10 / 21
第5話
交渉決裂・1
しおりを挟む
「全く、男の人ってどうして仕事の事になったら前後が見えなくなってしまうのですかっ!!
私を置いて先に行ってしまうなんてっ・・・・」
「だ、だから。そ、それは何度も謝ってるじゃないか。
それに僕達は今後、ダンジョンで事業を始めるにあたっての問題点をペドロから聞かされ知ったばかりだ。これから冒険者たちの同意を得るための方法とダンジョンの危険をどう抑えるかの議論をしなくてはならない。時間の猶予はないよ?
だから、どうかパトリシア。僕を許して機嫌を直しておくれよ。」
「嫌っ!! ありえませんわっ!!
絶対に許してあげませんっ!!」
「・・・・全く、君という人は・・・・」
パトリシアは唇を尖らせて不満を口にし、馬車を操るドミニクは弱気に謝るという会話がもう10分近く続いていた。ペドロとの会話に手ごたえを覚えたドミニクは商談を終えて紹介を出た後、ついつい鼻息荒くして歩みを強めてしまいパトリシアを置いて一人で先に行ってしまったことをいつまでもグチグチと責め立てられていた。
ドミニクとしては今後の事について建設的な会話に早く持って行きたいのだが、愛しのワガママお姫様のご機嫌が収まらないことには前には進めない。
(参ったな。つい、ペドロとの会話でやる気になりすぎてパトリシアに可哀想なことをしてしまったから、強気に出ることも出来ない。
しかし、いつまでもこのまま馬車を転がしながら町を練るわけにもいかないぞ。)
ドミニクはパトリシアを怒らせてしまった反省をしつつ、現状に困ってもいた。
ところがそんなドミニクの目に人だかりが見えた。
「ん・・・・? あれは・・・」
ドミニクの視線の先には道路に面した菓子屋があった。特製のワッフルを作る庶民から貴族に至るまで人気の店だった。庶民は店頭の屋台で買ったものを路上で食べ、貴族は店内で食べる。庶民と貴族では同じワッフルでも、値段も中身も違うし食事する場所も違う。だから、両方の階級から愛される事が両立出来た。そして、貴族と庶民では味に差があれど、その階級ごとに買える値段のお菓子としては最高級品だと巷で有名であった。
(・・・・そうか、あれで・・・)
ドミニクは渡りに船とばかりに馬車を道路わきに止めると、店先を指差して「お姫様。仲直りの印に特製のワッフルはいかが?」とパトリシアに囁いた。
「あっ・・・・!!」
パトリシアはワッフル屋を見つけると歓喜の声を上げる。そして、その気持ちを見透かされたことを恥じ入り、眉尻を下げながら了承の返事をする。
「も、もう! 仕方ありませんわね。
・・・・全く、女性の弱いところをよく知っているんですからっ!!」
パトリシアは食欲に負ける自分を恥ずかしがりながらも「ここぐらいが和解のタイミングかしら」と思って笑いながら返事をする。その仕草がまた可愛いとドミニクは心の中で悶絶しながら馬車を停める。そして今度は徒歩でパトリシアをエスコートするのだ。置いてけぼりにされた先ほどとは違い、大きくて逞しいドミニクの手に引かれて歩くのは気持ちがいいらしく、パトリシアは満面の笑顔になって歩いた。
そして、庶民のための露店前の人だかりを超えて店内に入ろうとした時だった。不意にパトリシアが「まぁっ! アマンダっ!!」と声を上げた。ドミニクが見ると、幼い子供達に手を引かれたアマンダが人だかりの列の最後尾に並ぼうとしていたのだった。
「パトリシアっ!! それに、ハンサムさんもっ!!」
アマンダの方も驚いたように声を上げた。
思わぬ場所で仲間に会えてうれしいパトリシアはアマンダの方へ歩いていく。
「まぁまぁ、アマンダ。こんなところで合うなんて偶然ね。」
「・・・・だな。・・・・そっちもワッフルを食べに?」
アマンダは自分の手を引く子供たちに「姉ちゃんが戻ってくるまでちゃんと列に並んで順番を確保してろよ」と釘を刺す。言われた子供たちは「うんっ!!」と、元気一杯に返事をして行儀よく並ぶのだった。その姿を見ていたドミニクは彼らを指差しながら怪訝な表情で尋ねた。
「その子供たちは? 先ほど「姉ちゃん」と言っていたようだが、とても君の弟妹には見えんがね。」
ドミニクの指摘通り、そこにいるまだ幼い少年少女たちは髪の色や肌の色もまちまちでアマンダ個人の血縁者にはとても思えなかった。
アマンダは答える。
「ああ。近くの孤児院の子供たちだよ。スラムの娼婦たちが産み捨てていった子供達さ。
アタイも14になるまでお世話になってたからさ、こいつらが自分の兄弟に思えて休みの日には孤児院の手伝いで面倒を見ているのさ。」
アマンダは辛い境遇をサラッと語る。パトリシアとドミニクは自分たちとは違う世界の彼らの境遇を気の毒に思わずにはいられなかった。
「・・・そうか。それは立派な心掛けだ。
これを取っておきたまえ。子供たちの食費の足しにしたまえ。」
ドミニクはそう言って財布から金貨1枚を取り出すとアマンダに渡そうとした。その瞬間、アマンダはムッとした表情で両腕を組んで受け取りを拒否した。
「お金持の旦那様・・・。いくらアタイがスラムの女でも馬鹿にしてもらったら困るわよ。
