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第十六章 強く激しく
第168話 チュートリアル:アヴェンジャーズタワー
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「はえー」
青い空。白い雲。時間にして朝の八時。
何故空を見上げているのかと言うと、大きなビルの目の前で空高くそびえ立つビルを見たからだ。
「首、痛くなるな」
「スーパーマンって飛ぶときずっとこの角度なのか」
「スーパーな人だし大丈夫なんだろ。知らんけど」
俺のつぶやきに応えた大吾。例えが何ともマー○ル染みた大吾らしいけど、スーパーマンはD○だぞ。アヴェンジャーズよりジャスティスリーグが先だからな? 間違ってたらすまん。
今週の授業は四日間連続でダンジョンに潜る事に成る。したがい現役攻略者の人とダンジョン前に集合するのがこれまでだったけど、今回ばかりは違う。
だってアヴェンジャーズタワーみたくビルの上方に『大和』とデカデカと書いてる。いや、設置されてる。
烏丸さんたちから続く現役攻略者監督のダンジョン潜りはこれまで何度か経験したけど、今回はまさかの直々のオファー。俺と大吾に声がかかり、ここに来た次第だ。
「さすがヤマトサークル本部。金持ってんな」
「日本で一番のサークルだし……そりゃね……」
蟹こと不動優星さんのサークル――ファイブドラゴンが事務所を構えたとメッセージのやり取りで知ったけど、先にヤマトサークルのビルを見てしまったから自慢の事務所を見てもリアクションに困りそうだ。
「入るか」
「入ろう」
大吾が率先して歩く。開く自動ドア。中はカーペットが敷かれ壁も高級感ある質。広いエントランスホールにはこれまた雑談用のスペースやそこを使っている人たちも偉そうに見える。
正直学園指定のジャージで入った俺たちは浮いている。チラホラ視線を感じるし……。
「おはようございます!」
三人いる受付の女性が全員頭を下げて笑顔で朝の挨拶をしてきた。たかだか学生の俺たちにそこまでしなくてもと思ったけど、他の人と同じく俺たちは客人だ。女性たちは仕事に順次しているにすぎない。
「あのぉ、学園から授業のために派遣されてきました梶と花房ですけどぉ、担当の方はいらっしゃいますか?」
完全に大吾に任せてるけど、ちょっと緊張気味で敬語が怪しい。俺だったらあたふたして小便ちびりまくってテロを起こしているところだ。さすがイケメンだぜ。
「攻略者学園の梶様と花房様ですね。ようこそいらっしゃいました! 担当の者に確認しますので、今しばらくお待ちください」
そう言った受付のお姉さんはディスプレイを操作。耳に着けたイヤホンとマイクで担当の人と話している。
「――お待たせしました。こちらのカードキーを使って、あちらのサークルメンバー専用のエレベーターに乗り、地下三階へお進み下さい」
「ありがとうございます。……はいこれ」
「おう。あ、ありがとうございました」
受付のお姉さんの会釈し、貰ったカードキーを首に提げる。
「ここ地下もあるのかよ」
「国連の超技術には驚かされるな」
まぁ人工島のここに建てられたビルや建物は国連の息がかかった物ばかり。裏の国連を知っている俺からすれば、言葉だけで別に驚く事はなかった。
――ピッ!
エレベーターから降りてきたスーツ姿の人達を尻目に俺たちは専用エレベーターにカードキーを押しあて認証。すぐにエレベーターの扉が開くと、そそくさと入る。
言われた通り地下三階のボタンを押す。無言のエレベーター内で地下へと降りる音が響く。
――チン!
