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「まあ、敵意がないことがわかれば村民も受け入れてくれるだろう。」
「そうだといいけど。」
「きゅう!」

こんな可愛いんだし、まあ村民も可愛がってくれるだろ。それに何と言っても俺は伝説の魔導師。俺がペットだと言ったなら、それで納得するはずだ。ということで、俺たちは無事第一の関門を突破し、村へ帰ることにした。



その日の夜には村についた。日帰りのダンジョンなんて聞いたことねえよ。とりあえず尊重に挨拶しに行くか。

「村長ー!帰りましたよー!」
「あああサク!!!」

村長の住む家では何やら大騒ぎが起きていた。村長の目の前にはトルンが座り込んでおりその周りを傭兵が囲っていた。

「貴様!!伝説の魔導師、サク様を呼び捨てするか!!」
「だからー!!こいつの指示でこの村に来たんだよ俺は!!サク!!お前もなんか言ってくれ!!」

村長はトルンを不審者扱いしているらしい。確かにイサゴが召喚された時も不審者扱いしてたな。

「イサゴ、どうする?」
「2割が起こってしまったな。」
「2割ってこれかよ!!」

俺たちはなんとか村長に事情を説明し、トルンは特別に宿屋への宿泊が許された。触手についても、最初は皆怖がっていたが触手自身が愛嬌を振りまいているおかげか、すぐにみんな可愛い可愛いと愛でてくれた。一悶着を解決し、俺たちも再び宿屋のスイートルームに戻った。

「はあああああああ疲れたああああああ!!!!!」

先に入るとすぐさま風呂に入ったイサゴを待って数十分後。俺は風呂を済ませ、ベッドにダイブした。

「それは私のセリフだ。」

イサゴも目を抑えながらベッドに横たわっていた。確かに、今日はこいつ大変だっただろうなと人ごとのように思う。ていうか、昨日は俺が先に寝ちゃったし、今朝はイサゴが先に起きたからこいつがこんな風に寝転んでるところ見るの初めてだな。俺たちは互いに寝転がりながら話をした。

「とりあえず早い所力の制御を覚えろ。話はそれからだ。」
「覚えるったって練習する場所がねえんだから仕方ないだろ。」
「確かにそれは致命的だな。」
「しばらくここの芝生で練習する?」
「あまり意味ないだろう。貴様は極限状態になればリミッターが外れ魔術を操ることができるようになる。そんな印象を受けた。」
「確かに、あの時はとにかく焦って、イサゴが倒れる前にどうにかしないとって、必死に願って、そしたら枷が外れたみたいに強い力を俺が動かしてる感覚になったんだよな。」
「感情に左右されるのは不便だ。自在に操れるようになるべきだが、まあこの度の途中で敵には嫌でも出会うだろうからそこで訓練すればいいだろう。」
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