運命の番はいないと診断されたのに、なんですかこの状況は!?

わさび

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後編(中)

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目の前にいるコイツが運命の番、らしい


「でも検査では運命の番はいないって」


「あぁ、僕はまだ検査してないからあまねのフェロモンと照らし合わせる候補になかったんだよ。
アルファだっていうのは分かってたけどね」


「はぁぁぁぁ゛!?!?
だってそんな...義務なのに!?」


「色々あるんだよ」

色々ね、そう呟いた圭人の顔が曇っていたのでこれ以上追求するのは良くないと重い慌てて話題を変えようとすると、突然圭人がカーペットの上に片膝をついてこちらを向いた。


「あまね、僕と付き合ってくれないか?
今回のセックスが気持ち良かったとかそういう下心で言ってるんじゃなくてずっとあまねのことが好きだったんだ。」


真剣な目で見つめられる。


つ、きあう...

そっか、セックスまでしたんだからそういう流れになるのが普通?

でもさ、ついこの前までただの親友だった訳でいきなり恋人になるとか甘々になるとかそういうのは絶対耐えられないと思わない?


「......まだ気持ちの整理ができてないから、暫く恋人と親友の中間くらいのポジションでも良いかな。
そういえばどうして僕たちが運命だって分かったの?」

とりあえず自分の気持ちを伝えた後、疑問に思っていたことを尋ねる。

検査もしてないのにどうしてだろう?


「僕は特殊な体質で運命以外のフェロモンが感じ取れないんだ。
それにあまねみたいに突然変異でオメガになった人間は元々運命の番のフェロモンしか分からないんだよ。そもそも突然変異した理由の殆どが相性の良いアルファのフェロモンをずっと浴びてきたからっていうからね。その相手があまねの場合僕だったってこと」


「へぇ...でもお医者さんそんな事言ってなかったぞ?」



理屈は分かった。
圭人が“特殊なアルファ”っていうのもなんとなく。だってあの一橋家の人間だから何かが特別でも特に驚きはしない。

でも僕がアルファのフェロモンを感じ取れないなんて聞いたことがなくて首を傾げてしまう。


「医者も親にしか説明していなかったらしい。さっきあまねのお母さんに教えてもらった」

お、お母さん、、、

もうすでに色々筒抜けで恥ずかしすぎる


「あとなんだっけ。恋人と親友の中間?良いけど少しずつ意識してもらえるよう頑張るから」

圭人の目がとろっと細まって流れるように唇に軽くキスされる。


.......慣れてるな



「...圭人は本当に僕のこと好きだったの?
だって全然分からなかったよ?」




運命の番に憧れていたのは事実だが、こんな形で判明するなんて予想外じゃん?


コホっと咳き込むと、圭人はペットボトルのキャップを開けて僕に渡しながら呟いた。
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