どうも、魔王です

灰猫と雲

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パーティって最初宴会のことだと思ってました

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「ちょっとなんだよ魔王~!俺アポロ倒すのに忙しいんだけど?」
初めてここに来た時と同じ装備でエルさんはは現れました。
「その事についてお話があります」
「手短にねっ」
「あのねエルさん。冒険て1人でするものじゃないんですよ?」
基本中の基本ですよ?
「知ってるよ笑。バカだなぁ魔王は」
あなたに言われたくないです。
「俺は1人が気楽でいいの。最初っから最後までぜーんぶ俺1人で倒して行くつもりだよ。まってろよ魔王!サシで勝負だ!」
超初心者のくせにセルフでエクストラモード選択ですか…。
「いや、さすがにそれは…。途中で仲間がいないと進めないイベントとか出て来ますし。傷ついたら治してくれるヒーラーとかいたらよりスムーズに事は運びますよ?」
それでもエルさんは笑って言うのです。
「大丈夫。俺、サディちゃんの攻撃も耐えたから」
「あとから聞いたんですがサディちゃんかなり手加減してくれてたみたいですよ?」
「え?そうなの?俺、あれでイケるって思ったのに」
無駄に自信家なのやめてもらえないですか?
ですがエルさん、顔がみるみる曇っていくじゃないですか。
「魔王だから言うけどさぁ」
前置きおかしいですよ?
「俺、親以外の誰かと一緒にいるの苦手なんだよ。気遣ったりするのもめんどくさいし、回復魔法使ってくれたらいちいちありがとう言うのもめんどくさいし」
とんだめんどくさがり屋ですね。
「ありがとうはごめんなさいと同じくらいコミュニケーションで大事な言葉だと思いますよ?それに、1人で全部やろうとしたらレベル800は必要です。今でレベル2ですよね?逆にめんどくさくないですか?」
「そんなにかかるの???…確かに、めんどくさい」
めんどくさがり屋がRPGしちゃダメだと思うんです。
「それに冒険して行くにつれて徐々に友情とか芽生えて来ると思いますよ。もしかしたらパーティ内恋愛とかのイベントがあるかもしれません」
「恋愛!?どんな?どんな?」
とたんに食いついて来ますね…。
「毎回生き死にかけて戦闘をするんです。守った守られたで恋が芽生えるなんてよく聞く話ですよ」
「いいねぇ、いいねぇ。それ、凄くいいねぇ」
「だからパーティは組んでおいた方がいいです」
「じゃ俺、女の子パーティにして2人でイチャイチャしながら進んでく!」
「ダメです!」
目的がおかしくなってます!
「え~!なんでぇ、ケチぃ」
ケチとか言う問題じゃないです。
「考えてみてください。2人っきりだとうまくいってない時ギスギスしちゃうじゃないですか?」
「じゃあアレだ!俺以外みんな女性に、、、」
「ダメです!」
「え~、デブぅ」
デブじゃないです!これマントです!
わざわざクリーニング出したんですよ!
「いいですか?恋のライバルは逆に2人の絆を深めます」
ちょっと無理がありますかね?
「あ~!わかるぅ!」
バカでよかったです。
「なので男2、女2のパーティをお勧めします」
「わかった。そうしてみる」
バカだけど素直なところだけは良いですね。
「それから!」
ちょっと!なに帰ろうとしてるんですか!
「あのね、アポロさんあぁ見えて結構もうお歳なんですよ。慢性的な羽痛にも悩まされてるんです」
「あぁ、だから戦闘中あんなしんどそうな顔してたんだ?」
そんなアポロさんにも勝てないんですか…。
「アポロさんあと2年で定年なんですよ。今年の初めに初孫が生まれたばかりですし私としてはこのまま穏やかに引退して欲しいと思ってるんですよ」
孫が産まれました、と報告に来たアポロさんはそりゃもう嬉しそうでした。
娘さん溺愛しすぎて結婚反対してたアポロさんの説得は骨が折れましたが、やっぱり孫は可愛いですよね笑。
「わかった。パーティ組んだらすぐに倒しに行くよ」
「ダメです!」
「え~、引きこもりぃ!」
そういう役職です!
魔王が外でパヤパヤしてたらそれはそれでマズイでしょ!
「アポロさん倒すにはレベル5くらい必要です。ちゃんとパーティ全員レベル5まで上げてから行ってください!」
「え~。は~い」
渋々な返事ですがまぁいいでしょう。
「ねぇ魔王」
「なんですか?」
「テレポで帰して」
どこまでめんどくさがり屋なんですか!
「早くレベル上げてテレポ覚えてくださいよ」
「テレポってレベルいくつで覚えるの?」
「大体18くらいです」
「まだまだだなぁ」
「まだまだですねぇ」
「じゃ覚えるまで魔王よろしく」
「まったくもう。はい、テレポ」
エルさんの姿がゆらゆらと揺れる。
「あ、サディちゃんは?」
「生理休暇です」
多分昨日遅くまで飲んでただけだと思います。
「サディちゃんによろしくね」
「伝えておきます」
揺れが激しくなり、スッとエルさんが消えていきました。
「あ!装備のこと言うの忘れてしまいました」
こりゃ近いうちにまた呼ばなきゃならないんでしょうねぇ。
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