いいかい? アタイがこいつらのために体を売って金を貰うのはサービスの対価だよ? 施し貰おうってんじゃないわよっ!!」
目を真っ赤にしてアマンダは反発した。もちろん、ドミニクにはそのような悪意はない。しかし、それでもドミニクはアマンダの怒りを受け止めて素直に謝罪しようと思った。何故なら、アマンダは「アタイがこいつらのために体を売って金を貰う」と言ったからだ。ドミニクはその言葉をきいて、とあることに合点がいった。
本来、貴族のパトリシア率いるパーティは彼女の貴族特権のおかげで有利に仕事を得られたはずだ。にもかかわらず休日に体を売ってまで稼がないといけない状況だったことがドミニクは不思議だったのだ。
しかし、その理由が冒険者の稼ぎだけでは孤児院の足しにならないから、自分の体を売っていたというものだったのでドミニクはアマンダに深く感心した。
そこで、どうしても手にした金貨を受け取ってもらおうと考えるのだった。
「それは大変な無礼をした。謝罪しよう。
アマンダ。君は体を売る対価で金を受け取っているとプロ意識を見せた。
ならば、君にこの金貨を受け取ってもらおうと思えば、それなりの仕事を与えればいいという事かね?」
ドミニクは手にした金貨を引き下げることはなく、むしろアマンダの目の高さにまで上げて問う。アマンダはドミニクの行動に首を傾げた。
「・・・・ま、まぁ、そうさね。
でも、旦那。一体、どういうつもりだい? まさか子供の前でアタイを買っていくって様な真似をするような男じゃないし、何が言いたいのさ?」
ドミニクの真意がわからぬアマンダはストレートにそう尋ねた。それはつまり、仕事の条件次第では金貨を受け取るという意味であるから、ドミニクはホッと安堵した。
そしてパトリシアの方を見てニッコリ笑いながら「では、先ほどのつづきをしようか?」と言う。
「・・・はい?」
しかし、今一つ要領を得ないパトリシアのとぼけた様な声が帰って来るのだった。
「なるほどぉ・・・・・ダンジョン内に女性用トイレねぇ。
そして、その為に冒険者の同意を得る必要がある・・・・と。」
要領を得ないパトリシアを無視してドミニクが新事業について丁寧に説明するとアマンダは正しく話の内容を理解して考え込む。
しかし、このような大きな問題はアマンダのような一介の女戦士には簡単に答えなどは出せない。勿論、ドミニクもそのようなことは百も承知の上である。そしてドミニクにはある程度の腹案は既にある。それに対する助言を求めたくてアマンダにこれを尋ねただけだ。だからアマンダが考え込み始めてすぐにドミニクは補足して質問した。
「アマンダ。私はまず、大きな冒険者の兵団に声をかけて同意を得るべきだと思っている。
そこで君に情報を求めたい。
この王都には多くの冒険者をまとめる兵団があると思う。その中でも特に全体に影響を及ぼすような大きな兵団を教えてはもらえないだろうか?」
兵団とは複数の気の合うパーティが寄りあって助け合うための連合部隊だ。
この連合部隊はトップパーティのリーダーを頭に下部パーティが存在するといった形式で、兵団のリーダーと契約することで参加できるようになる。互助精神で成り立つこの兵団の仕事には「パーティに欠員が生まれたのでしばらくの間、人員を貸してほしい。」「新人冒険者パーティなので仕事が入ってこないから、仕事を回してほしい。」といったような冒険者の育成保護も含まれるため、兵団のリーダーは冒険者たちから絶大な信頼と影響力を持っているのだった。
ドミニクはそこに目を付けた。冒険者の理解を求めるのならば、多くの冒険者に影響力を持つ兵団のリーダーを味方につけるのが一番早道だと思ったからだ。
アマンダはドミニクの言葉からその狙いに気が付き、しばらく考え込んでから加盟パーティ数50を超える王都でもトップ3に入る巨大兵団である『白き獅子の団』の名を上げる。
「それなら・・・・レオナルド・ベン・ルチアーノが率いる『白き獅子の団』ね。
規模だけで言えば、ここよりも大きい兵団はあるけれどリーダーの資質が旦那にあっていると思うわ。
リーダーのレオナルドは多くの冒険者、兵団から尊敬を受けているし、生まれも男爵家の庶子で爵位は持っていないけれど貴族の高等教育を受けて育ったそうだから、旦那に合いそうじゃない?」
アマンダのくれた情報は正直、ドミニクにとってはかなり有益なものだった。ドミニクは感心したように深く頷くと手にした金貨を再びアマンダに向けて差し出した。
「今度は受け取ってくれるかな?」
「勿論よ。そっちこそ、今度はアタイを買いに来てね。
だって・・・・アナタ・・・・見るからに凄そうだもん・・・。」
アマンダは悪戯っぽく笑いながら報酬の金貨を受け取ると、今度はパトリシアを見ながらが言った。
「リーダーのレオナルドは今頃、酒場にいるはずよ。イザベラがうちを脱退して彼のパーティに加えてもらおうと交渉しに行ってるからね。
だから、酒場に付いたらイザベラからレオナルドを紹介してもらいなさい。」
「ええっ!? パーティ脱退っ!?
