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時計のわがまま
しおりを挟むチクタク チクタク
今日も時計は回る。
チクタク チクタク
朝も 昼も 夜も
チクタク チクタク
人間が寝ている時も
チクタク チクタク
動物が寝ている時も
チクタク チクタク
時計はいつも不満を感じていた。
どうして僕だけ休みがないんだろ?
人間や動物が眠っているときにどうして僕だけ休みがないんだろう?
こんなの不公平だ、僕にだって休みが欲しい
時計はたまらず、神様に願いました
時計は神様に言いました。僕にも休みがほしいと。
困った神様は時計をなだめました。お前が休むとみんなが困ってしまう。それに、お前以外にも、休んでいないものはいっぱいいるのだぞ、と
時計は言いました。そんなのいないよ。僕だけがずっと働いているんだ。
神様は言いました。地球だって、ずっと動いているじゃないか
時計は言い返します。
地球は夜の間、眠っているじゃないか
月だって昼は眠っているじゃないか
神様は困ってしまいました。仕方なく、時計に休みをあげる事にしました。1日だけと約束して時計に休みをあげました。
時計は休みを与えられて、大はしゃぎ。嬉しくて嬉しくて、たまりません。
次の日、世界中の時計が止まってしまいました。
さあ、人間のみんなは大変!
朝は目覚まし時計がなくちゃ起きれない
待ち合わせも時計がなくちゃ会えない
夜はいつ寝ていいかわからない
困った 困った
時計はそんな人間達をみて大笑い。今まで自分のおかげで生活できていた人間達が、あわてているのをみて、とてもいい気分になりました。
時計は自分がいなくなったことで、あわてている人間をみて、自分の存在はとても大きなものだと感じました。
自分はとても偉いのだと思いました。
その夜、神様は時計に言いました。時計よ、今日一日休めてよかっただろう。明日からまた頑張ってくれと。
時計は言いました。
いやだ、僕はまだ疲れているんだ。まだ休み足りないよ!
時計は神様が何を言っても動こうとせず、神様は困ってしまい、仕方なくもう一日だけ休みをあげる事にしました。
次の日も人間達は大慌て、時計は大はしゃぎ。時計は面白おかしくてたまりません。
時計はどんどん気持ちが大きくなりました。
その夜も、神様が時計に働いてくれと頼みましたが、時計は動こうとしません。神様は呆れてしまいました。
そんな事が何日も続きました。何日も何日も…
だけど、そんな事が何日も続くと時計は飽きてきます。逆に、人間達は時計のいない生活に慣れてきます。
朝は陽の光で目を覚まし
昼はお腹が空いたらご飯を食べ
友達はその日にあった人と遊ぶ
夜は暗くなったら家に帰る
人間はだんだんと、時計の事を忘れていきました。
時計はだんだんと、不満が溜まっていきます。僕のお陰でみんな生活できてたのに、僕の事をみんな忘れてる。
その夜、時計は神様に言いました。
僕はもう休みは終わりにしたい。明日から働かせてくれと。
神様は言いました。
時計よ、お前は休みたかったのではないのか?働きたくなかったのではないか?
時計は言い返します。
だってみんな僕の事を忘れてるんだ。あんなに僕の事を頼ってたのに。僕はみんなに忘れられるのが嫌だ。みんなに頼りにされたい。
神様は時計の気持ちを受けとめて、時計を次の日から働かせてあげました。
時計は次の日から喜んで働きました。人間達は、時計がある生活に戻りました。
朝は決めた時間に起き
仕事は決まった時間に始められ
遊びの約束は時間を決められて
夜は決まった時間に眠れる
人間の生活はとても便利になり、人間は時計にとても感謝しました。時計は感謝されて、嬉しくなり、ますます働く気が起きます。
それから何日も経ちます。
そうしていく間に段々と人間は時計があるのが当たり前になり、時計への感謝の気持ちを忘れていきます。
そして、時計も毎日の繰り返しに疲れて、働きたくなくなってしまいます。人間からも感謝されなくなり、また段々と働く気がなくなってきました。
そして時計はまた、神様に頼みます。休みが欲しいと…
そんな事がずっと続くようになりました。
まるで時計の針がくるくると回る様に
クルクルと…
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