じゃあ俺、死霊術《ネクロマンス》で世界の第三勢力になるわ。

万怒 羅豪羅

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12章 負けられない闘い

7-3

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7-3

戦いは、一晩中続いた。
異形の巨人と化した魔王テオドールの攻撃は、一撃で鎧を着こんだ兵士をバラバラにしてしまう。並の人間では到底歯が立たないが、異界より来たりし勇者は別だ。彼らは自分たちの持てる技術、持てる力のすべてを注ぎ込み、魔王を攻撃した。そして兵士たちは、勇者が攻撃する隙が生まれるよう、ありとあらゆる策を弄した。弓を射り、縄をかけ、時には体を張って盾となり、時にはさっと退く。彼らには魔王を倒す力はないが、勇者を徹底的にサポートすることで、戦況を有利に運ぼうとした。
無論、魔王もそれをただ許すはずもない。魔王の体からは、時折ぶよぶよとした肉塊のような魔物が産み落とされ、それが連合軍を襲った。魔術師は持てる火力のすべてを注いで魔物を焼き払い、シスターたちが傷ついた兵士を必死に治療した。
だが、戦いが長引くにつれ、人間である兵士たちは、一人、また一人と力尽きていった。魔王の一撃を受けるか、魔物に食い殺されるか、塔から落ちるかして死んだ。
魔術師は魔力を使い果たし、シスターは精神をすり減らして、心が潰えた。一方で、この世界の誰よりも強い三人の攻撃を受け続けても、魔王はまったく息切れを起こさなかった。それどころか、時間が経ち、夜が深まるほどに、力を増していくようだった。
最初に脱落したのはサードだった。サードは魔王の拳をもろに受け、血を吐いて倒れた。次はセカンドだ。セカンドは魔王が放った黒い濁流に飲み込まれ、濁流が球体状の渦を巻いたことで閉じ込められてしまった。一人残されたファーストも、すでに満身創痍だった。兵士も、魔術師もシスターも、残っているものはかなり少なくなってしまった。ほとんどのサポートが期待できなくなった絶望的な状況だったが、ただ一人。彼の後方には必ず、最愛の妻、ティロがいた。彼女だけは、壊れそうな心を必死に奮い立たせて、ファーストに祈りを送り続けていた。その微弱な回復が、ファーストの剣を折らせなかった。彼は、妻と、そして愛娘の顔を心に思い描き続けた。たった二人の存在が、ファーストに無限の勇気をくれた。

「はあぁぁぁぁ……!」

バチバチバチィ!ファーストの空色の剣に、膨大な雷の力が集約する。そのほとばしるまぶしさは、夜空を真昼のように明るく染めた。

「喰らえっ!サンダー、バァァァァァァドッ!」

ピイィィィ!猛禽の鳴き声のような甲高い音を発し、巨大な雷の翼が魔王を直撃した。雷属性最強魔法、サンダーバードの威力はすさまじく、今までびくともしなかった塔の一部を崩壊させてしまった。電撃の柱は空まで伸び、地面から天に向かって稲妻が放たれたようだった。
稲妻が空に完全に消えると、焦土と化した爆心地の様子があらわになった。塔の石材は焦げ付き、どろりと溶け出している。しゅうしゅうと煙を吐く地面には、まだビリビリと電気が走っていた。そして魔王は、物言わぬ真っ黒な炭の像と化していた。
魔王は、死んでいた。

「倒した……?」

兵士の誰かが、か細い声でつぶやいた。夢じゃないと信じたいが、夢としか思えない、そんな声だった。

「勝った、のか……?」

その問いに答えられるものは、誰もいなかった。誰もが勝利を確信できないまま、目の前の光景を注意深く見据えていた。その時、ふっと東の空が明るくなった。一晩中戦い抜いた結果、夜明けの太陽が、ついに地平線に顔を出したのだ。暖かい陽光は、勝利を祝福するかのようだった。不安に駆られていた兵士たちは、その光を浴びたことで、ようやく戦いに勝ったことを信じることができた。

