姉はすべてを支配する。さればわれらも姉に従おう。

さいきごそ

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シナリオ

諦観

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 病院の屋上は誰もいなかった。
 フィクションではよくあるシーツなどの洗濯物もたなびいていない。
 誘った手前、奢るつもりでコーヒーショップのカウンターに颯爽と臨場した私に十鳥オガミが浴びせたひとことは、
「あなただけどうぞ」
 であった。
 強引に帰宅を邪魔した仕返しともとれるけれど、ここに来る途中に自販機で缶入りのお茶を調達していたところをみると、ただ単に好みのものがなかっただけのようだ。
 私の手にはアイスのカフェモカ。十鳥オガミはそれをじっと見つめながら、これが三本買えるわと呆れたようにベンチに腰を下ろし、お茶缶のプルタブを引いた。
「それであなたにつき合わせられた私は何をすればいいのかしら」
 ベンチに腰を下ろしながら十鳥オガミはこちらを見ることなくいう。興味がないというのは照れ隠しではなく、本当らしい。
「一度あなたとゆっくりお話がしてみたかったの」
「お仕着せの口上はけっこう。本題に入って貰えるとありがたいのだけれど」
 玉露入りお茶をひとくち飲むと、缶を持つ自分の両手に視線を落とす。こちらを見るつもりはないらしい。
 彼女と相対するようにフェンスに背中を預けると、私もカフェモカを啜った。本当はクロックムッシュも食べたかったんだけど、一戦・・を交えながら食事というのもなんだし、我慢した。
「昨日、駅前であなたを見かけたんだけど、お買い物?」
「私は電車通学をしているし、駅で見かけても何も不思議なことはないのだけれど」
 そう来たか。
「見間違いじゃなければ、デパートから出て来たように見えたんだけど」
 十鳥オガミは未だに顔を上げてくれない。
「見間違いではないわね」
 今度ははぐらかすことはなかった。「お友達も一緒じゃなかった?」
「友達の概念というものが正直どういうものなのかよく分からないのだけれど、個人的な見解の元に一緒にいた彼らを照らし合わせてみると……きっと除外されることになるわね」
 友達の定義ぐらいのことでずいぶんと難解な言い回しができるものだ。
「友達じゃない人と何をしていたの?」
 開けてからまだふた口しか飲んでいない缶入り玉露を眺めながら、十鳥オガミはそっとため息を吐く。キャラ作りには思えない自然さだった。
「あなたは何度も読んで知り尽くしている本の内容を人に訊く趣味があるのかしら」
「どういうこと?」
 十鳥オガミは違うわね、と自嘲するかのようにいい直した。
「自分で書いたものを他人に見せてその内容を知らない振りをしながらいちいち訊くような趣味、というべきね」
「ずいぶん婉曲な物言いをするのね、あなた」
「端的な喩えだと思うのだけれど」
 この子、いい。すごくいい。絶対欲しい。
「私はあなたの口から聞きたいな」
 相手は同性、それもこちらの言動にどう変化球をつけようとも効果がないのは分かっていたけど、思いっきり媚び、そして甘えるように視線を送る。
 じっと休憩室の自販機で買った玉露を凝視していた十鳥オガミはゆっくりと顔を上げると、こちらを見た。呆れも怒りも卑しみも、ましてや悲しみも何も乗せていない。これが普段の彼女とも取れるし、こちらの思惑通りにさせないためにあえて表情を消し去っているようにも思える。
「今日でもう四日かしら、一君が学校に来なくなって。理由は不明。そうしたら彼の友人の六反園君が原因を探り始めて、行き着いた先が羽二生さんという女子だったの。ご存知よね、六反園君と羽二生さん」
 ええ、と頷く。ロクデナシ君はともかく後者はメインターゲットであり起爆装置であり、私が目をつけたとっておきのハードパンチャー。
「ナナミさんのお見合いのときにいたから」
 こちらを射抜くような視線を堪能しながら、耳を傾ける。
「話を聞いているうちに、彼女は誰かに稚拙で醜悪な空言を、」
「ちょっと待って」
 話の腰を折られた格好の十鳥オガミだったけど、彼女は特に機嫌を損ねるわけでもなく、ただこちらを見つめている。まだ無色透明な貌。早くその沈着な瞳孔を刺激したい。
「ロクデナシ君がいろいろと走り回って羽二生さんにたどり着いたのは分かったけど、どこからあなたが出てくるの? 又聞きじゃなくまるでその場にいたように話してるけど」
 もちろん、いちいちこだわるようなことではない。わざとだ。少しでも彼女といたいし、何でもないことから攻略・・のきっかけのようなものが掴めるかもしれない。
「そこに居合わせたのよ。ふたりが話をしに来た場所に私もいたの。昼休みの時間だけ開放してある屋上が好きでいつもいるのよ。何をしていたのかも説明が必要なのかしら」
