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その後の二人
マーガレットと想いが通じてからアンソニーはとても甘くなった。はじめはくすぐったかったが、マーガレットも徐々に慣れてきた。
そうして三年後、マーガレットが十八になり、学園を卒業すると二人は結婚した。
結婚式には隣国からヴァージニアとヨハン夫妻も駆けつけた。
「ヴァージニア様にお越しいただけるなんて嬉しいです」
式の前日に王宮に参内したヴァージニアをマーガレットが捕まえ、庭に連れてきてお茶会をしていた。
王宮の雰囲気もマーガレットが来た頃のギスギスとした空気ではなく、とても優しいものになっている。マーガレットの人柄が宮に良い影響を与えているのだろう。
「上手くやっているようね。」
ロジャースのお茶だという濃い茶色のお茶を飲む。
「えぇ、ヴァージニア様には及びませんが、皆さん私が王太子妃だと認めてくださったようです。」
「ところでその・・・ヴァージニア様というのはもうやめた方がいいんじゃないかしら。あなたは明日王太子妃になるんだから、ヴァージニアでいいのよ。」
「そうですね・・・では、あの、ヴァージニア様のことをお姉様とお呼びしてもいいでしょうか?」
もじもじしながらマーガレットが聞いてくる。
その姿は十八とは思えないくらい初々しい。
「え!?お姉様?」
姉妹でもないのにお姉様とはどういうことだろうか・・・
と思っているとマーガレットが語りだした。
「はい。ロジャースでは実際に血が繋がっていなくても、精神的に繋がっている女性同士はそう呼ぶのが風習で・・・それに、いくら立場が上だからと言って尊敬する歳上の方を呼び捨てにするなんて出来ませんわ。」
ヴァージニアはロジャースでは違い身分の貴賎だけでなく年齢が上が下かで立場が変わるらしいとは聞いた事があった。
ヴァージニアに必死に話をするマーガレットの目はとても嫌だなどと言えるような雰囲気ではなかった。
「えぇ良いわ。ただし、二人きりの時だけね。」
「パーティーなどではお姉様と呼んでは・・・?」
「ダメです。あなたの品位が疑われることになりましてよ。」
そんなことを言っているとアンソニーが駆けつけた。
ヴァージニアに断られて気落ちしているマーガレットを優しく腕に抱く。
「メグどうしたの?ヴァージニアが何か酷いことでも言った?」
「いえ、ヴァージニア様は正しいことしか仰いませんわ。私が少し調子に乗りすぎたのです。」
「そう・・・ここは私が引き取るからメグは部屋に帰って少し心を落ち着けておいで。落ち着いたらまた戻って来れば良いよ。」
マーガレットにそう進言するアンソニーはとても優しく、キラキラしていた。
ヴァージニアと婚約していた時はこんなにキラキラしてなかったのにな、と思いながら二人のイチャイチャを温かい目で見守っていた。
マーガレットがお茶会を中座し姿が見えなくなるとアンソニーがため息をついた。
「ヴァージニア、メグはよくやってくれているのだが、一つだけ問題がある。そなたの存在だ。」
「私の存在?どういうことよ?」
自分の存在が問題だといわれて良い気分のわけがない。
ヴァージニアは顔を顰める。
「メグがそなたを好きすぎるのだ。はじめはただ尊敬して憧れているのだろうと思っていたのだが、どうやらそうじゃないらしい。」
「そうじゃない、とは?」
「あれは俺に言わせたら恋だ。」
ヴァージニアが隣国に嫁ぐ前からマーガレットがヴァージニアについて熱心に話をするなとは思っていたらしい。ただ、それは学園でのヴァージニアはどうだった、お茶会ではどうだったという話だったので「仲がいいんだな」ということで納得できる範囲のことだった。
しかし、ヴァージニアが隣国に嫁いで距離ができてからもマーガレットはたびたびヴァージニアの話をするのだという。
「メグがしんどい時にそれに気付いて解決をして、俺を叱咤してくれたのは感謝している。でも・・・俺も自分が君にこんな気持ちを抱くようになるなんて思ってもいなかったさ!」
そう言ってアンソニーは拳をギュッと握った。
「それって・・・」
「嫉妬で狂いそうなんだ。」
その言葉を聞いてヴァージニアはカラカラと笑った。
「笑い事じゃない。メグが君の話しをするときにどんな目をしているか分かったら君も理解するさ。」
「でも、マーガレットが私の話をするのはトニー様の前だけでしょう?」
「それはそうだが・・・」
「マーガレット様もそういう目をして良いのはトニー様の前だけだって理解されているんですよ。」