「わあああぁぁぁ!」

生き残った兵士たちは、どっと歓声を上げた。互いに肩を抱き合い、涙を流して笑いあう。魔術師たちはへなへなと崩れ落ちたが、その顔には晴れやかな笑みが浮かんでいた。シスターたちもこの時ばかりは、ローブのそでがめくれるのも気にせず、腕を振り上げて喜んだ。
仲間たちが歓声を上げたのを聞いて、ファーストはようやく止めていた息を吐いた。危ないところだったと、魔王の亡骸を見て思う。常にギリギリの戦いだった。仲間も随分減ってしまった。だがそれでも、自分たちは勝ったのだ。そう思ったとたん、足からがくんと力が抜けた。

「……っと」

「あなた!」

駆け寄ってきたティロに、ファーストは抱きとめられた。ティロは涙を流しながら、ファーストの顔を見上げる。

「あなたは、ついに成し遂げられたのですね。ついに、魔王を……あなたは、世界最高の英雄ですわ」

「いや、私一人の力じゃない。仲間が……君が居てくれなければ、私はここまで戦えなかった。ありがとう、私の愛しい人よ」

「あなた……」

ファーストとティロが見つめ合う。ティロの濡れた瞳に、ファーストの疲れた顔が映りこんでいた。二人の顔は自然と引き寄せられ、そして一つに重なった。ファーストは疲れ果てていたが、勝利の興奮が広がってきたのか、口づけを深くした。ティロもまた、激しい息遣いでそれに応える。二人の間に朝日が昇り、まぶしく輝いた。



「おーおー、お熱いこった。映画のラストみてぇじゃねえか」

ごぼぼ。ティロの口の中に、生暖かい液体が大量に流れ込んできた。ティロは驚いて、思わずファーストから体を離した。びしゃびしゃ。地面におびただしい水がこぼれる。朝日に照らされたそれは、深紅の水だった。

「んじゃ、てめーの出番は終わりだ。こっからは、俺が主役よ」

ティロは、地面の水たまりから、最愛の夫へと視線を上げた。ファーストの背後には、いつの間にか、倒されたはずのセカンドが立っていた。目を見開いたファーストが、瞳を激しく震わせながら、セカンドを振り向こうとする。

「セ、か、んごぼぼ」

ファーストの口からは、先ほどと同じ色の水がごばごばと吐き出され、それは正面に立っていたティロに浴びせかけられた。ティロは、自分の口元に触れた。にちゃっとした感触とともに、指が赤く染まる。指先から放たれる鉄臭いにおいを嗅いだ瞬間、ティロの瞳はぐるんと回り、白目をむいて倒れた。



「……と、まあここまでが、ファーストの一生涯であり、三十三年戦争の節目の出来事だ。起承転結で言えば、転の部分だろうか」

アドリアの静かな声。いつの間にか、周囲の賑やかな音は聞こえなくなっていた。俺は時間を飛び越え、十数年前の過去へと意識を飛ばしていたようだ。アドリアは武骨な雰囲気とは裏腹に、実に語りがうまく、俺たちはまるで本当にその場にいるような没入感を味わっていた。

「私の父は、その時生き残った兵士の一人だ。セカンドがファーストを刺した瞬間、さすがの父ももう死んだと思ったらしい。セカンドは必ず、自分たちも皆殺しにするはずだと思ったそうだ。だが、実際はそうはならなかった。倒れていたサードが奇跡的に息を吹き返し、セカンドとの間に立ちふさがったのだ。彼はこう言った。『駄目です、セカンド。この人たちを殺してはならない』。その言葉を聞いたセカンドは、彼らには手を出さずに、いずこかへと逃亡した」

「……見逃したってこと?」

フランの声だ。その瞬間、俺の意識は過去から現在へと引き戻された。見えないあぶくがはじけたように、突然周囲の雑音が聞こえるようになった。あまりのうるささに、一瞬耳をふさぎそうになったほどだ。

「いいや。私の父は、セカンドにも余力がなかったんだろうと考えていた。魔王との戦闘で消耗した状態では、一番力の弱いサードと言えど苦戦を免れんと思ったんだろう」

「……なるほどね」

フランの顔は、複雑に歪んでいた。俺はその時になって、ようやくはっとした。セカンドは、フランの血縁上の父親じゃないか。ファーストの話をすれば、おのずとセカンドのことも話題に上がる。そうしたらフランは、憎んでいる親の話を聞かされることに……くそ!俺ってやつは、どうしてそういうとこに気が回らないんだ?