 私が頷くと、読書だと答えた。昼休みの屋上で読書。いい趣味してる。
「屋上かあ、ドラマティックな展開には欠かせない場所だと思わない? 私もあなたとそういう関係になりたいな」
 猫撫で声と色目を駆使して十鳥オガミに微笑みかけてみる。反応は、もちろんない。茶々を入れた詫びをし、続きを促す。
「誰に吹き込まれたのか、その陳腐な妄言を信じ込んだ羽二生さんは一君に冷たい態度を取ってしまったの」
 ぐっと睨むように視線を固定してる十鳥オガミの目が一瞬だけ滾った。
 そう、そういうのを待ってたんだ。
「冷たい態度って具体的にどんな?」
 喜びのあまり打ち震えるえそうになるのを必死に抑える。
「その場にいたわけではないから、分かりかねるわね」
 嘘だ。たぶん知っている。
「すっごい気になるなあ……一君が休むくらいの冷たい態度ってどんなのか、あなたは気にならない?」
 どういう言葉でもってあのお姫様は一ナナギをノックアウトしたのか、本当に気になる。
「羽二生さんによる冷たい態度が一君の休んだ引き金になったとはいっていないわね」
 指摘は想定済み。「じゃあ、何がきっかけなの?」
 それには答えることはせず、問題は、と彼女は継いだ。
「羽二生さんに愚劣なたわごとをささやいたのは誰なのか」
 切れ長の双眸が怒気を帯びる。
「昨日、あそこにいたのは首魁しゅかいが誰なのか、それを裏付けるためよ」
 ……首魁、ね。
「で、裏付けは上手くいったの?」
 ええ、と答えると、十鳥オガミはやにわに立ち上がった。
「教えてくれないかしら、なぜ一君にあんなひどいことをしたのか」
 ようやくこちらの土俵ならぬリングに上がってきてくれた。
「私は夢見るお姫様とお話しただけよ」
「わざわざ小道具まで用意して何のお話をしたのかしら」
 冷徹な相貌がすぐそこ、数センチ先にある。恋人同士ならそのままキスをしてもおかしくない距離。行動に移したら、彼女はどう出るのか。
 私はそれに答えずに、ジャブを一発。
「さっきあなたに会ったとき、私はお姉ちゃん・・・・・のお見舞いに来たんだと思ったの」
 交感神経が刺激されたのか一気に十鳥オガミの眼が散瞳した。効果はジャブどころかカウンター並の威力があったようだ。
「知ってた? うちのお姉ちゃん、一君のことが好きなのよ」
 彼女の息づかいがわずかに乱れた気がした。私が求めていた反応。好機を見逃す手はない。
彼を使って・・・・・自分を慰めるぐらい好きなの」
 柳眉を逆立てながら息を凝らしている彼女は本当にきれいだった。
「お姉ちゃん、一君の赤ちゃんが欲しいんだって。そんなことを切なそうに口にしながら、自涜に耽るなんてかわいいと思わない?」
 そっとフェンスにもたれる。十鳥オガミは私がもたらすお姉ちゃんの恥部を黙って受け止めていた。
「むかしからいつもいつも一君の話を聞かされていたけど、今思えばそういうときのお姉ちゃんはすごく楽しそうだった。ひょっとしたら子供だった頃の一君にすでに欲情していたのかもしれない」
 そこまでいってちょっと後悔する。なにをむきになっているんだろ。表情を読まれたくなくて顔を背ける。
 総合病院の屋上から見る風景は伯父さんの貸しビルから見るそれとはまた違う気持ちのよさだった。上がりか下りか電車の音が遠くに聞こえる。ずっとここにいたい気分。
 どれくらいの沈黙だったのか分からない。なんでもいい、何か喋らなきゃと焦りながらもなぜだか肝心の言葉が出てこない。ついこの間まで一ナナギを脈絡のない言動で振り回して遊んでいた私ならできるんだ。お姫様を使ってまで壊した一ナナギとその彼に邪な恋心を持ち続けている哀れで惨めで愚かででもすっごく可愛いお姉ちゃん。このふたつを駆使して新しい十鳥オガミおもちゃを手に入れるために私はここに彼女を誘ったんだから。なのに。
 いつも大量にストックしているはずの余裕が底をついてしまったかのような不安定な気持ちに居心地の悪さを感じ始めた頃、重く滞った状況を破ったのは十鳥オガミ。
「……私、誤解をしていたみたい」
 彼女の放ったセリフは私が聞きたかったものではない。視線を戻すと、彼女はふたたび腰を下ろしていた。気のせいかせっかく引き出した負の感情は顔から消え去っている。
「あなたが好きなのは一君なのだと思っていた。アツミさんや一君のお姉さんからずっと聞かされているうちに顔も知らない一君に好意、あるいはそれに近い感情を抱くようになって、実際に彼に会った途端に抑えていたものが一気に噴き出し、気の向くままに彼を翻弄し始めたんだと、そう決めつけていた。それに対して、自分が知らない頃から一君とたくさんの時間や思い出を積み重ねてきたアツミさんには単純に同性としての純粋な嫉妬をしているのだとばかり思っていた」
 ベンチで置いてあった玉露に手を伸ばして、くちびるを濡らすようにひとくち飲む。
