罪の劇場 〜SMクラブWhich Trials〜

翔田美琴

文字の大きさ
33 / 60
第3クール ユウキに見る愚かさの系譜

緋色の罠

しおりを挟む
連れ去られたユウキは、セレスティア中央政府の施設の一室にいた。豪華な調度品に囲まれ、まるで王女のような扱いを受けている…と錯覚していた。

ユウキ: ここどこ? すっごい綺麗! まるでホテルのスイートルームみたい!

レンブラント: ここはセレスティア中央政府の施設です。貴女には、ここで少しの間、過ごしていただきます。

ユウキ: へー、あたしのために? 嬉しいなぁ! で、あたしは何すればいいの? アンタたちを楽しませればいいんでしょ?

レム: 楽しませる、ですか。面白いことを言う。我々は、そんな安っぽい娯楽を求めているわけではありません。

ユウキ: え? じゃあ、何? まさか、あたしに何か才能があるとか? でも、あたし、何も取り柄ないし…

レンブラント: 才能… そうですね。ある意味、才能と言えるかもしれません。それは…人を惹きつける才能、です。

レンブラントの言葉に、ユウキはまんざらでもない様子だった。

ユウキ: きゃー、やっぱりあたしってモテるんだ! それで? その才能をどうするの?

レム: 貴女の才能は、国家のために活用されます。具体的には…機密情報を聞き出すための道具として。

ユウキ: は? ド…道具? なにそれ? 美味しいの?

その言葉を聞いた瞬間、レンブラントとレムの表情が凍り付いた。禁句を口にしてしまったことに、ユウキは気づいていない。

レンブラント: その言葉は、二度と口にしないでください。さもなくば…

レム: さもなくば、どうなるか。想像もしたくないでしょう。理解しましたか?

ユウキ: う…うん。ごめんなさい…。でも、それってつまり…慰安婦ってこと?

ユウキは震えながら尋ねた。ようやく、自分が置かれている状況の危険さに気づき始めたのだ。

レンブラント: 慰安婦…ではありません。貴女には、ある特定の人物に近づき、情報を聞き出していただきます。それだけです。

レム: 報酬は約束します。貴女が望むだけの…金銭を。

ユウキ: お…お金? ほんとに? だったら…やるしかないか…でも、もしバレたら…?

レンブラント: バレることはありません。私たちPhantom Rouge隊が、万全のサポートをします。

レム: ですが、一つだけ忠告しておきます。もし裏切れば…その時は、容赦はしません。

ユウキは恐怖に顔を歪めた。目の前の男たちは、美しいだけでなく、冷酷で危険な存在だったのだ。

ユウキ: わ…わかった。やるよ。だから、助けて…

レンブラント: 良い返事です。では、早速準備を始めましょう。

ユウキは、Phantom Rouge隊によって徹底的に教育され、洗脳されていった。外見だけでなく、言葉遣いや立ち振る舞いまでも、完璧に仕立て上げられていく。

ユウキ: (鏡の中の自分を見つめ)あたし…綺麗になった?

レム: ええ、見違えるほどに。ですが、美しさは武器です。使い方を間違えれば、自分を傷つけることにもなります。

レンブラント: 忘れないでください。貴女は、国家のために戦う兵士なのです。

そして、ついにユウキは、ターゲットとなる人物…セレスティア中央政府の高官のパーティーへと送り込まれた。アッシュブロンドの髪は漆黒に染められ、青い瞳は本来の茶色に戻された。その姿は、かつてのユウキとは似ても似つかない。

ユウキ: (パーティー会場で、ターゲットに近づき)あの…素敵ですね、そのネクタイ。

ターゲットは、警戒することなくユウキに近づいてきた。Phantom Rouge隊の訓練の成果が、早くも現れ始めたのだ。

ユウキ: ふふ…ありがとうございます。実は…少しお話があるのですが…

ユウキは、与えられた任務を遂行するために、甘い言葉を囁き、誘惑の罠を仕掛け始めた。しかし、その心は、深い闇に覆われていた。

ユウキ: (内心)あたし…一体何をしてるんだろ… もう、昔の自分には戻れないのかな…

ユウキは知らなかった。自分が踏み入れた世界が、どれほど深く、暗いものなのかを。そして、一度足を踏み入れたら、二度と抜け出すことができないことを……。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語

jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
 中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ  ★作品はマリーの語り、一人称で進行します。

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

借金した女(SМ小説です)

浅野浩二
現代文学
ヤミ金融に借金した女のSМ小説です。

まなの秘密日記

到冠
大衆娯楽
胸の大きな〇学生の一日を描いた物語です。

会社員の青年と清掃員の老婆の超越した愛

MisakiNonagase
恋愛
二十六歳のレンが働くオフィスビルには、清掃員として七十歳のカズコも従事している。カズコは愛嬌のある笑顔と真面目な仕事ぶりで誰からも好かれていた。ある日の仕事帰りにレンがよく行く立ち飲み屋に入ると、カズコもいた。清掃員の青い作業服姿しか見たことのなかったレンは、ごく普通の装いだったがカズコの姿が輝いて見えた。それから少しづつ話すようになり、二人は年の差を越えて恋を育んでいくストーリーです。不倫は情事かもしれないが、この二人には情状という言葉がふさわしい。

処理中です...