「……その、ファースト様は、助からなかったんですか?」

震える声で言ったのは、ミカエルだった。ミカエルの顔は、紙のように真っ白になっている。まあ、気持ちは分かるな。アドリアの語ったファーストの死に様は、ぞっとするほど迫真だった。

「ミカエル。その時助かっていれば、今もファーストは存命していることになるが」

「あっ。あの、それは分かっているんです。助からなかったから、ファースト様は……でも、その場にはたくさんシスターがいたんですよね?それに、ファースト様は強い勇者でしたし……」

「ああ、そういうことか。うむ。確かにそこには、ティロをはじめ、多くのシスターがいた。だが彼女らは、魔王との戦闘によって、精神を極度にすり減らしていたんだ。おそらく、簡単な回復魔法ですら使えなかっただろう。そしてファースト自身もまた、疲労と安堵とで油断しきっていた。でなければ、かの勇者が簡単に背後は取られまい。セカンドはおそらく、その絶好のタイミングを見計らって、反旗を翻したのだ。倒れたふりをして、力を温存してな。おぞましい事だが、見事な策略だと言うしかあるまい。魔王とファースト、やっかいな目の上のたんこぶを二つとも、いっぺんに処理してしまったのだから」

セカンド……その悪行は、ロアからさんざん聞かされている。凶暴で、強い力を持っていることは知っていたが、今回で新たな一面がわかったな。奴は、狡猾でもあったんだ。

「しかし奴は、一つ見誤った。サードのことを始末しなかったんだ。実力で劣る彼のことを、奴は取るに足らない存在だと見下していたんだろう。皮肉なことだ。六年後、奴はサードの決死の特攻により、討ち取られることになるのだから……」

「……セカンドの死に様は、どうだったんだ?」

俺が訊ねると、アドリアはこちらをちらりと見てから、首を振った。

「サードとセカンド、互いに互いの心臓を貫いた状態で討ち死にしたそうだ。“奈落の海”と呼ばれる、深い谷での決戦だった。二人の遺体は崖に飲み込まれ、二度と上がってこなかったと聞いている」

「そっか……」

悪党らしい最期だな。だができれば、裁かれるべき罪を裁かれ、受けるべき罰を受けて欲しかった気もするが。

「けど、その話を聞いた後だと、アルアがああなるのもちょっと納得だよ。自分の身内が、そんな殺され方をしたら……俺だって、嫌な気持ちになる。さすがに切りかかりはしないと思うけど」

「ああ。あのむすめは強がってはいるが、まだ幼い。すまんが、大目に見てやってくれ」

ふむ、さっきの話を聞いた後だと無下にもしづらいな。アドリアはその辺も狙って、語り手を引き受けたのかもしれない。フランはまだぶすっとしていたが、口を挟んで場を乱すことはしなかった。

「……」

その時、ふとクラークの姿が目に留まった。彼は黙り込んだまま、うつむいて床を見つめている。どうしたんだろう?さっきまで何かにつけて突っかかってきたくせに。ファーストたちのエピソードに、何か思うことがあるのだろうか?

「……おや。これはこれは、勇者クラーク殿」

おっ?声をかけてきたのは、身なりのいい太ったおじさんだった。やつの知り合いか?クラークはその時になってもぼーっとしていたので、コルルがばしっと彼の腕を叩いてから、慌ててスカートをつまんで挨拶をする。

「こっ、こんばんは、マクワイド伯爵!い、いい夜ですわね」

「まったくですな、ペンダーガスト嬢。叔父上はお元気かな?」

「はい。あいかわらず、三人仲良しですわ」

「それはなにより。あなた方も皇帝閣下に招かれて?」

「ええ。そうよね、クラーク?」

コルルに腕を引っ張られて、クラークはナントカ伯爵の前に引きずり出された。クラークはぎこちない笑みを浮かべて、伯爵に対応している。

「やれやれ。そろそろ行かなきゃならないようだ」

アドリアが小さな声で、だが明らかにうんざりした様子でつぶやく。

「堅っ苦しいことこの上ないが、これも仕事か。ではな。二の国の勇者と仲間たち」

アドリアは肩をすくめると、クラークとコルルの下へと歩いて行った。ミカエルは慌ててぺこりと頭を下げると、アドリアの後を追っていった。

「……行っちまった。騒々しい連中だよ、まったく」



つづく
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読了ありがとうございました。
続きは【翌日0時】に更新予定です(日曜日はお休み)。

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