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遊学後

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「シュルク。お家帰ってもいい?」
「いいけど…護衛は何人か連れて行ってね?」
「タール様は来ないの?」
「残念ながら行けないんだ。これでも王子だからね。仕事が多いんだ。」
へ~
初めて知ったぜ!!(嘘)
「…タール様来ないの?」
「…仕事休んでいい?」
「ダメに決まってる!!タール様はきちんとお仕事して!!」
「おねだりしたのはシュルクでしょ?」
まぁそうですけどね?
おねだりしましたよ?
遊んだよ?
タール様で
だけどね~
公務サボってまで来る必要はないんだ~
「じゃあシュルク行ってきます!!」
「行ってらっしゃい。くれぐれも怪我はしないでね?」
「分かってる~怪我なんてしたらお父様にも怒られるもん。」
そうそう
お父様とタール様は似てるんだ
怪我をする→怒る
遊ぶ(危険なこと)→怒る
目をうるうるさせる→折れる
…あれ?
似すぎじゃね?
まぁ…そんなことは置いといて
里帰りだ~
荷物いっぱい持ってこ~
お菓子でしょ?
着替えでしょ?
本でしょ?
お母様の形見は…付ければいっか
私は大きなトランクに荷物を詰め込んだ。
「行ってきます~」
「行ってらっしゃい。」
タール様
笑顔だけど…なんか裏の顔がありそうで怖い…
私の留守中に暴れるとかやめてね?
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