イザベラが? そんな・・・・どうしてっ!?」
衝撃の発言。イザベラがパーティを脱退するなんて話をパトリシアは聞かされていなかったからだ。
混乱するパトリシアにイザベラが笑いながら言った。
「昨日、そっちの旦那様がイザベラに酒をぶっかけたんだって?
昨日の夜えらい剣幕でアタイの家に来て散々、愚痴って行ってね。
それに貴族から落ちたアンタは、これからは以前のように仕事を取ってこれない。だから金のためにイザベラは移籍するのさ。」
「そ、そんなっ!!」
「それに鈍いアンタは知らないだろうけど、イザベラは前から美貌を見初められてレオナルドに言い寄られてたらしいから、移籍しやすいんでしょうよ。
なんだったら途中移籍のペナルティ金もレオナルドが払ってくれるんじゃない?」
「・・・・・・・」
パトリシアは絶句してしまった。
(イザベラとは喧嘩したような形になってしまったけれど、まさか、そこまで大きな問題になるなんて・・・・)
悲しそうな目で肩を落として苦しむパトリシアを見てアマンダは優しく笑った。
「ま、そんな深刻な顔しなさんな。イザベラはこんなことになってもアンタの事を女として尊敬もしている。
イザベラがアンタの騎士としての実力を疑ったことが一度でもあるかい? ないだろう?
あいつはアンタの実力には絶大の信頼を向けている。だから、普通に行って声をかけてごらん。
わだかりもなく普通に会話できるわ。」
アマンダはそれだけ言うとパトリシア達に背を向けて待たせている子供たちの方へ歩いていく。置いていかれると思ったパトリシアは心細そうに
「ねぇっ!? 本当にそんな風になるの?
イザベラは私の事を嫌っているんでしょう?」と大きな声を上げて尋ねた。
それを聞いたアマンダは立ち止まったが振り返らずに「大丈夫よ。アイツ・・・・アンタの事、好きよ。そうじゃないとその鎧を買うのを手伝ったりしないわ」とだけ言い、そのまま戻ることはなかった。
アマンダは早速手に入れた金貨で子供たちに御馳走を振舞う。ワッフルには追加料金でクリームとジャムが加えられた。子供たちにとってクリームやジャムがサンドされたワッフルなど生まれて初めての経験だったので涙を流して感激する子供も少なくなかった。
アマンダはそんな子供たちを嬉しそうに眺めていた。
「いい人を仲間に持ったね。パトリシア。
その彼女が言うんだ。きっとイザベラは大丈夫だ。信じようっ!!」
ドミニクは子供たちと幸せそうに笑うアマンダの様子を見ながら落ち込むパトリシアの肩を抱いて馬車へと連れて行くのだった。
それから馬車に乗っても浮かない表情のパトリシアを見て、彼女がレオナルドの所へ説得しに行くことが乗り気でないことを悟った。
ドミニクはそれからしばらくパトリシアが気分を盛り返すことを期待して待っていたが、パトリシアの暗い表情は変わることがなかった。そこでドミニクはとうとう説得を始めるのだった。
「・・・・パトリシア。イザベラと向き合うのが怖いんだね。」
パトリシアはドミニクにそう言われると悲しそうに「はい。」とだけ答えた。その姿は見方によってはギブアップの意思表示にさえ見えてしまう。だが、ドミニクはそれを許さなかった。
「パトリシア。それでも君はイザベラと向き合わないといけない。
このままではお別れの挨拶もないまま彼女はパーティを抜けてしまうよ? それでもいいのかい?」
「いやよっ! そんなのっ!!」
反射的にパトリシアは答え、そして力なく自分の気持ちを説明した。
「あのね。イザベラもアマンダもロドリゴも自分で見つけたお友達なの。
あなたと冒険者になった時、私は何もしなくてよかった。全部、アナタがしてくれた。
パーティもお友達もアナタが全部引き寄せてくれたの。そのお友達も皆ステキな人達ばかりだったわ。
でも、なんて言うのかな・・・・・。説明するのは難しいけれど、イザベラたちは何か違うの。」
自分でももどかしいくらい説明できないイザベラとの関係性を説明しようとすると語彙の足りなくなってしまうのだ。勿論、高等教育を受けて育ったパトリシアが急に言葉が出てこなくなったのは彼女自身がショックを受けていることも原因の一つであるが、もう一つの原因としては与えられて育つことに慣れてしまったお姫様の人間的な経験不足があげられる。
