転生悪役令嬢は双子執事を護りたい～フィギュア原型師は推しの為なら異世界生活も苦じゃありません！～

双子救出計画③

（この3つの町から、教会がある町を探せば……そこに、きっと2人がいる！）

私は希望で胸をいっぱいにしながら、再度視線を地図に向けた。

生憎、現代日本の地図の様に地図記号がわかりやすく描かれた地図ではないが、国の重要な建築物などは美しいイラストで描かれていた為、私は容易に教会を探すことが出来た。

（森に面していて、大きな教会がある町……）

その条件に当てはまる町は1つだけだった。

幸い、地図でもわかるほどに町はあまり大きくはない様だ。

（あとは、この町を虱潰しに探せばーー！）

そこに、私が絶対に助けたい2人がいる！

（でも、どうやって助けに行けば良いの……？）

そう、今の私はただの赤ん坊なのだ。

アンデッドになってしまった2人と私が出会うのは、私が4歳の時だがーーそれでは、2人を不幸な運命から救うには遅すぎる。

でも、今の私には彼らを助けに行く術がない。

（アンデッドになる前に助けるには……あと3年以内に……ううん、直ぐにでも、あの町に行かなければいけないのに）

そう……サイドストーリーで双子は両親からずっと酷い虐待を受けていたと言っていた。

つまり、私がこうしている間にも、私より先に生まれた2人は両親の虐待に苦しんでいるかもしれないのだ。