「そうかな・・・」
「そうですよ。実際、私の前ではそんな目をすることはありませんもの。」
「それは、・・・確かにそうだな。」
「トニー様。幼馴染としてこれだけは言わせてください。何か気になることがあったら一人で思い悩むのではなくすぐにマーガレットに相談なさいませ。二人は相思相愛なのですから大抵のことは問題ではないとわかるはずですわ。」
「そうだな・・・」
その時、心を落ち着けたマーガレットが戻ってきた。
「トニー様、ヴァージニア様、戻ってきましたわ。」
「あぁ、落ち着いたかい?」
アンソニーはマーガレットに気づくとさっと立ち上がって椅子を引きエスコートする。
二人はどこからどう見ても仲睦まじいカップルだった。何か問題ありそうには思えない。アンソニーが過剰に敏感になっているだけなのだろう。
そう思うとヴァージニアは二人を少しからかいたくなった。
「マーガレット様、先程の話ですけれど二人きり、いえ、アンソニー様と三人の場所でしたらお姉様と呼んでくださって構わないですわ。」
ヴァージニアはマーガレットを見てにっこりと微笑む。
マーガレットはそんなヴァージニアを見て喜びを爆発させた。
「お姉様!本当ですか?では、あの、今更なのですがわたくしのことはメグとお呼びください。」
「ならん!それはならん!」
マーガレットの爆弾発言を咎めたのはアンソニーだった。
「メグのことをメグと呼んでいいのはスタークでは俺だけなんだ!」
「まぁ、トニー様。そんな風にお考えだったなんて知りませんでしたわ。」
「あら、では、私はロマノフの民だから呼んでもOKということかしら?」
マーガレットをはさんでアンソニーとヴァージニアは火花を散らしたがマーガレットが申し訳なさそうにヴァージニアに言った。
「あの、お姉様。トニー様がこう仰ってるので今まで通りマーガレットとお呼びください。」
その言葉に今度はアンソニーの喜びが爆発した。
「メグ!君は俺のために・・・」
「当たり前ですわ。だって、明日にはトニー様の妻になるのですもの・・・」
愛を囁き合う二人を背にやってらんないわ。とヴァージニアは宮殿をあとにした。
マーガレットとアンソニーはオシドリ夫婦と呼ばれ、多くの子を成した。そして、ロジャースを併合したスタークは栄華を極めるのだった。
そうして三年後、マーガレットが十八になり、学園を卒業すると二人は結婚した。
結婚式には隣国からヴァージニアとヨハン夫妻も駆けつけた。
「ヴァージニア様にお越しいただけるなんて嬉しいです」
式の前日に王宮に参内したヴァージニアをマーガレットが捕まえ、庭に連れてきてお茶会をしていた。
王宮の雰囲気もマーガレットが来た頃のギスギスとした空気ではなく、とても優しいものになっている。マーガレットの人柄が宮に良い影響を与えているのだろう。
「上手くやっているようね。」
ロジャースのお茶だという濃い茶色のお茶を飲む。
「えぇ、ヴァージニア様には及びませんが、皆さん私が王太子妃だと認めてくださったようです。」
「ところでその・・・ヴァージニア様というのはもうやめた方がいいんじゃないかしら。あなたは明日王太子妃になるんだから、ヴァージニアでいいのよ。」
「そうですね・・・では、あの、ヴァージニア様のことをお姉様とお呼びしてもいいでしょうか?」
もじもじしながらマーガレットが聞いてくる。
その姿は十八とは思えないくらい初々しい。
「え!?お姉様?」
姉妹でもないのにお姉様とはどういうことだろうか・・・
と思っているとマーガレットが語りだした。
「はい。ロジャースでは実際に血が繋がっていなくても、精神的に繋がっている女性同士はそう呼ぶのが風習で・・・それに、いくら立場が上だからと言って尊敬する歳上の方を呼び捨てにするなんて出来ませんわ。」
ヴァージニアはロジャースでは違い身分の貴賎だけでなく年齢が上が下かで立場が変わるらしいとは聞いた事があった。
ヴァージニアに必死に話をするマーガレットの目はとても嫌だなどと言えるような雰囲気ではなかった。
「えぇ良いわ。ただし、二人きりの時だけね。」
「パーティーなどではお姉様と呼んでは・・・?」
「ダメです。あなたの品位が疑われることになりましてよ。」
そんなことを言っているとアンソニーが駆けつけた。
ヴァージニアに断られて気落ちしているマーガレットを優しく腕に抱く。
「メグどうしたの?ヴァージニアが何か酷いことでも言った?」
「いえ、ヴァージニア様は正しいことしか仰いませんわ。私が少し調子に乗りすぎたのです。」
