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第三章
第十六話 怒られる姉と怒る姉
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顔の赤さが抜けないまま香菜は千代に電話をしていた。
「そんな感じでさ。お姉ちゃんから連絡してないでしょ?」
「うん。何も聞いてない……」
「やっぱりね。こんな話を聞いていたら千代姉ちゃんが止めないわけないもん」
電話の向こうから反応が無い。
できるだけ軽く話すつもりだった香菜。
「もしかして、凄いこと言っちゃったかな。千代姉ちゃん大丈夫?」
「あたし、今からそっち行くわ」
「え!?」
香菜は思わず起き上がり、ソファーの上で割座になった。
「ち、ちょっと千代姉ちゃん!?」
すでに電話は切れていた。
片掌をおでこに当てて母の方を向く。
「お母さん、千代姉ちゃんが来るって」
「あらら。まあ、あの子なら何を伝えても飛んでくるだろうから。香菜は悪くないわよ」
「そうかな」
「いいんじゃない? 直接会って話した方が悪いムードになりにくくて」
「……拗れにくいよね。千代姉ちゃんもお姉ちゃん大好きだし」
「ただいま!」
母と娘が話していると、二人目の姉が帰ってきた。
「千代姉ちゃん!」
「時子お母さんども! 香菜ちゃんありがと。部屋?」
天井を指差しながら香菜に問う。
「うん」
確認するとそのまま早貴の部屋へと駆けていった。
「お母さんって言われちゃった。嬉しいわね」
「本当にお姉ちゃんになっちゃったね」
事は千代にバトンが渡った。
それを感じた二人はお任せモード。
笑い合う程に緊張は解けていた。
二階からはドアのノック音が聞こえてくる。
「千代!?」
「もお、バカ!」
ガシッと早貴を抱きしめる。
そのままつま先を立ててゲンコツを脳天に落とす。
「痛い! 痛いよお」
「理由は分かる?」
「はい……ごめんなさい」
千代は背伸びをしたまま早貴の頭を撫でる。
「あの人は気を付けてって言ったのに」
「そうなんだけど」
「はあ、大丈夫だと思った理由を早貴の口から聞かせて」
部屋に入り、鎮座しているミニテーブルを前に座る。
千代はジッと睨む寸前な目で早貴を見ている。
その圧は必要無いのにと言いたそうな表情の早貴。
覚悟はしていたようで、事の内容を全て話した。
「護衛が付いていたってのは凄いね。あの人を悪く思えない理由の一つってわけか」
両手を後ろに回して床につく。
脚を伸ばして早貴を突いた。
「なんで心配させるかなあ。もう、ずっと付いて回るぞ」
「嬉しい」
「喜ぶ所じゃないの! 監禁にするか」
「そ、それはちょっと」
「これからどうするのよ」
突いてくる千代の脚。
足首を掴んで突きを止めた。
脛を撫でながら話す。
「とりあえず話しをするとか、たまにどこかへ遊びに行くぐらいはいいよって答えたよ」
撫でられていない脚でこちらもと要求する千代。
説教しながらも構ってもらいたいらしい。
「そうしちゃったのなら仕方ない。こっちで監視するか」
「監視!?」
「そうです。そうしないとあたしがおかしくなっちゃう」
「はあ……」
「あの人みたいにガードマンってわけにはいかないけど。出来る限り、み・て・る・ね!」
「なんか、怖いよお」
両脚をゴシゴシと摩る。
「もっと優しく! あっちに優しくしてあたしに優しくしないのはイヤ!」
「……千代からの愛圧が強くなっている気がする」
「気がする程度か。大丈夫だよ、もっと分かるようになるから」
「そこまで攻めなくても好きだからさあ。安心してよお」
「安心させてよお」
「真似しないでよお」
一階にいる母と妹の思っていた通りになった。
しばらくすると、仲の良い二人の娘が降りてくることだろう。
「そんな感じでさ。お姉ちゃんから連絡してないでしょ?」
「うん。何も聞いてない……」
「やっぱりね。こんな話を聞いていたら千代姉ちゃんが止めないわけないもん」
電話の向こうから反応が無い。
できるだけ軽く話すつもりだった香菜。
「もしかして、凄いこと言っちゃったかな。千代姉ちゃん大丈夫?」
「あたし、今からそっち行くわ」
「え!?」
香菜は思わず起き上がり、ソファーの上で割座になった。
「ち、ちょっと千代姉ちゃん!?」
すでに電話は切れていた。
片掌をおでこに当てて母の方を向く。
「お母さん、千代姉ちゃんが来るって」
「あらら。まあ、あの子なら何を伝えても飛んでくるだろうから。香菜は悪くないわよ」
「そうかな」
「いいんじゃない? 直接会って話した方が悪いムードになりにくくて」
「……拗れにくいよね。千代姉ちゃんもお姉ちゃん大好きだし」
「ただいま!」
母と娘が話していると、二人目の姉が帰ってきた。
「千代姉ちゃん!」
「時子お母さんども! 香菜ちゃんありがと。部屋?」
天井を指差しながら香菜に問う。
「うん」
確認するとそのまま早貴の部屋へと駆けていった。
「お母さんって言われちゃった。嬉しいわね」
「本当にお姉ちゃんになっちゃったね」
事は千代にバトンが渡った。
それを感じた二人はお任せモード。
笑い合う程に緊張は解けていた。
二階からはドアのノック音が聞こえてくる。
「千代!?」
「もお、バカ!」
ガシッと早貴を抱きしめる。
そのままつま先を立ててゲンコツを脳天に落とす。
「痛い! 痛いよお」
「理由は分かる?」
「はい……ごめんなさい」
千代は背伸びをしたまま早貴の頭を撫でる。
「あの人は気を付けてって言ったのに」
「そうなんだけど」
「はあ、大丈夫だと思った理由を早貴の口から聞かせて」
部屋に入り、鎮座しているミニテーブルを前に座る。
千代はジッと睨む寸前な目で早貴を見ている。
その圧は必要無いのにと言いたそうな表情の早貴。
覚悟はしていたようで、事の内容を全て話した。
「護衛が付いていたってのは凄いね。あの人を悪く思えない理由の一つってわけか」
両手を後ろに回して床につく。
脚を伸ばして早貴を突いた。
「なんで心配させるかなあ。もう、ずっと付いて回るぞ」
「嬉しい」
「喜ぶ所じゃないの! 監禁にするか」
「そ、それはちょっと」
「これからどうするのよ」
突いてくる千代の脚。
足首を掴んで突きを止めた。
脛を撫でながら話す。
「とりあえず話しをするとか、たまにどこかへ遊びに行くぐらいはいいよって答えたよ」
撫でられていない脚でこちらもと要求する千代。
説教しながらも構ってもらいたいらしい。
「そうしちゃったのなら仕方ない。こっちで監視するか」
「監視!?」
「そうです。そうしないとあたしがおかしくなっちゃう」
「はあ……」
「あの人みたいにガードマンってわけにはいかないけど。出来る限り、み・て・る・ね!」
「なんか、怖いよお」
両脚をゴシゴシと摩る。
「もっと優しく! あっちに優しくしてあたしに優しくしないのはイヤ!」
「……千代からの愛圧が強くなっている気がする」
「気がする程度か。大丈夫だよ、もっと分かるようになるから」
「そこまで攻めなくても好きだからさあ。安心してよお」
「安心させてよお」
「真似しないでよお」
一階にいる母と妹の思っていた通りになった。
しばらくすると、仲の良い二人の娘が降りてくることだろう。
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