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オルフェウス日本拠点
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深夜。
東京・港区。
海に近い倉庫街の一角に、そのビルは立っていた。
表向きは貿易会社。
だが実際には――
国際犯罪組織の拠点。
神崎隼人はその建物を見上げていた。
背後には七人の刑事。
藤川優斗
新田里奈
尾上紀子
内田佳祐
小林勝巳
富田さゆり
丹羽雅人
誰も言葉を発しない。
数分前まで銃撃戦が起きていた場所。
空気は緊張で張り詰めている。
雅人がパソコンを見ながら言う。
「内部ネットワーク侵入成功」
画面には建物の設計図が表示される。
地下三階。
地上五階。
しかし。
雅人が言った。
「問題は地下です」
里奈が聞く。
「何があるの?」
雅人が答える。
「サーバーと金庫」
つまり。
組織の資金とデータ。
神崎が静かに言う。
「オルフェウスは武器組織じゃない」
優斗が眉をひそめる。
「違うんですか」
神崎は答えた。
「本当の仕事は金融犯罪だ」
神崎は続ける。
「世界中の犯罪資金」
・武器
・麻薬
・人身売買
その資金を洗浄している。
その総額は――
年間数兆円。
勝巳が呟く。
「国家レベルじゃないですか」
神崎はうなずく。
「その通りだ」
そのとき。
雅人が画面を拡大した。
「見てください」
そこには資金の流れが表示されている。
海外口座。
仮想通貨。
ペーパーカンパニー。
複雑に絡み合っている。
里奈が言う。
「……これ」
驚いた顔。
「日本の企業も入ってる」
神崎が答える。
「企業だけじゃない」
低い声。
「政治家もいる」
部屋が静まり返る。
つまり。
オルフェウスは単なる犯罪組織ではない。
政治と金を操る組織。
そのとき。
雅人がさらに驚いた声を出す。
「待って」
画面を指さす。
「この口座」
優斗が見る。
そこに書かれている名前。
警察関係団体。
紀子が息を呑む。
「まさか」
神崎は静かに言った。
「そうだ」
「警察の金も流れている」
つまり。
オルフェウスは
警察内部とも繋がっている。
そのとき。
神崎の携帯が鳴った。
番号は非通知。
神崎が出る。
「神崎だ」
電話の向こうから声がした。
低い男の声。
「久しぶりだな」
神崎の目が変わる。
その声。
神崎は知っている。
「高城か」
電話の男は笑った。
高城修一。
十年前に消えた公安刑事。
高城が言う。
「もう真相に近いな」
神崎は答える。
「最初からお前が教えたんだろ」
高城は少し笑う。
「まあな」
神崎が言う。
「なぜだ」
高城は静かに言った。
「オルフェウスのトップが」
少し間。
「今そこに向かっている」
優斗が神崎を見る。
神崎が聞く。
「誰だ」
電話の向こうで高城が言った。
「見れば分かる」
その瞬間。
ビルの前に車が止まった。
黒塗りの高級車。
ドアが開く。
スーツ姿の男が降りる。
五十代。
威厳のある顔。
優斗が呟く。
「……嘘だろ」
里奈も凍りつく。
紀子も言葉を失う。
そこにいたのは
日本の警察の頂点に立つ人物。
警察庁
警察庁刑事局長。
神崎が低く言った。
「これが」
「オルフェウスの日本の顔か」
つまり。
この巨大犯罪組織は
警察庁幹部が操っていた。
七人の刑事は理解する。
この事件はもう
単なる犯罪捜査ではない。
国家を揺るがす事件だ。
東京・港区。
海に近い倉庫街の一角に、そのビルは立っていた。
表向きは貿易会社。
だが実際には――
国際犯罪組織の拠点。
神崎隼人はその建物を見上げていた。
背後には七人の刑事。
藤川優斗
新田里奈
尾上紀子
内田佳祐
小林勝巳
富田さゆり
丹羽雅人
誰も言葉を発しない。
数分前まで銃撃戦が起きていた場所。
空気は緊張で張り詰めている。
雅人がパソコンを見ながら言う。
「内部ネットワーク侵入成功」
画面には建物の設計図が表示される。
地下三階。
地上五階。
しかし。
雅人が言った。
「問題は地下です」
里奈が聞く。
「何があるの?」
雅人が答える。
「サーバーと金庫」
つまり。
組織の資金とデータ。
神崎が静かに言う。
「オルフェウスは武器組織じゃない」
優斗が眉をひそめる。
「違うんですか」
神崎は答えた。
「本当の仕事は金融犯罪だ」
神崎は続ける。
「世界中の犯罪資金」
・武器
・麻薬
・人身売買
その資金を洗浄している。
その総額は――
年間数兆円。
勝巳が呟く。
「国家レベルじゃないですか」
神崎はうなずく。
「その通りだ」
そのとき。
雅人が画面を拡大した。
「見てください」
そこには資金の流れが表示されている。
海外口座。
仮想通貨。
ペーパーカンパニー。
複雑に絡み合っている。
里奈が言う。
「……これ」
驚いた顔。
「日本の企業も入ってる」
神崎が答える。
「企業だけじゃない」
低い声。
「政治家もいる」
部屋が静まり返る。
つまり。
オルフェウスは単なる犯罪組織ではない。
政治と金を操る組織。
そのとき。
雅人がさらに驚いた声を出す。
「待って」
画面を指さす。
「この口座」
優斗が見る。
そこに書かれている名前。
警察関係団体。
紀子が息を呑む。
「まさか」
神崎は静かに言った。
「そうだ」
「警察の金も流れている」
つまり。
オルフェウスは
警察内部とも繋がっている。
そのとき。
神崎の携帯が鳴った。
番号は非通知。
神崎が出る。
「神崎だ」
電話の向こうから声がした。
低い男の声。
「久しぶりだな」
神崎の目が変わる。
その声。
神崎は知っている。
「高城か」
電話の男は笑った。
高城修一。
十年前に消えた公安刑事。
高城が言う。
「もう真相に近いな」
神崎は答える。
「最初からお前が教えたんだろ」
高城は少し笑う。
「まあな」
神崎が言う。
「なぜだ」
高城は静かに言った。
「オルフェウスのトップが」
少し間。
「今そこに向かっている」
優斗が神崎を見る。
神崎が聞く。
「誰だ」
電話の向こうで高城が言った。
「見れば分かる」
その瞬間。
ビルの前に車が止まった。
黒塗りの高級車。
ドアが開く。
スーツ姿の男が降りる。
五十代。
威厳のある顔。
優斗が呟く。
「……嘘だろ」
里奈も凍りつく。
紀子も言葉を失う。
そこにいたのは
日本の警察の頂点に立つ人物。
警察庁
警察庁刑事局長。
神崎が低く言った。
「これが」
「オルフェウスの日本の顔か」
つまり。
この巨大犯罪組織は
警察庁幹部が操っていた。
七人の刑事は理解する。
この事件はもう
単なる犯罪捜査ではない。
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