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王都編
22(アリアside)
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(アレクとバルトが騎士団に絡まれた後の話)
* * * *
王都の屋敷に到着し、荷解きをして居る時でした。
「お嬢様に手紙が届いております」
「変ね…。わたくしが王都の屋敷に居る事を知って居るのは、サバンナ様とお父様、お母様くらい…まさか・・・ランフォース様から?」
「はい。お話を伺いたいそうです。到着直後で忙しいのは十分、判って居るそうなのですが、王都へ呼び寄せたが為に命を狙われて居た事を耳にしたそうでして・・・謝罪したいそうです」
ちらり・・・と時計を見て
「・・・1時間後に登城しますとお伝え下さいませ」
「畏まりました」
「キャシー支度をお願い」
「急いで用意いたします」
本来ならば登城できる日時を伺い、都合が良ければ返事を返し、決められた日時に合わせて衣装を選び装飾品を選び・・・と時間を掛けるのだが、今回は命を狙われてしまった事に対しての謝罪。
正式登城では無いとは言え王城に行くには、それなりの恰好で行かなければならない。
だからこその「急いで用意」なのだ。
♢ ♢ ♢ ♢
1時間後、王城一角の応接間に緊張気味のアリアが侍女と共に待機して居る。
そこへ
「アリア嬢、急な呼び出しに応じて頂き感謝する」
とランフォースが声を掛けたのだ。
「っ!?気付くのが遅くなりも申し訳御座いません」
最大級の謝罪を示す為、膝が付く淑女の礼をしようとしたのだが
「そのまま普通にして下さい。今回は私の王都への呼び出しが原因でアリア嬢の命が危機にさらされてしまった、と言う事に対する詫び。アリア嬢が謝罪する案件では無いですよ」
と優しい眼差しを向けられ顔を赤く染めてしまうのは仕方ない。
「話を聞くのも長くなるだろうから、座って?」
「は、はいっ。失礼します」
アリアが座るのを見計らって、ライ(ランフォースの愛称)も椅子に腰を落とし聞く体制を整えた。
「君が侯爵家を出てアレクシス殿とバルト殿に出会ったのはウォーリス村からポルタ村に向かう途中?」
「い、いえ。ポルタ村の手前で馬車が石で進めなくなってしまい、御者にポルタまで人を呼びに行くよう願い出ました所アレクシス様とバルト様に出会いまして御座います」
「その時は石から馬車を助けて貰っただけで済んだのだね?」
「はい。ポルタからプラファに向かう途中に野盗と思われる人物たちを彼らが全員、倒したと聞いております」
「その1度だけでは無いのだろう?」
「えぇ。ポルタからニュージュに向かう時も狙われ、プラファは病が蔓延して居るからと通過しましたが、野営となり、その地でも襲撃を受け、最後はアウターから王都に向かう道で襲撃されまして御座います」
「はぁ…。君が狙われた原因に心当たりは有るのかい?」
「わたくしが聞いた訳では有りませぬが、アレクシス様から野盗がカミラ様から依頼された、と受け取れる内容を耳にしたそうです」
「・・・男爵令嬢が侯爵令嬢を狙ったのか。何とも浅はかな…」
「カミラ様は自分こそが一番、と言う考えを持っておられるようでして、わたくしが屋敷を出た事に気付かれた故の襲撃だったのだと思いますわ」
「私との面談と言う形での呼び出しでアリア嬢を危険に晒してしまったね、申し訳ない」
頭を下げる事は出来ないが、誠意の込められた謝罪にアリアは「気にしなくて大丈夫」と答えを返し、一足先の目通りは終えた
* * * *
王都の屋敷に到着し、荷解きをして居る時でした。
「お嬢様に手紙が届いております」
「変ね…。わたくしが王都の屋敷に居る事を知って居るのは、サバンナ様とお父様、お母様くらい…まさか・・・ランフォース様から?」
「はい。お話を伺いたいそうです。到着直後で忙しいのは十分、判って居るそうなのですが、王都へ呼び寄せたが為に命を狙われて居た事を耳にしたそうでして・・・謝罪したいそうです」
ちらり・・・と時計を見て
「・・・1時間後に登城しますとお伝え下さいませ」
「畏まりました」
「キャシー支度をお願い」
「急いで用意いたします」
本来ならば登城できる日時を伺い、都合が良ければ返事を返し、決められた日時に合わせて衣装を選び装飾品を選び・・・と時間を掛けるのだが、今回は命を狙われてしまった事に対しての謝罪。
正式登城では無いとは言え王城に行くには、それなりの恰好で行かなければならない。
だからこその「急いで用意」なのだ。
♢ ♢ ♢ ♢
1時間後、王城一角の応接間に緊張気味のアリアが侍女と共に待機して居る。
そこへ
「アリア嬢、急な呼び出しに応じて頂き感謝する」
とランフォースが声を掛けたのだ。
「っ!?気付くのが遅くなりも申し訳御座いません」
最大級の謝罪を示す為、膝が付く淑女の礼をしようとしたのだが
「そのまま普通にして下さい。今回は私の王都への呼び出しが原因でアリア嬢の命が危機にさらされてしまった、と言う事に対する詫び。アリア嬢が謝罪する案件では無いですよ」
と優しい眼差しを向けられ顔を赤く染めてしまうのは仕方ない。
「話を聞くのも長くなるだろうから、座って?」
「は、はいっ。失礼します」
アリアが座るのを見計らって、ライ(ランフォースの愛称)も椅子に腰を落とし聞く体制を整えた。
「君が侯爵家を出てアレクシス殿とバルト殿に出会ったのはウォーリス村からポルタ村に向かう途中?」
「い、いえ。ポルタ村の手前で馬車が石で進めなくなってしまい、御者にポルタまで人を呼びに行くよう願い出ました所アレクシス様とバルト様に出会いまして御座います」
「その時は石から馬車を助けて貰っただけで済んだのだね?」
「はい。ポルタからプラファに向かう途中に野盗と思われる人物たちを彼らが全員、倒したと聞いております」
「その1度だけでは無いのだろう?」
「えぇ。ポルタからニュージュに向かう時も狙われ、プラファは病が蔓延して居るからと通過しましたが、野営となり、その地でも襲撃を受け、最後はアウターから王都に向かう道で襲撃されまして御座います」
「はぁ…。君が狙われた原因に心当たりは有るのかい?」
「わたくしが聞いた訳では有りませぬが、アレクシス様から野盗がカミラ様から依頼された、と受け取れる内容を耳にしたそうです」
「・・・男爵令嬢が侯爵令嬢を狙ったのか。何とも浅はかな…」
「カミラ様は自分こそが一番、と言う考えを持っておられるようでして、わたくしが屋敷を出た事に気付かれた故の襲撃だったのだと思いますわ」
「私との面談と言う形での呼び出しでアリア嬢を危険に晒してしまったね、申し訳ない」
頭を下げる事は出来ないが、誠意の込められた謝罪にアリアは「気にしなくて大丈夫」と答えを返し、一足先の目通りは終えた
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