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五話 魔人
広域知覚センサーにより山賊三人衆の詳細な位置が掴めている俺は、いきなり彼らの目の前に出ていく事もできるがそれで驚かせて逃げられるのも面倒なので、少し離れた茂みに出現位置を設定した。
「よし到着っと、しっかし便利だな瞬間移動これなら街まで帰るのも楽でいいや、さてさっきの奴らはどこにいるかな」
俺は山賊三人衆の居場所を再度特定すべく広域知覚センサーを発動させた。
「お、いたいたさっき感知した通り俺とあいつらが初めて会った場所から少し離れた位置にいるぞ……ん?隣に誰かいるな」
先程センサーを発動させた時にはなかった反応がここに移動してから出現した。
あいつらの新しい仲間かな、まぁいいや行けばわかるだろ。
でも念のためだ、何個か使えそうなアビリティを作っておこう。
「お、おいなんだってこんなところに魔人種がいるんだよ」
「よ、ヨウ兄ちゃんはタマキを連れて逃げてくれ俺が時間稼ぐから」
「何言ってんだロク、相手は魔人だぞ逃げられっこない皆殺しだよ」
「そうともお前らは皆殺しだ、大丈夫一瞬でお前らをあの世に送ってやる」
なんだなんだ、随分と物騒な奴がいるじゃないか。
近づいてみて思ったがあれはあいつらの仲間じゃない、魔人だよな。
初めてみたが確か魔人は人の肉を喰らうんだよな、あいつらもしかして全員このままだと死ぬんじゃないか。
やれやれさっきは奴ら山賊に殺されかけたが、流石に見捨てるのは可哀想か。
そう思い俺は茂みから出て一応魔人を止めてみることにした。
「おい!そこの見るからにやばそうなお前、もうその辺にしろよ」
「なんだ貴様は?」
魔人はそう言って山賊たちから離れ、俺の方を見た。
うっわぁ、なんつう怖い顔だよ、
全身黒くて顔も怖え、これは今朝の俺だったら怖くて気絶してたわ。
でも残念今の俺はおそらく大陸最強なんだよな。
えっとレベルは……240か。
だいぶ高いな、まぁまずはあいつら3人の安全の確保だよな。
魔人には悪いが一旦動かないでいてもらおう。
「アビリティ発動ー空間固定」
「うぐっ」
アビリティ空間固定。
消費魔力1000、効果は指定した空間内の生物、空気、時間などあらゆるものを一定時間そこに固定し拘束するものだ。
これであの魔人は少なくとも5分くらいは動けない。
さて今のうちにあの3人を逃すか。
「アビリティ発動ー磁力操作」
「な、なんだ体が勝手に吸い寄せられる」
「よ、ヨウ兄ちゃん!」
「な、なにこれ!」
アビリティ磁力操作。
消費魔力700、効果は俺から半径10メートル以内にある鉄を含むものを操る事ができるというもの。
彼ら山賊は武器や防具を装備していたので、俺はこの能力を使いこいつら3人を俺の元まで引き寄せた。
さてこれであとは安全なところに移動するだけだな。
「アビリティ発動ー集団転送」
「こ、こんどはなんだ」
アビリティ集団転送。
消費魔力600、効果は俺と俺から半径3メートル以内のものをある一定の距離移動させることができるもので、俺1人の移動専用の瞬間移動とは違い移動距離は短いが複数人移動可能である。
ふぅ、これで安全は確保できたしあいつの元へ戻るか。
「お、おいお前、さっきから国家術士クラスじゃないと使えないアビリティ連発させてるけど何者なんだよ」
山賊の1人が俺に何か言ってきた、でもごめんな何となくだけどさっきの魔人やばそうな気がするから答えてる時間ないんだ。
「すまん、あとでまた説明しにくるから」
そう言って俺は瞬間移動で魔人の元へ戻った。
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