「本当は逆だったのね。一君は確かに気になってはいたけれど、それ以上にアツミさんへの想いの方が強かった。一君に近づいたのは牽制、つまり大好き・・・なアツミさんから注意を自分に向けさせるため。場合によっては彼と関係を持つことも辞さない覚悟だったのでしょう。既成事実さえ作ってしまえば、アツミさんを悲しませることになるけれど、諦めざるを得なくなる。用意周到なあなたはおそらく一君の前でアツミさんを相当、誹謗したんじゃないかしら。つらいことではあるけれど、大好きな人を守るためだと自分にいい聞かせて」
 見てきたようにいう。
「まるで独演会ね」
 私の皮肉に十鳥オガミは屋上のドアを指し示した。
「あなたには私の話に耳を貸さずにここから立ち去る権限があるの。出口はあちらよ」
 私は勝手に喋り続けるから、とふたたび舌に熱を込める。
「そしてあなたは知ったのね。一君の家に押しかけた週末に彼が想いを寄せている本当の相手が誰なのか。あの日、羽二生さんたちが帰ったあと、先に就寝したあなたはすごく機嫌がよさそうだった。翌朝、家を出るときのあなたは一君への接し方が明らかに変わっていた。いえ、変わったのでなく、本来の自分に戻っただけと見るべきかしら。もう演技をしてまで彼を振り回す必要がなくなったのだから。一君の好きな人はアツミさんではないと知ってさぞ衷心から安堵したのでしょうね。だってあなたに取って最悪のシナリオは一君とアツミさんが相思相愛で恋仲になることなのだから。そしてその懸念もなくなり、あなたの策謀はそこで終わるはずだった」
 だけど、と十鳥オガミはここで私を見遣った。
「同時にあなたは憤懣を覚えた。一君が本当に好きなのがアツミさんではないことに納得ができなかった。やるせない気持ちを抱え込んだまま、一君を想いながら自分を慰撫するくらい好いているアツミさんを選ぼうとしない彼がどうしても許せなかった。けっきょく一君はアツミさんと恋仲になってもならなくてもあなたの怒りを買うことになるわけで、彼からすれば迷惑極まりない厄介事以外の何物でもない事態に陥ることになる。ずいぶんと面倒で複雑な感情だと思うけれど、どちらもアツミさんを思えばこそだと考えるなら、気持ちも分からなくはない。でもやはりあなたのしたことは許せるものではないわ」
 すっかり存在を忘れていたカフェモカを啜ると、溶けた氷のせいで味が薄まっていた。
「結果的に一君の好きな人の存在はあなたにとって一石二鳥、安心材料であり、不快なものを壊す手段でもあった。アツミさんにも自分にも振り向かない一君はただの邪魔で不要な障害物、そんなものは消えてしまえばいい、どうせなら彼が想い続けている人を使って一緒に潰してしまえばいい、それだけじゃ飽き足らず、妹である自分を見てくれない、ことあるごとに一君の話ばかりすお姉さんも許せなかったあなたは入院するほど追い込んだ。だけど」
 ここで十鳥オガミは意味ありげに言葉を切った。
「あなたにも罪悪感があった」
 十鳥オガミはじっと憐憫にも似た目でこちらを見ている。やめてよ、そういうの。
「私の罪悪感って?」
「わざわざここに連れ出して聞いてもいないアツミさんの話をしたこと」
「ずいぶんと見事なご推察ね」
「否定はしないのかしら」
「否定すること前提なんだ」するつもりのない苦笑がこぼれた。「でも肯定と否定、どちらをしたところであなたは信用しないんでしょう」
「それはあなた次第ね。でもここで真贋は重要ではないでしょう。私は勝手な見解を述べたに過ぎないのだから。ただの妄言、戯れ言の類。あなたが羽二生さんにいったような根拠のない話、それでいいでしょう。昨日のような裏付けは不必要」
「あなたは羽二生さんのために裏付けに動いたじゃない」
「誤解を解くためという意味では間違いではない。でも私は彼女がそういうことをするに至った原因、一君を苦しめたものがなんなのか知りたかったの。そして何よりその苦しみから彼を助け出したかっただけ」
「本当に一君が好きなのね」
 皮肉ったわけではない。彼女みたいなタイプは見たことがないからとても新鮮だったし、めずらしかった。
「好き、というのとは違うわね。彼は大事な友人なの。アツミさんもそう。大事な人が苦しんでいるのに平気でいられるわけはない」
 すっと立ち上がった十鳥オガミは、だから、と目に力を込めた。
「あなたが私の大切な人たちを愚弄するというのなら、傷つけるというのならそのたびに私はそれを阻止する。何度でも邪魔をしてみせる」
 そしていつだったかファーストフード店で見せたような切れのいいターンで背中を向けると「静聴、感謝するわ」と言い残して足早にドアの向こうへと消えた。
 十鳥オガミは一つだけ読み違えている。お姉ちゃんが一ナナギの話ばかりしているのが許せなかったのは事実だけど、あなたの話をしているときもすごく楽しそうだったのよ。腹が立つくらいいい笑顔であなたの話を聞かせられるそのときの私の気持ちが分かるかしら。