なんと言って説明していいのかわからずに困ってしまったパトリシアをドミニクは優しく諭す。
「わかるよ、パトリシア。それが親友と友達の違いだ。
パトリシア、君にとってイザベラは親友なんだ。」
「・・・・親友っ!!」
ドミニクの言葉を聞いて目をまん丸に見開くパトリシア。そして納得して深く頷いた。だから、ドミニクが続けて
「そう、親友だ。その親友とこのままお別れでいいのかい?」と言えば、パトリシアはいつもの元気を取り戻し、大きな声ではっきりという。
「そんなの嫌ですわっ!!
イザベラは私のお友達っ! 大切なお友達ですっ!」
立ち直ったパトリシアの姿を見たドミニクはホッと安堵して馬車を酒場に回すのだった。
私を置いて先に行ってしまうなんてっ・・・・」
「だ、だから。そ、それは何度も謝ってるじゃないか。
それに僕達は今後、ダンジョンで事業を始めるにあたっての問題点をペドロから聞かされ知ったばかりだ。これから冒険者たちの同意を得るための方法とダンジョンの危険をどう抑えるかの議論をしなくてはならない。時間の猶予はないよ?
だから、どうかパトリシア。僕を許して機嫌を直しておくれよ。」
「嫌っ!! ありえませんわっ!!
絶対に許してあげませんっ!!」
「・・・・全く、君という人は・・・・」
パトリシアは唇を尖らせて不満を口にし、馬車を操るドミニクは弱気に謝るという会話がもう10分近く続いていた。ペドロとの会話に手ごたえを覚えたドミニクは商談を終えて紹介を出た後、ついつい鼻息荒くして歩みを強めてしまいパトリシアを置いて一人で先に行ってしまったことをいつまでもグチグチと責め立てられていた。
ドミニクとしては今後の事について建設的な会話に早く持って行きたいのだが、愛しのワガママお姫様のご機嫌が収まらないことには前には進めない。
(参ったな。つい、ペドロとの会話でやる気になりすぎてパトリシアに可哀想なことをしてしまったから、強気に出ることも出来ない。
しかし、いつまでもこのまま馬車を転がしながら町を練るわけにもいかないぞ。)
ドミニクはパトリシアを怒らせてしまった反省をしつつ、現状に困ってもいた。
ところがそんなドミニクの目に人だかりが見えた。
「ん・・・・? あれは・・・」
ドミニクの視線の先には道路に面した菓子屋があった。特製のワッフルを作る庶民から貴族に至るまで人気の店だった。庶民は店頭の屋台で買ったものを路上で食べ、貴族は店内で食べる。庶民と貴族では同じワッフルでも、値段も中身も違うし食事する場所も違う。だから、両方の階級から愛される事が両立出来た。そして、貴族と庶民では味に差があれど、その階級ごとに買える値段のお菓子としては最高級品だと巷で有名であった。
(・・・・そうか、あれで・・・)
ドミニクは渡りに船とばかりに馬車を道路わきに止めると、店先を指差して「お姫様。仲直りの印に特製のワッフルはいかが?」とパトリシアに囁いた。
「あっ・・・・!!」
パトリシアはワッフル屋を見つけると歓喜の声を上げる。そして、その気持ちを見透かされたことを恥じ入り、眉尻を下げながら了承の返事をする。
「も、もう! 仕方ありませんわね。
・・・・全く、女性の弱いところをよく知っているんですからっ!!」
パトリシアは食欲に負ける自分を恥ずかしがりながらも「ここぐらいが和解のタイミングかしら」と思って笑いながら返事をする。その仕草がまた可愛いとドミニクは心の中で悶絶しながら馬車を停める。そして今度は徒歩でパトリシアをエスコートするのだ。置いてけぼりにされた先ほどとは違い、大きくて逞しいドミニクの手に引かれて歩くのは気持ちがいいらしく、パトリシアは満面の笑顔になって歩いた。
そして、庶民のための露店前の人だかりを超えて店内に入ろうとした時だった。不意にパトリシアが「まぁっ! アマンダっ!!」と声を上げた。ドミニクが見ると、幼い子供達に手を引かれたアマンダが人だかりの列の最後尾に並ぼうとしていたのだった。
「パトリシアっ!! それに、ハンサムさんもっ!!」
アマンダの方も驚いたように声を上げた。
思わぬ場所で仲間に会えてうれしいパトリシアはアマンダの方へ歩いていく。
「まぁまぁ、アマンダ。こんなところで合うなんて偶然ね。」
「・・・・だな。・・・・そっちもワッフルを食べに?」
アマンダは自分の手を引く子供たちに「姉ちゃんが戻ってくるまでちゃんと列に並んで順番を確保してろよ」と釘を刺す。言われた子供たちは「うんっ!!」と、元気一杯に返事をして行儀よく並ぶのだった。その姿を見ていたドミニクは彼らを指差しながら怪訝な表情で尋ねた。
「その子供たちは? 先ほど「姉ちゃん」と言っていたようだが、とても君の弟妹には見えんがね。」
ドミニクの指摘通り、そこにいるまだ幼い少年少女たちは髪の色や肌の色もまちまちでアマンダ個人の血縁者にはとても思えなかった。
アマンダは答える。
「ああ。近くの孤児院の子供たちだよ。スラムの娼婦たちが産み捨てていった子供達さ。
アタイも14になるまでお世話になってたからさ、こいつらが自分の兄弟に思えて休みの日には孤児院の手伝いで面倒を見ているのさ。」
アマンダは辛い境遇をサラッと語る。パトリシアとドミニクは自分たちとは違う世界の彼らの境遇を気の毒に思わずにはいられなかった。
「・・・そうか。それは立派な心掛けだ。
これを取っておきたまえ。子供たちの食費の足しにしたまえ。」
ドミニクはそう言って財布から金貨1枚を取り出すとアマンダに渡そうとした。その瞬間、アマンダはムッとした表情で両腕を組んで受け取りを拒否した。
「お金持の旦那様・・・。いくらアタイがスラムの女でも馬鹿にしてもらったら困るわよ。
いいかい? アタイがこいつらのために体を売って金を貰うのはサービスの対価だよ? 施し貰おうってんじゃないわよっ!!」
目を真っ赤にしてアマンダは反発した。もちろん、ドミニクにはそのような悪意はない。しかし、それでもドミニクはアマンダの怒りを受け止めて素直に謝罪しようと思った。何故なら、アマンダは「アタイがこいつらのために体を売って金を貰う」と言ったからだ。ドミニクはその言葉をきいて、とあることに合点がいった。
本来、貴族のパトリシア率いるパーティは彼女の貴族特権のおかげで有利に仕事を得られたはずだ。にもかかわらず休日に体を売ってまで稼がないといけない状況だったことがドミニクは不思議だったのだ。
しかし、その理由が冒険者の稼ぎだけでは孤児院の足しにならないから、自分の体を売っていたというものだったのでドミニクはアマンダに深く感心した。
そこで、どうしても手にした金貨を受け取ってもらおうと考えるのだった。
「それは大変な無礼をした。謝罪しよう。
アマンダ。君は体を売る対価で金を受け取っているとプロ意識を見せた。
ならば、君にこの金貨を受け取ってもらおうと思えば、それなりの仕事を与えればいいという事かね?」
ドミニクは手にした金貨を引き下げることはなく、むしろアマンダの目の高さにまで上げて問う。アマンダはドミニクの行動に首を傾げた。
「・・・・ま、まぁ、そうさね。
でも、旦那。一体、どういうつもりだい? まさか子供の前でアタイを買っていくって様な真似をするような男じゃないし、何が言いたいのさ?」
ドミニクの真意がわからぬアマンダはストレートにそう尋ねた。それはつまり、仕事の条件次第では金貨を受け取るという意味であるから、ドミニクはホッと安堵した。
そしてパトリシアの方を見てニッコリ笑いながら「では、先ほどのつづきをしようか?」と言う。
「・・・はい?」
しかし、今一つ要領を得ないパトリシアのとぼけた様な声が帰って来るのだった。
「なるほどぉ・・・・・ダンジョン内に女性用トイレねぇ。
そして、その為に冒険者の同意を得る必要がある・・・・と。」
要領を得ないパトリシアを無視してドミニクが新事業について丁寧に説明するとアマンダは正しく話の内容を理解して考え込む。
しかし、このような大きな問題はアマンダのような一介の女戦士には簡単に答えなどは出せない。勿論、ドミニクもそのようなことは百も承知の上である。そしてドミニクにはある程度の腹案は既にある。それに対する助言を求めたくてアマンダにこれを尋ねただけだ。だからアマンダが考え込み始めてすぐにドミニクは補足して質問した。
「アマンダ。私はまず、大きな冒険者の兵団に声をかけて同意を得るべきだと思っている。
そこで君に情報を求めたい。
この王都には多くの冒険者をまとめる兵団があると思う。その中でも特に全体に影響を及ぼすような大きな兵団を教えてはもらえないだろうか?」
兵団とは複数の気の合うパーティが寄りあって助け合うための連合部隊だ。
この連合部隊はトップパーティのリーダーを頭に下部パーティが存在するといった形式で、兵団のリーダーと契約することで参加できるようになる。互助精神で成り立つこの兵団の仕事には「パーティに欠員が生まれたのでしばらくの間、人員を貸してほしい。」「新人冒険者パーティなので仕事が入ってこないから、仕事を回してほしい。」といったような冒険者の育成保護も含まれるため、兵団のリーダーは冒険者たちから絶大な信頼と影響力を持っているのだった。
ドミニクはそこに目を付けた。冒険者の理解を求めるのならば、多くの冒険者に影響力を持つ兵団のリーダーを味方につけるのが一番早道だと思ったからだ。
アマンダはドミニクの言葉からその狙いに気が付き、しばらく考え込んでから加盟パーティ数50を超える王都でもトップ3に入る巨大兵団である『白き獅子の団』の名を上げる。
「それなら・・・・レオナルド・ベン・ルチアーノが率いる『白き獅子の団』ね。
規模だけで言えば、ここよりも大きい兵団はあるけれどリーダーの資質が旦那にあっていると思うわ。
リーダーのレオナルドは多くの冒険者、兵団から尊敬を受けているし、生まれも男爵家の庶子で爵位は持っていないけれど貴族の高等教育を受けて育ったそうだから、旦那に合いそうじゃない?」
アマンダのくれた情報は正直、ドミニクにとってはかなり有益なものだった。ドミニクは感心したように深く頷くと手にした金貨を再びアマンダに向けて差し出した。
「今度は受け取ってくれるかな?」
「勿論よ。そっちこそ、今度はアタイを買いに来てね。
だって・・・・アナタ・・・・見るからに凄そうだもん・・・。」
アマンダは悪戯っぽく笑いながら報酬の金貨を受け取ると、今度はパトリシアを見ながらが言った。
「リーダーのレオナルドは今頃、酒場にいるはずよ。イザベラがうちを脱退して彼のパーティに加えてもらおうと交渉しに行ってるからね。
だから、酒場に付いたらイザベラからレオナルドを紹介してもらいなさい。」
「ええっ!? パーティ脱退っ!?
イザベラが? そんな・・・・どうしてっ!?」
衝撃の発言。イザベラがパーティを脱退するなんて話をパトリシアは聞かされていなかったからだ。
混乱するパトリシアにイザベラが笑いながら言った。
「昨日、そっちの旦那様がイザベラに酒をぶっかけたんだって?
昨日の夜えらい剣幕でアタイの家に来て散々、愚痴って行ってね。
それに貴族から落ちたアンタは、これからは以前のように仕事を取ってこれない。だから金のためにイザベラは移籍するのさ。」
「そ、そんなっ!!」
「それに鈍いアンタは知らないだろうけど、イザベラは前から美貌を見初められてレオナルドに言い寄られてたらしいから、移籍しやすいんでしょうよ。
なんだったら途中移籍のペナルティ金もレオナルドが払ってくれるんじゃない?」
「・・・・・・・」
パトリシアは絶句してしまった。
(イザベラとは喧嘩したような形になってしまったけれど、まさか、そこまで大きな問題になるなんて・・・・)
悲しそうな目で肩を落として苦しむパトリシアを見てアマンダは優しく笑った。
「ま、そんな深刻な顔しなさんな。イザベラはこんなことになってもアンタの事を女として尊敬もしている。
イザベラがアンタの騎士としての実力を疑ったことが一度でもあるかい? ないだろう?
あいつはアンタの実力には絶大の信頼を向けている。だから、普通に行って声をかけてごらん。
わだかりもなく普通に会話できるわ。」
アマンダはそれだけ言うとパトリシア達に背を向けて待たせている子供たちの方へ歩いていく。置いていかれると思ったパトリシアは心細そうに
「ねぇっ!? 本当にそんな風になるの?
イザベラは私の事を嫌っているんでしょう?」と大きな声を上げて尋ねた。
それを聞いたアマンダは立ち止まったが振り返らずに「大丈夫よ。アイツ・・・・アンタの事、好きよ。そうじゃないとその鎧を買うのを手伝ったりしないわ」とだけ言い、そのまま戻ることはなかった。
アマンダは早速手に入れた金貨で子供たちに御馳走を振舞う。ワッフルには追加料金でクリームとジャムが加えられた。子供たちにとってクリームやジャムがサンドされたワッフルなど生まれて初めての経験だったので涙を流して感激する子供も少なくなかった。
アマンダはそんな子供たちを嬉しそうに眺めていた。
「いい人を仲間に持ったね。パトリシア。
その彼女が言うんだ。きっとイザベラは大丈夫だ。信じようっ!!」
ドミニクは子供たちと幸せそうに笑うアマンダの様子を見ながら落ち込むパトリシアの肩を抱いて馬車へと連れて行くのだった。
それから馬車に乗っても浮かない表情のパトリシアを見て、彼女がレオナルドの所へ説得しに行くことが乗り気でないことを悟った。
ドミニクはそれからしばらくパトリシアが気分を盛り返すことを期待して待っていたが、パトリシアの暗い表情は変わることがなかった。そこでドミニクはとうとう説得を始めるのだった。
「・・・・パトリシア。イザベラと向き合うのが怖いんだね。」
パトリシアはドミニクにそう言われると悲しそうに「はい。」とだけ答えた。その姿は見方によってはギブアップの意思表示にさえ見えてしまう。だが、ドミニクはそれを許さなかった。
「パトリシア。それでも君はイザベラと向き合わないといけない。
このままではお別れの挨拶もないまま彼女はパーティを抜けてしまうよ? それでもいいのかい?」
「いやよっ! そんなのっ!!」
反射的にパトリシアは答え、そして力なく自分の気持ちを説明した。
「あのね。イザベラもアマンダもロドリゴも自分で見つけたお友達なの。
あなたと冒険者になった時、私は何もしなくてよかった。全部、アナタがしてくれた。
パーティもお友達もアナタが全部引き寄せてくれたの。そのお友達も皆ステキな人達ばかりだったわ。
でも、なんて言うのかな・・・・・。説明するのは難しいけれど、イザベラたちは何か違うの。」
自分でももどかしいくらい説明できないイザベラとの関係性を説明しようとすると語彙の足りなくなってしまうのだ。勿論、高等教育を受けて育ったパトリシアが急に言葉が出てこなくなったのは彼女自身がショックを受けていることも原因の一つであるが、もう一つの原因としては与えられて育つことに慣れてしまったお姫様の人間的な経験不足があげられる。
なんと言って説明していいのかわからずに困ってしまったパトリシアをドミニクは優しく諭す。
「わかるよ、パトリシア。それが親友と友達の違いだ。
パトリシア、君にとってイザベラは親友なんだ。」
「・・・・親友っ!!」
ドミニクの言葉を聞いて目をまん丸に見開くパトリシア。そして納得して深く頷いた。だから、ドミニクが続けて
「そう、親友だ。その親友とこのままお別れでいいのかい?」と言えば、パトリシアはいつもの元気を取り戻し、大きな声ではっきりという。
「そんなの嫌ですわっ!!
イザベラは私のお友達っ! 大切なお友達ですっ!」
立ち直ったパトリシアの姿を見たドミニクはホッと安堵して馬車を酒場に回すのだった。
0
あなたにおすすめの小説
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
美男美女の同僚のおまけとして異世界召喚された私、ゴミ無能扱いされ王城から叩き出されるも、才能を見出してくれた隣国の王子様とスローライフ
さら
恋愛
会社では地味で目立たない、ただの事務員だった私。
ある日突然、美男美女の同僚二人のおまけとして、異世界に召喚されてしまった。
けれど、測定された“能力値”は最低。
「無能」「お荷物」「役立たず」と王たちに笑われ、王城を追い出されて――私は一人、行くあてもなく途方に暮れていた。
そんな私を拾ってくれたのは、隣国の第二王子・レオン。
優しく、誠実で、誰よりも人の心を見てくれる人だった。
彼に導かれ、私は“癒しの力”を持つことを知る。
人の心を穏やかにし、傷を癒す――それは“無能”と呼ばれた私だけが持っていた奇跡だった。
やがて、王子と共に過ごす穏やかな日々の中で芽生える、恋の予感。
不器用だけど優しい彼の言葉に、心が少しずつ満たされていく。
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
冷徹団長の「ここにいろ」は、騎士団公認の“抱きしめ命令”です
星乃和花
恋愛
⭐︎完結済ー全16話+後日談5話⭐︎
王都最硬派、規律と責任の塊――騎士団長ヴァルド・アークライトは、夜の見回り中に路地で“落とし物”を拾った。
……いや、拾ったのは魔物の卵ではなく、道端で寝ていた少女だった。しかも目覚めた彼女は満面の笑みで「落とし物です!拾ってくださってありがとうございます!」と言い張り、団長の屋敷を“保護施設”だと勘違いして、掃除・料理・当番表作りに騎士の悩み相談まで勝手に開始。
追い出せば泣く、士気は落ちる、そして何より――ヴァルド自身の休息が、彼女の存在に依存し始めていく。
無表情のまま「危ないから、ここにいろ」と命令し続ける団長に、周囲はざわつく。「それ、溺愛ですよ」
騎士団内ではついに“団長語翻訳係”まで誕生し、命令が全部“愛の保護”に変換されていく甘々溺愛コメディ!