「そう・・・ここは私が引き取るからメグは部屋に帰って少し心を落ち着けておいで。落ち着いたらまた戻って来れば良いよ。」
マーガレットにそう進言するアンソニーはとても優しく、キラキラしていた。
ヴァージニアと婚約していた時はこんなにキラキラしてなかったのにな、と思いながら二人のイチャイチャを温かい目で見守っていた。
マーガレットがお茶会を中座し姿が見えなくなるとアンソニーがため息をついた。
「ヴァージニア、メグはよくやってくれているのだが、一つだけ問題がある。そなたの存在だ。」
「私の存在?どういうことよ?」
自分の存在が問題だといわれて良い気分のわけがない。
ヴァージニアは顔を顰める。
「メグがそなたを好きすぎるのだ。はじめはただ尊敬して憧れているのだろうと思っていたのだが、どうやらそうじゃないらしい。」
「そうじゃない、とは?」
「あれは俺に言わせたら恋だ。」
ヴァージニアが隣国に嫁ぐ前からマーガレットがヴァージニアについて熱心に話をするなとは思っていたらしい。ただ、それは学園でのヴァージニアはどうだった、お茶会ではどうだったという話だったので「仲がいいんだな」ということで納得できる範囲のことだった。
しかし、ヴァージニアが隣国に嫁いで距離ができてからもマーガレットはたびたびヴァージニアの話をするのだという。
「メグがしんどい時にそれに気付いて解決をして、俺を叱咤してくれたのは感謝している。でも・・・俺も自分が君にこんな気持ちを抱くようになるなんて思ってもいなかったさ!」
そう言ってアンソニーは拳をギュッと握った。
「それって・・・」
「嫉妬で狂いそうなんだ。」
その言葉を聞いてヴァージニアはカラカラと笑った。
「笑い事じゃない。メグが君の話しをするときにどんな目をしているか分かったら君も理解するさ。」
「でも、マーガレットが私の話をするのはトニー様の前だけでしょう?」
「それはそうだが・・・」
「マーガレット様もそういう目をして良いのはトニー様の前だけだって理解されているんですよ。」
「そうかな・・・」
「そうですよ。実際、私の前ではそんな目をすることはありませんもの。」
「それは、・・・確かにそうだな。」
「トニー様。幼馴染としてこれだけは言わせてください。何か気になることがあったら一人で思い悩むのではなくすぐにマーガレットに相談なさいませ。二人は相思相愛なのですから大抵のことは問題ではないとわかるはずですわ。」
「そうだな・・・」
その時、心を落ち着けたマーガレットが戻ってきた。
「トニー様、ヴァージニア様、戻ってきましたわ。」
「あぁ、落ち着いたかい?」
アンソニーはマーガレットに気づくとさっと立ち上がって椅子を引きエスコートする。
二人はどこからどう見ても仲睦まじいカップルだった。何か問題ありそうには思えない。アンソニーが過剰に敏感になっているだけなのだろう。
そう思うとヴァージニアは二人を少しからかいたくなった。
「マーガレット様、先程の話ですけれど二人きり、いえ、アンソニー様と三人の場所でしたらお姉様と呼んでくださって構わないですわ。」
ヴァージニアはマーガレットを見てにっこりと微笑む。
マーガレットはそんなヴァージニアを見て喜びを爆発させた。
「お姉様!本当ですか?では、あの、今更なのですがわたくしのことはメグとお呼びください。」
「ならん!それはならん!」
マーガレットの爆弾発言を咎めたのはアンソニーだった。
「メグのことをメグと呼んでいいのはスタークでは俺だけなんだ!」
「まぁ、トニー様。そんな風にお考えだったなんて知りませんでしたわ。」
「あら、では、私はロマノフの民だから呼んでもOKということかしら?」
マーガレットをはさんでアンソニーとヴァージニアは火花を散らしたがマーガレットが申し訳なさそうにヴァージニアに言った。
「あの、お姉様。トニー様がこう仰ってるので今まで通りマーガレットとお呼びください。」
その言葉に今度はアンソニーの喜びが爆発した。
「メグ!君は俺のために・・・」
「当たり前ですわ。だって、明日にはトニー様の妻になるのですもの・・・」
愛を囁き合う二人を背にやってらんないわ。とヴァージニアは宮殿をあとにした。
マーガレットとアンソニーはオシドリ夫婦と呼ばれ、多くの子を成した。そして、ロジャースを併合したスタークは栄華を極めるのだった。
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