよ!本当に呼び捨てするからね!怒らないでよね!
「カイ!」
そう呼んだ途端、私の体が宙に浮いた。カイがリフトのように持ち上げたのだ。
わぁーという歓声が耳に届いたけれど、私はそれを気にする余裕がなかった。
上から見下ろすカイの笑顔がとても嬉しそうだったから。
それにまた私の胸がギュッと締め付けられたかのように痛んだから⋯⋯
コリーナ嬢はため息が出るほど綺麗だった。
が、そんな事はどうでもいいとばかりにお兄様が手を差し出した。
「さあ、ファーストダンスの時間だよ。お手をどうぞお姫様」と、いつものように優しく微笑んだ。
それと同時に今度はキャーと聞き慣れたいつもの黄色い悲鳴が、ホールのあちらこちらから聞こえた。
「はい!よろしくお願いします。王子様」と差し出された手に手を乗せて曲に合わせて踊り出す。
お兄様のリードは優雅で踊りやすい。
私だって王太子妃教育を受けてきたからダンスはかなりの腕前だと思う。
でも、どうしても集中できなかった。
コリーナ嬢が誰にもエスコートされず1人で登場したことも気になるし、何よりもコリーナ嬢のドレスは紫色だったから⋯⋯
確かに今年デビュタントの令嬢たちの中にはピンク色も黄色も青色もいた。でもそれは限りなく白に近い⋯⋯1人だけで立っていれば白いドレスと間違えられるであろう、本当に白に薄い薄い色がついている程度だった。
推奨されているだけで、別に白いドレスじゃなくてもいいのは知っていた。
でも⋯⋯あの色はお兄様の瞳の色と同じだ。
アメジストのような紫色の瞳のお兄様と同じ色のドレスだ。
この国では婚約者の色を身につけたり、纏うことがよくある。
この色ではコリーナ嬢がお兄様の婚約者かも?なんて周りから勘違いされるかもしれない。
タダでさえコリーナ嬢は唯一お兄様の名を呼ぶことを許されている令嬢なのだから⋯⋯
私の考えすぎだよね?今までだってコリーナ嬢がお兄様に好意を寄せているところなんて見たこともないもの。
コリーナ嬢のことだ、きっと彼女は紫色が好きなんだ。
うん、きっとそう。
大丈夫。別にあの色に意味はない。
そうだよね?
このホールにもお兄様にキャーキャー言っている令嬢も貴婦人も未亡人もたくさん居るけれど、中にはコリーナ嬢を冷めた目で見てる令嬢たちもいるのに気付いてしまった。
でも大丈夫だよ。
変な言い掛かりをつけられても私がしっかり守ってあげるから。
「こら、メイ。今はお兄様に集中してくれないと悲しいよ」
「うっ、ごめんなさいお兄様⋯⋯コリーナ嬢が気になって」
「うん、デビュタントに遅れるのはいけないね」
「そこなの?あの⋯⋯お兄様はコリーナ嬢のドレスの色は気にならないのですか?」
「ん?まったく気にならないよ。彼女の好きな色を着ただけだろ。白いドレスを推奨しているだけで、決まりでもないんだからいいんだよ。それに私のデビュタントの年は色鮮やかなドレスの令嬢が多かったよ。だからメイは気にせずダンスに集中しようね」
そうなんだ。
なら気にしなくていいか。それにあのドレスはコリーナ嬢にとてもよく似合っている。
元々、整った顔立ちに清楚で可憐なコリーナ嬢はどんなドレスを着ても似合うだろう。
「はい!自慢のお兄様を皆さんに見せつけちゃいます」
ダンスに集中すればそれはとても楽しい時間であっという間に1曲目が終わってしまった。
曲の終わりで礼をしてお兄様に誘導されながら歩き出す前に私の前に大きなゴツゴツした手が差し出された。
「メイジェーン嬢、俺とも踊ってくれるか?」
断る理由なんてない。
彼は私を何度も助けてくれたカイザックだったから。
だから、お兄様の許可を取る前に返事をした。
「ええ、喜んで」
差し出された手に手を重ねると、グッと引き寄せられ腰に手を回された。そこまでがとても自然で『こやつ女の扱いに慣れておるな?』と少し残念な気持ちになってしまった。
曲が流れ出すと「俺が初めて踊る相手がメイジェーン嬢でよかった」なんてカイザックが言い出した。思わず「はあ?」と淑女らしくない声と疑いの眼差しを向けてしまった。
「本当だぞ?去年の俺のデビュタントでも誰とも踊らなかったし、エスコートもしなかった。それ以降に参加した夜会でも踊っていない。まあダンスの教師はノーカンだ」
「え?」と背の高いカイザックを見上げると「本当だぞ」と眉毛を下げて困ったような顔をしていた。
それはまるで私に疑われるのが嫌だからみたいで⋯⋯「わ、分かりました。カイザック様」と言ってから気付いた。
私⋯⋯名前を呼ぶことを許可されていない⋯⋯い、今さらだけど。
「申し訳ございません」
「何を謝っている?」
「モナー様の名を勝手に呼んでいましたわ。これでは彼女のことを言えませんわ」
「ああそんなことか。⋯⋯そうだなでは罰に⋯⋯」
少し考える素振りを見せてから「ではカイと呼んでもらおうか?なっ?いいよなメイ?」
な、何を言い出すんだカイザックは!
私のことは『メイ』でもいい。でもお互いが愛称で呼び合えば、それはもう親しい仲だと宣伝するようなもので⋯⋯
「おい、罰なんだからそう呼べよ」
ニヤリとしたカイザックに胸がギュッとなった。
「ほらほらカイだ。呼んでみろメイ」
前から思っていたけれどカイザックって顔はクールで冷たい感じなのに、騎士並に鍛えた身体をしているし、言葉遣いはやんちゃ坊主みたいだし、前世で読んだ小説のカイザックととまったくイメージが違う。
「カ、カイ様?」
繋いだカイザックの手に力が入ったのが伝わってきた。
「違うカイだ」
あ~分かりましたよ!本当に呼び捨てするからね!怒らないでよね!
「カイ!」
そう呼んだ途端、私の体が宙に浮いた。カイがリフトのように持ち上げたのだ。
わぁーという歓声が耳に届いたけれど、私はそれを気にする余裕がなかった。
上から見下ろすカイの笑顔がとても嬉しそうだったから。
それにまた私の胸がギュッと締め付けられたかのように痛んだから⋯⋯
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