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「…シュルク様…その痣は…」
「ん?これ?誘拐された時についたんだけど…なかなか治らないんだよね。」
私は現在入浴中だ
父様とこ行こうとしたら先に入浴を済ませろとメイド達に捕まった。
そしてメイド達が言っている痣とは服で隠れる部分についた痣のことだ。
「タール様には…」
「話してないよ。心配するだろうし。」
私は痣を撫でた。
別に痛いわけじゃない
だけど…
女の子の体にこんな痣が付いてたら気持ち悪いよね
「この痣が原因で婚約破棄されてもシュルクはどうも思わないの。」
「いえ…タール様はその程度では婚約破棄はなさらないと思いますよ。」
その程度なんだ…これ
鞭で打たれたから線みたいに痣が出来てるんだけど…

タール様に見られることなんてないか
「くしゅん!!」
「…上がりますか?」
「うん…のぼせそう…」
私は体をタオルで拭いてドレスに着替えた。
ふ~
スッキリした~
「…シュルク様はいい匂いがなさりますね。」
「そう?」
私は自分の匂いを嗅いでみたが分かんない
そんな匂いするかな…
まぁ
するとしたら王家御用達のシャンプーとかの匂いだよね
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