いつだってあなたが私を強くする

泥んことかげ

文字の大きさ
10 / 53

第10話【目的と生命】(2)

しおりを挟む
【応接室内部】
目の前には、いかにも偉そうな老年の男が椅子に腰かけている。
両隣には、いかにもな護衛の男2人が立っている。
森で研ぎ澄まされた感覚のせいで殺気が伝わってくる。

ガラス張りのテーブル越しに話しかける

「よく、きた。ニッシャよ、そこへ座れ」

声色は低く、それでいて聴き取り辛かったが何となく対面の椅子へ座った。
お上品とかそこら辺は、わからないけどとりあえず足を組む。

(私の美貌をもってしても鼻を伸ばさないどころか、視線すら送らない。
全く、お堅い職業は嫌だねぇ)

このドレス「スースー」して気持ち悪いけどまぁいいだろう。
協会の人間だけあって、どこか威厳を感じられる。
着席を見かねて、腰を曲げ前屈みになり両の手を目の前で組みテーブルに肘をつきあわせる。

「それでは、本題へ入ろう。協会は世界の永久の安定を構築するため、総力を上げ大精霊の一部をその身に宿している6人を探している」

ニッシャは興味なさそうに、煙草に火をつけ煙を上に吐きつける。
元々、話何て興味もなく気だるそうな態度をとる。
護衛は、私が相応の態度をとらなかったせいで2人同時に臨戦態勢に入るが
それを止めたのは、他でもない老年の男だ
。右手で護衛達に合図を送る。
「まぁ、待て...お主達2人はおろか、協会の戦力でもこやつは倒せんよ...フォッフォッフォッ」
冗談なのか誠なのか、読めぬ爺さんの戯言は置いといて。


「んで?何で私を呼んだんだ?精霊探しならお宅らの優秀な部隊とセリエ、ノーメンがいるんじゃないのか?」
右手の煙草で目の前や扉の方を指す。

切れ長の鋭い目で睨み付けると、そいつは深いため息をした。

「緊急事態なのだ。今までは不恰好ながらバランスを保っていたが、あることがきっかけでお前を頼らざるをえなかった」

そう言って珈琲を口に含ませる。
カップを置き「カタッ」という音と共に続ける。

「我が協会には、精霊を現在確認しており、使役者が三人おる。」

消】滅する記憶【シュハメナス】

荒】天を司る【カウラスとチイノス】

そして、ニッシャ、お主の

炎】燃で灰に帰す【レプラギウス】

「この3体は、比較的容易に見つけ保護することができた。」

ニッシャを見つめるがその目には光はなかった。

「私は別に、あんたらに世話になった覚えはないけどな」

足に仕込んだ煙草のストックがなくなったが、
胸を「トントン」と指で触れると、胸元から煙草が飛び出し挟まった状態で吸いだす。

(通常の人間ならこう、思うだろう。煙草になりたい、と)

そんなニッシャを他所に続け様に話す

残る精霊は、3体であり、その姿や
名前は伝記でしか記されておらず存在は確かだがもはや伝説とされている。

時】を司る【セントキクルス】

水】の守護神【イメサリス】

そして...と話をさえぎるように扉が開く。

「ガタン」という音と共に余程重大な事柄なのか顔面蒼白の男が息を切らせながら喋りだす。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

ちゃんと忠告をしましたよ?

柚木ゆず
ファンタジー
 ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。 「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」  アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。  アゼット様。まだ間に合います。  今なら、引き返せますよ? ※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

愛していました。待っていました。でもさようなら。

彩柚月
ファンタジー
魔の森を挟んだ先の大きい街に出稼ぎに行った夫。待てども待てども帰らない夫を探しに妻は魔の森に脚を踏み入れた。 やっと辿り着いた先で見たあなたは、幸せそうでした。

三十年後に届いた白い手紙

RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。 彼は最後まで、何も語らなかった。 その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。 戴冠舞踏会の夜。 公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。 それは復讐でも、告発でもない。 三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、 「渡されなかった約束」のための手紙だった。 沈黙のまま命を捨てた男と、 三十年、ただ待ち続けた女。 そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。 これは、 遅れて届いた手紙が、 人生と運命を静かに書き換えていく物語。

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

もしかして寝てる間にざまぁしました?

ぴぴみ
ファンタジー
令嬢アリアは気が弱く、何をされても言い返せない。 内気な性格が邪魔をして本来の能力を活かせていなかった。 しかし、ある時から状況は一変する。彼女を馬鹿にし嘲笑っていた人間が怯えたように見てくるのだ。 私、寝てる間に何かしました?

処理中です...