僕は何度も君に恋をする

乃愛

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第3話

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梅雨の時期に入り、少し蒸し暑い日々が続く6月中旬
僕は友人と鎌倉に紫陽花を見に来た。
植物にはあまり興味が湧かず、僕はベンチに座り携帯小説を読んでいた。
「小動ぃー早く来てよぉー」友人に呼ばれ、僕は100段近くある階段を登った。
「遅い!なに携帯いじってんのよぉ」
「あんまりこういうの興味ないんだよ、帰ってやらないといけない事もあるしあと1時間な」
「ふぅん、彼女いないあんたでも忙しいのねぇ~。ん、早くカメラ。」
僕は抱えていた一眼レフのカメラを渡した。嬉しそうな顔をして受け取った友人・桜木春妃は夢中でシャッターを切った。
「ねぇ、あんたも撮ってみたら?前に撮ったパンケーキなかなかセンスあったし。」
僕は黙ってカメラを受け取ると目の前の紫陽花をうつした。
……だが僕は紫陽花をうつす風景の中に紫陽花より遥かに美しいものを見つけた。

「小宮さんっ?」
「は?何言ってんのよ小動、私は紫陽花撮ってって言ったんだけど?」
「ごめん桜木、ちょっと待ってて。」
僕はカメラを渡すとすぐに駆け出した。
「小宮さん!」彼女は僕の方を振り返った。驚いた様子で目を合わせたが、いつもの美しい笑顔も浮かべていた。
「やっぱり小宮さんだったんだ、僕も偶然友達と来てて…。」
「そうなの、あ、この子は妹の絢香。」
隣の女の子が恥ずかしそうに僕と目を合わせてお辞儀してきた。小宮さんに似て、かわいらしい子だった。
「小宮絢香です…高1です。」
「小動将暉です、お姉さんと同い年の大学生です。よろしく。」
絢香ちゃんは何故か頬を赤くして頭を下げた、控えめで人見知りな印象だった。
「私達そろそろ帰るんだけど、小動くんは?」
「友達がまだ写真撮ってるから帰れそうにないよ。」
「そうなんだ、じゃあまたね!」小宮さん達は僕に手を振って帰って行った。

「なぁにあの子達、美人じゃん、二股してんのあんた。」
いきなり真後ろに友人が現れた。僕は少し距離を取ってから説明した。
「へぇ~…片想いしてんだ、あんな美人にねぇ…。まっ、せいぜい頑張りなー
乙女心が分からないときは私を頼りなさいっ」
「ああ、よろしく…」一生頼ることはなさそうだが。

そんな話をしているうちに辺りは暗くなり、僕らは近くの神社にお参りした後各自で帰宅した。

帰宅後、シャワーを浴びてベッドに横になっていた時、一通のメールが届いた。
『夜遅くにごめんね!
明日、あいてますか?良ければ一緒にお出掛けしたいですヽ(。・ω・。)ノ   小宮絢芽』
僕は飛び起きてメールを見返した。確かに小宮絢芽からデートの誘いがっ!
僕は嬉しさのあまり、寝付けず一睡もせずに携帯を見つめていた。
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