と効果音が鳴って到着。扉が開きエレベーターから降りた。
「1、2、3、4、フンン!!」
「ッハ! ッハ! ックハ!!」
「ほらもう一回だ。まだいけるだろ」
「ッフッフッフッフッフ――」
俺たちを出迎えたのはトレーニングに励むサークルメンバーの人たちだった。マシンを使った筋力トレーニングや、従来のバーベル上げ。ランニングマシンがずらりと並ぶ。
施設のトレーニングルームを彷彿とさせる場所だった。
「スッゲ。バカ広いし機材揃ってんね……!! なかやまきんに君のザ・きんにくTVで見た」
「女性もいるから男女共用なのか。絵ずらがガチすぎてビビるわ……」
流れる汗、深い呼吸、筋肉の盛り上がり。全員が一切の妥協はしないと息巻いているのが伝わる。
完全な場違感半端ない俺たち。ガチムチ攻略者たちの熱い視線が俺たちに注がれる中、見知った人が俺たちに気付き近寄ってきた。
「おはようッス二人とも! 担当の三井ッス!」
「おはようございます三井さん!」
「おはようございます!」
担当者はバンダナを頭に巻く調査班の攻略者――三井さんだった。
「去年の夏はお世話になりました! おかげさまで彼女を助けれました!!」
大きな声、深くお辞儀した大吾を見て、俺も続いてお辞儀した。
何事かとガチムチな人たちが俺たちを見る。
「お礼は受け取るッスけど、俺は調査班だったし隣の勇次郎と一緒だった。続く感謝はノブさんにして欲しいッスね」
「ありがとうございます!!」
大吾の肩に手をポンと置いた三井さん。花田さんを救えた大吾は顔見知りの三井さんにもお礼が言いたかったんだと思う。
そして勇次郎と久しく呼ばれた俺だけど、正直勇次郎よりガノンと呼んで欲しいかな。空N完コピできるし。
「とりあえずついてきてッス」
攻略者たちがトレーニングに励むのを三井さんに付いて行きながら見る。施設のトレーニングルーム顔負けなマシンの数々だけど、俺は静かに誓った。
瀬那にピッタリサイズのレギンスを履いて貰い、思いっ切り太ももに顔をうずめてスーハ―したいと。もう決定事項だ。靴を舐めるくらいには懇願するつもりだ。
「さあ着いたッスよ」
「ここは……」
言葉が続かない大吾。角を曲がったところにあったのは、施設にあるバトルルームだった。
今まさにバトルが繰り広げられ、押し当てた剣で吹き飛ばされて勝敗が決した。
《WINNER!!》
健闘を称え合う二人が握手しながら出てきた。
「さっそくダンジョンへ潜りに行く! 前に! どれだけ戦えるか見させてもらうッス!」
「え、バトルするんですか!?」
驚愕する大吾。まわりの攻略者たちはいい見物が見れそうだと少しだけ集まってきた。
緊張していた大吾だったけど、バトルとなると顔色が変わって荷物を置き、その場で体を伸ばした。大吾はバトルジャンキーなところあるからなぁ。トーナメント出れなかったし、その反動もあるんだろう。
「調査班の三井さんもバトルやるんですね!」
「俺はパスッス」
「「え?」」
言い出しっぺなのにまさかの不参加。大吾の声と重なってしまった。
「戦えなくはないっスけど、マジで弱いんで勘弁……。誰か胸を貸してくれる人いるッスかーー!!」
声を大にして聞く三井さん。屈強な攻略者たちは誰が行くんだとざわざわと話している。普段ダンジョンにて鍛えた力を学生相手使う事に渋っているのだろうか。
「誰か立候補はーーー!」
誰も手を挙げない。
「俺相手にビビってるの? それとも怪我させたくないから遠慮してるのかな?」
「煽る割にはスゲー声小さいな。絶対後者だわ」
ひそひそ話に近い大吾の声。おもわずツッコんだけど、ケガさせたらめんどくさい事になるのは明白だから遠慮してると思う。
しかし、誰もが手を挙げない中、人混みの中真っ直ぐ手を挙げた人が居た。
