24 / 81
2章
23話 苦戦
しおりを挟むmadderの配下の一人"アレクサンダー"
名前とは裏腹に眼鏡をかけた小太りのオタクのような男
しかし
(この男を舐めていたのは俺だったのか)
和歌太郎はアレクサンダーの認識を間違えていたらしい事に気付く。
和歌太郎はいつもの攻撃方である犬人族の機動力を活かした剣による攻撃。
だが剣はアレクサンダーを捕らえられずにいた。
(捉えきれないっ!)
剣が何度も空を切る。
「死に行く貴様に僕のスキルを教えてやるでありますよ!僕はあいつらみたいな卑怯者じゃないでありますし、まず、一つ目は--」
一瞬にして、和歌太郎の横を通り過ぎる。
剣で防御の体勢をとるのが精一杯でアレクサンダーを動きに対応することができない。
「短距離間での加速力の上昇"瞬加速"。そして、2つ目はーー」
再び瞬加速で距離を詰めてくると同時に剣を振るうアレクサンダー
だが、和歌太郎も今まで様々な魔物と戦ってきた。
数々の戦いに身を置く事で得た力"経験則"により、アレクサンダーの剣をなんとか剣で防いだ。
ーーしかし
「がガッ!!?」
剣を地面に落とし、片膝をつく和歌太郎。
「もう一つは"感電でありますよ。僕の攻撃に触れたものに高圧の電流を走らせ、痺れさせる。防御不可の攻撃なのであります。貴様はなす術もなく負けるのであります」
「くっ……(痺れのせいで手に力が入らない。)」
和歌太郎の武器は、巧みな剣術と犬人族の機動力。
だが、剣も速度も封じられた八方塞がり
「もう終わりであります!貴様みたいな奴でも苦しまずに一瞬で殺してあげます」
アレクサンダーは瞬加速を発動し、剣の間合いまで一瞬で入る。
和歌太郎は未だに膝をついたまま
「さよなら!であります」
アレクサンダーの剣が和歌太郎目掛けて振り下ろされる。
「--なっ!」
思わず声が出るアレクサンダー
なんと和歌太郎は剣が当たるギリギリで地面を思い切り蹴り、剣を避けたのだ。
「貴様……往生際が悪いでありますぞっ!」
トドメの一撃を避けられ腹を立てるアレクサンダー
対する和歌太郎は笑みを浮かべる。
「へへへっ。それが俺の持ち味でね。!勝負はこれからだよ」
痺れが残った身体で何とか立ち上がった和歌太郎は
ーーー近くの家屋に飛び込むように逃げ込んだ
「逃げるでありますか。本当に往生際が悪い奴であります。さぁ狩りを始めるであります」
悠然と和歌太郎が逃げ込んだ家屋へと向かうアレクサンダー
圧倒的優位からくる笑みを浮かべながら
しかし
彼は気づかずにいた。
狩場に踏み入ったのは自分だという事に……
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる