人生延長

ナトノ

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正義

追跡

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 俺は病院を後にすると、急いで田中に電話をかけた。
 「もしもし先輩何ですか?」
 「俺も捜索にすることにした。矢代さんにバレないようにそっちの情報を送ってくれ」
 「何言ってるですか!?休んでください」
 田中の呆れた声がわかる。
 それでも捕まえるための情報を得るために説得を続けた。
 やっと田中が説得に応じることになった。
 捜査本部の会議では江本の実家の居場所がわかったらしい。
 そのことを聞いた俺は江本の実家の場所を聞き、その場所へ向かった。

  家のインターホンを鳴らすと江本の母が出てきた。
 「はい、どういうなんでしょうか」
 「すいません、刑事の川上と申しますが、息子さんの件について伺いにまいりました」
 「さっきも刑事さんが来られましたけど…」
 「今別行動をしておりまして、もう一度よろしいでしょうか」
 母は俺を家にあげてくれた。
 見た感じ一般的な家だった。
 何故こんな家庭なのに犯罪に手を染めたのか疑問が募り始める
 「この度は申し訳ございません」
 「いえいえ、お母さんは悪くないですから。
少しお部屋を拝見させて頂けますか」
 「構いませんよ」
 とても優しい母ということが会話の中で分かった。 
 江本の部屋に入り、パソコンを見つけた。
 意外にもパソコンのロックナンバーが部屋に貼ってあり、なんなくパソコンを開けた。
 江本が几帳面なことがわかり、少し驚いた。
 履歴からあるサイトにたどり着いた。
 そのサイトはイジメの被害者たちが集まっている。
 書かれていた内容はあまりにも悲惨で目を逸らしたくなった。
 そして、加害者の実名と住所や写真などの個人情報が乗っている。
 これを見た瞬間に理解出来た。
 江本は自分の正義のために、イジメの被害者を救うために行動していた。
 次に狙う子供がK町に住んでることがわかった…

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