その人は手を挙げたまま人混みを掻き分け、遂に姿を現わした。
「面白いことやってんじゃん。たまには顔出しに来るもんだな」
ニヒルに笑う彼。
その声は日本人なら誰もが一度は聞いた事がある声帯だろう。
「――西田メンバー……!!」
大吾が慄く。
俺ならこうナレーションする。
ヤマトサークル所属、西田 信彦――雷人――登場。
「っま! よろしく頼むわ!」
太陽の様な笑顔が咲いた。
青い空。白い雲。時間にして朝の八時。
何故空を見上げているのかと言うと、大きなビルの目の前で空高くそびえ立つビルを見たからだ。
「首、痛くなるな」
「スーパーマンって飛ぶときずっとこの角度なのか」
「スーパーな人だし大丈夫なんだろ。知らんけど」
俺のつぶやきに応えた大吾。例えが何ともマー○ル染みた大吾らしいけど、スーパーマンはD○だぞ。アヴェンジャーズよりジャスティスリーグが先だからな? 間違ってたらすまん。
今週の授業は四日間連続でダンジョンに潜る事に成る。したがい現役攻略者の人とダンジョン前に集合するのがこれまでだったけど、今回ばかりは違う。
だってアヴェンジャーズタワーみたくビルの上方に『大和』とデカデカと書いてる。いや、設置されてる。
烏丸さんたちから続く現役攻略者監督のダンジョン潜りはこれまで何度か経験したけど、今回はまさかの直々のオファー。俺と大吾に声がかかり、ここに来た次第だ。
「さすがヤマトサークル本部。金持ってんな」
「日本で一番のサークルだし……そりゃね……」
蟹こと不動優星さんのサークル――ファイブドラゴンが事務所を構えたとメッセージのやり取りで知ったけど、先にヤマトサークルのビルを見てしまったから自慢の事務所を見てもリアクションに困りそうだ。
「入るか」
「入ろう」
大吾が率先して歩く。開く自動ドア。中はカーペットが敷かれ壁も高級感ある質。広いエントランスホールにはこれまた雑談用のスペースやそこを使っている人たちも偉そうに見える。
正直学園指定のジャージで入った俺たちは浮いている。チラホラ視線を感じるし……。
「おはようございます!」
三人いる受付の女性が全員頭を下げて笑顔で朝の挨拶をしてきた。たかだか学生の俺たちにそこまでしなくてもと思ったけど、他の人と同じく俺たちは客人だ。女性たちは仕事に順次しているにすぎない。
「あのぉ、学園から授業のために派遣されてきました梶と花房ですけどぉ、担当の方はいらっしゃいますか?」
完全に大吾に任せてるけど、ちょっと緊張気味で敬語が怪しい。俺だったらあたふたして小便ちびりまくってテロを起こしているところだ。さすがイケメンだぜ。
「攻略者学園の梶様と花房様ですね。ようこそいらっしゃいました! 担当の者に確認しますので、今しばらくお待ちください」
そう言った受付のお姉さんはディスプレイを操作。耳に着けたイヤホンとマイクで担当の人と話している。
「――お待たせしました。こちらのカードキーを使って、あちらのサークルメンバー専用のエレベーターに乗り、地下三階へお進み下さい」
「ありがとうございます。……はいこれ」
「おう。あ、ありがとうございました」
受付のお姉さんの会釈し、貰ったカードキーを首に提げる。
「ここ地下もあるのかよ」
「国連の超技術には驚かされるな」
まぁ人工島のここに建てられたビルや建物は国連の息がかかった物ばかり。裏の国連を知っている俺からすれば、言葉だけで別に驚く事はなかった。
――ピッ!
エレベーターから降りてきたスーツ姿の人達を尻目に俺たちは専用エレベーターにカードキーを押しあて認証。すぐにエレベーターの扉が開くと、そそくさと入る。
言われた通り地下三階のボタンを押す。無言のエレベーター内で地下へと降りる音が響く。
――チン!