               *

「ごめんね、伯父さん。お姉ちゃんのことでバタバタしているときに」
 病院の帰り。そのまま家に帰る気にはなれず、いつもの専用ジムに赴いた私は久しぶりにサンドバッグを相手に汗をかいた。バンテージを巻いて愛用のボクシンググローブを装着する瞬間は本当、気持ちが昂ぶる。どんなものでも壊せそうに思えてくるから不思議。
「いや、それはいいんだ。さっそく明日にでも新品を届けるように手配しておくから」
 本当、四郎丸の伯父さんは私には甘い。だから大好き。
 ついさっきまで窓際にぶら下がっていた真っ赤なサンドバッグはちょっぴり・・・・・張り切り過ぎたせいで、金具から切れて、フロアーに所在無さげに転がっている。無残に裂けた穴からは詰め物がこぼれていた。まだ店子としてジムが入っていた子供の頃に中身は砂じゃないと教えられていたけれど、実際には布切れや革屑、スポンジとか本来なら廃棄されるようなものなんだと今日初めて知った。あとでティナやシーナに教えてあげよう。
「しかしなあ、クシナ。そんなサンドバッグを壊しちまうくらいの実力あるんなら、本格的にボクシングをやってみたらいい。趣味にしておくのはもったいないだろう。伯父の私がいうのも何だがお前は容姿もずば抜けているんだし、美人すぎる最強女子高生ボクサーとか世間が放っておかないんじゃないのか」
 端末の向こうで感心とも呆れとも取れるため息を吐く伯父さんに、私は手にしていた赤いボクシンググローブを弄びながら笑った。
「駄目だよ、伯父さん。そうなったら私、対戦相手をみんな殺しちゃうもん」
 まったくおそろしい姪だ、と大笑いする伯父さんとの通話を終え、役目を終えた真っ赤なサンドバッグに近づく。
 大きく裂けた身体から内容物を飛び散らせたそれを眺めながら、私は脳裏に十鳥オガミを呼び起こし、右手を握った。ぎゅっ、と汗をたっぷり吸ったバンテージが巻かれた五指が猥らな音を静かにこぼす。

 このサンドバッグみたいにいつかあなたも壊してあげる。
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