なんか、異世界行ったら愛重めの溺愛してくる奴らに囲われた
いに。
恋愛
"佐久良 麗"
これが私の名前。
名前の"麗"(れい)は綺麗に真っ直ぐ育ちますようになんて思いでつけられた、、、らしい。
両親は他界
好きなものも特にない
将来の夢なんてない
好きな人なんてもっといない
本当になにも持っていない。
0(れい)な人間。
これを見越してつけたの?なんてそんなことは言わないがそれ程になにもない人生。
そんな人生だったはずだ。
「ここ、、どこ?」
瞬きをしただけ、ただそれだけで世界が変わってしまった。
_______________....
「レイ、何をしている早くいくぞ」
「れーいちゃん!僕が抱っこしてあげよっか?」
「いや、れいちゃんは俺と手を繋ぐんだもんねー?」
「、、茶番か。あ、おいそこの段差気をつけろ」
えっと……?
なんか気づいたら周り囲まれてるんですけどなにが起こったんだろう?
※ただ主人公が愛でられる物語です
※シリアスたまにあり
※周りめちゃ愛重い溺愛ルート確です
※ど素人作品です、温かい目で見てください
どうぞよろしくお願いします。
幼馴染みが描いた悪役令嬢ものの世界に「メイド」として転生したので、6年後の断罪イベントをどうにか回避したい
ゆずまめ鯉
恋愛
通勤途中、猫好きではないのに轢かれそうな黒猫をうっかり助けてしまい、死んでしまった主人公──水縞あいり(26)
鳥の囀りで目を覚ますとそこは天国……ではなく知らない天井だった。
狭い個室にはメイド服がかかっている。
とりあえず着替えて備えつけの鏡を見ると、そこには十代前半くらいの子どもの姿があった。
「この顔……どこか見覚えが……」
幼馴染みで漫画家、ミツルギサイチ(御剣才知)が描く、人気漫画「悪役令嬢が断罪されるまで」の登場人物だということに気がつく。
名前はミレア・ホルダー(本名はミレア・ウィン・ティルベリー)
没落貴族の令嬢で、現在、仕えているフランドル侯爵によって領地と洋館を奪われ、復讐のために、フランドル侯爵の長女イザベラが悪役令嬢になるのを止めず、むしろ後押しして見事断罪されてしまうキャラだった。
原作は未完だが、相談を受けていたのでどういう結末を迎えるのか知っている。
「二期アニメもまだ見てないし、どうせ転生するなら村人Aとかヒロインの母親がよかった……!!」
幼馴染みの描く世界に転生してしまった水縞あいり=ミレアが、フランドル侯爵家で断罪回避するべく、イザベラをどうにかお淑やかな女性になるように導いている途中。
病弱で原作だと生死不明になる、イザベラの腹違いの兄エミールに、協力してもらっているうちに求愛されていることに気づいてしまい──。
エミール・ディ・フランドル(20)×ミレア・ウィン・ティルベリー(18)
全30話の予定で現在、執筆中です。2月下旬に完結予定です。
タイトルや内容が変更になる場合もあります。ご了承ください。
神様の手違いで、おまけの転生?!お詫びにチートと無口な騎士団長もらっちゃいました?!
カヨワイさつき
恋愛
最初は、日本人で受験の日に何かにぶつかり死亡。次は、何かの討伐中に、死亡。次に目覚めたら、見知らぬ聖女のそばに、ポツンとおまけの召喚?あまりにも、不細工な為にその場から追い出されてしまった。
前世の記憶はあるものの、どれをとっても短命、不幸な出来事ばかりだった。
全てはドジで少し変なナルシストの神様の手違いだっ。おまけの転生?お詫びにチートと無口で不器用な騎士団長もらっちゃいました。今度こそ、幸せになるかもしれません?!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる