種馬稼業

あかべこ

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それからしばらくして、金炎帝国には子どもが生まれた。
現皇帝と第二夫人・第三夫人の子に帝国中が歓喜に包まれ、これで跡取り問題はいちおうの決着を見た。
その裏で桃柊の離宮にも小さな命の声が響いていた。
「これが私と宝珠の子……?」
「んだ、桃柊さまとおらの子だよ」
新たに授けられた小さな命は宝珠によく似た顔をしたふたなりの娘だった。
まったく、なぜそこが似てしまうんだろうな?
「お前も苦労しそうだね」
「でもおらがいるだよ」
私は皇帝の血筋と言えど日陰者で、権力などロクにない。
だけどこんな種馬稼業をこの子に継がせてなどやるものか。
「……私、宮廷にもぐりこんで権力握ろうかな」
「えっ」


「ふたなりが魔を引き寄せるなんて因習も、女が権力のため子どもを作る必要も、偽物の男を演じて女を抱いた夜も、全部ぶち壊してやりたくなった」

この子にそんな苦労させるもんか。
心にそう誓うと「桃柊さまはかっこいいだね」と宝珠がつぶやいた。
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