と効果音が鳴って到着。扉が開きエレベーターから降りた。
「1、2、3、4、フンン!!」
「ッハ! ッハ! ックハ!!」
「ほらもう一回だ。まだいけるだろ」
「ッフッフッフッフッフ――」
俺たちを出迎えたのはトレーニングに励むサークルメンバーの人たちだった。マシンを使った筋力トレーニングや、従来のバーベル上げ。ランニングマシンがずらりと並ぶ。
施設のトレーニングルームを彷彿とさせる場所だった。
「スッゲ。バカ広いし機材揃ってんね……!! なかやまきんに君のザ・きんにくTVで見た」
「女性もいるから男女共用なのか。絵ずらがガチすぎてビビるわ……」
流れる汗、深い呼吸、筋肉の盛り上がり。全員が一切の妥協はしないと息巻いているのが伝わる。
完全な場違感半端ない俺たち。ガチムチ攻略者たちの熱い視線が俺たちに注がれる中、見知った人が俺たちに気付き近寄ってきた。
「おはようッス二人とも! 担当の三井ッス!」
「おはようございます三井さん!」
「おはようございます!」
担当者はバンダナを頭に巻く調査班の攻略者――三井さんだった。
「去年の夏はお世話になりました! おかげさまで彼女を助けれました!!」
大きな声、深くお辞儀した大吾を見て、俺も続いてお辞儀した。
何事かとガチムチな人たちが俺たちを見る。
「お礼は受け取るッスけど、俺は調査班だったし隣の勇次郎と一緒だった。続く感謝はノブさんにして欲しいッスね」
「ありがとうございます!!」
大吾の肩に手をポンと置いた三井さん。花田さんを救えた大吾は顔見知りの三井さんにもお礼が言いたかったんだと思う。
そして勇次郎と久しく呼ばれた俺だけど、正直勇次郎よりガノンと呼んで欲しいかな。空N完コピできるし。
「とりあえずついてきてッス」
攻略者たちがトレーニングに励むのを三井さんに付いて行きながら見る。施設のトレーニングルーム顔負けなマシンの数々だけど、俺は静かに誓った。
瀬那にピッタリサイズのレギンスを履いて貰い、思いっ切り太ももに顔をうずめてスーハ―したいと。もう決定事項だ。靴を舐めるくらいには懇願するつもりだ。
「さあ着いたッスよ」
「ここは……」
言葉が続かない大吾。角を曲がったところにあったのは、施設にあるバトルルームだった。
今まさにバトルが繰り広げられ、押し当てた剣で吹き飛ばされて勝敗が決した。
《WINNER!!》
健闘を称え合う二人が握手しながら出てきた。
「さっそくダンジョンへ潜りに行く! 前に! どれだけ戦えるか見させてもらうッス!」
「え、バトルするんですか!?」
驚愕する大吾。まわりの攻略者たちはいい見物が見れそうだと少しだけ集まってきた。
緊張していた大吾だったけど、バトルとなると顔色が変わって荷物を置き、その場で体を伸ばした。大吾はバトルジャンキーなところあるからなぁ。トーナメント出れなかったし、その反動もあるんだろう。
「調査班の三井さんもバトルやるんですね!」
「俺はパスッス」
「「え?」」
言い出しっぺなのにまさかの不参加。大吾の声と重なってしまった。
「戦えなくはないっスけど、マジで弱いんで勘弁……。誰か胸を貸してくれる人いるッスかーー!!」
声を大にして聞く三井さん。屈強な攻略者たちは誰が行くんだとざわざわと話している。普段ダンジョンにて鍛えた力を学生相手使う事に渋っているのだろうか。
「誰か立候補はーーー!」
誰も手を挙げない。
「俺相手にビビってるの? それとも怪我させたくないから遠慮してるのかな?」
「煽る割にはスゲー声小さいな。絶対後者だわ」
ひそひそ話に近い大吾の声。おもわずツッコんだけど、ケガさせたらめんどくさい事になるのは明白だから遠慮してると思う。
しかし、誰もが手を挙げない中、人混みの中真っ直ぐ手を挙げた人が居た。
その人は手を挙げたまま人混みを掻き分け、遂に姿を現わした。
「面白いことやってんじゃん。たまには顔出しに来るもんだな」
ニヒルに笑う彼。
その声は日本人なら誰もが一度は聞いた事がある声帯だろう。
「――西田メンバー……!!」
大吾が慄く。
俺ならこうナレーションする。
ヤマトサークル所属、西田 信彦――雷人――登場。
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太陽の様な笑顔が咲いた。
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