64 / 92
婚約編
63
しおりを挟む
公爵から伯爵まで…として居たが男爵まで幅を広げた。
アレクは第二王子で臣下になる可能性が有るからでは有るが、婚約者を選ぶ為の舞踏会に爵位を持つ女性たちに招待状を送る事になったのだ
王都まで護衛して来たアリアやアリアを狙ったカミラも招待される事になってしまった。
カミラが黒い思惑を持って参加する事になるとは誰も思って居ない。
だからこそ、当日に騒ぎが起きてしまい、婚約者選びを中止せざるを得ない事態を招く事になるのだが…。
計画した時点では気づく訳も無かった。
* * * *
午前中は文字の勉強と書物から得られる国の情報を叩き込む事に費やし、午後はマナーを叩き込まれ剣術を鍛錬する時間は少ししか取れない状態となって行った。
「殿下」
文字は手紙を書けるまでとされて居る為、使うで有ろう文言を主に吸収して居る。
そんなアレクに声を掛けたのはバルト。
「バルトか…」
「文字の勉強に歴史の勉強・・・それだけでなくダンスの練習まで…忙しすぎて鍛錬どころじゃねぇな」
苦笑しか出ないバルトだが、身分が確定するまでと何ら変わらない態度で接してくれる。
誰も見て居ない私室の中だけでは有るが、アレクは、それが有りがたかった。
「剣捌きがおろそかになりそうで、怖いな」
羽ペンを置き体を伸ばしながら椅子から立ち上がる。
コキコキと首を左右に倒して凝り固まった関節をほぐして行き、鍛錬の為に着替え始めた。
「まぁ鍛錬の時間を入れて貰って居るから息抜きにはなるだろう?」
「そうだな。
本来なら騎士団で毎日のように鍛錬して魔物に挑んで居ただろうにな、
俺の母親が陛下の恋人だった、
と王都に来なければ知る事も無かっただろうな」
「ネイサンたちが追いかけて来ると予測はして居たが…な」
彼らがアレクを恨んで居る事は知って居て、いずれは王都にアレクを追いかけて到着すると予測して居た。
だが、彼らは騎士なる訳でもなく、観光する訳でもなく、アレクを「殺すため」に騎士団を訪問し、結果的にはネイサンは断罪、ランドンは牢屋で謹慎、ジェフは純粋な騎士になるべく訓練を積み始めたと聞く。
「・・・奴…ネイサンの処刑は何時に決まったか聞いてるか?」
「・・・…ああ……明日だそうだ」
こんなに早く!?と言いたげなアレク。
だが「第二王子」を「暗殺」しようとした罪が、それだけ重たいのだと言う事でも有る。
「・・・・・・そうか・・・」
恨みを募らせるのではなく、単純に剣術を磨いてくれて居れば、立派な勇者にでもなれたで有ろうネイサン。
ウォーリスの英雄と呼ばれて居たかも知れない幼馴染が明日、アレクの命を狙った者として断罪される事が決まった。
アレクは複雑な心境を抱いて居るが、決定してしまった事柄を覆すだけの力は持って居ない。
例え第二王子と言う身分で救ったとしてもネイサンが会心して居なければ再び、アレクの命を狙う可能性が残るのだ。
下手に庇ったりすればネイサンが、何度も命を狙いに来るのは判り切って居る。
幼馴染が首切られる瞬間を見る余裕は、なさそうなのが唯一の救いかもしれない
アレクは第二王子で臣下になる可能性が有るからでは有るが、婚約者を選ぶ為の舞踏会に爵位を持つ女性たちに招待状を送る事になったのだ
王都まで護衛して来たアリアやアリアを狙ったカミラも招待される事になってしまった。
カミラが黒い思惑を持って参加する事になるとは誰も思って居ない。
だからこそ、当日に騒ぎが起きてしまい、婚約者選びを中止せざるを得ない事態を招く事になるのだが…。
計画した時点では気づく訳も無かった。
* * * *
午前中は文字の勉強と書物から得られる国の情報を叩き込む事に費やし、午後はマナーを叩き込まれ剣術を鍛錬する時間は少ししか取れない状態となって行った。
「殿下」
文字は手紙を書けるまでとされて居る為、使うで有ろう文言を主に吸収して居る。
そんなアレクに声を掛けたのはバルト。
「バルトか…」
「文字の勉強に歴史の勉強・・・それだけでなくダンスの練習まで…忙しすぎて鍛錬どころじゃねぇな」
苦笑しか出ないバルトだが、身分が確定するまでと何ら変わらない態度で接してくれる。
誰も見て居ない私室の中だけでは有るが、アレクは、それが有りがたかった。
「剣捌きがおろそかになりそうで、怖いな」
羽ペンを置き体を伸ばしながら椅子から立ち上がる。
コキコキと首を左右に倒して凝り固まった関節をほぐして行き、鍛錬の為に着替え始めた。
「まぁ鍛錬の時間を入れて貰って居るから息抜きにはなるだろう?」
「そうだな。
本来なら騎士団で毎日のように鍛錬して魔物に挑んで居ただろうにな、
俺の母親が陛下の恋人だった、
と王都に来なければ知る事も無かっただろうな」
「ネイサンたちが追いかけて来ると予測はして居たが…な」
彼らがアレクを恨んで居る事は知って居て、いずれは王都にアレクを追いかけて到着すると予測して居た。
だが、彼らは騎士なる訳でもなく、観光する訳でもなく、アレクを「殺すため」に騎士団を訪問し、結果的にはネイサンは断罪、ランドンは牢屋で謹慎、ジェフは純粋な騎士になるべく訓練を積み始めたと聞く。
「・・・奴…ネイサンの処刑は何時に決まったか聞いてるか?」
「・・・…ああ……明日だそうだ」
こんなに早く!?と言いたげなアレク。
だが「第二王子」を「暗殺」しようとした罪が、それだけ重たいのだと言う事でも有る。
「・・・・・・そうか・・・」
恨みを募らせるのではなく、単純に剣術を磨いてくれて居れば、立派な勇者にでもなれたで有ろうネイサン。
ウォーリスの英雄と呼ばれて居たかも知れない幼馴染が明日、アレクの命を狙った者として断罪される事が決まった。
アレクは複雑な心境を抱いて居るが、決定してしまった事柄を覆すだけの力は持って居ない。
例え第二王子と言う身分で救ったとしてもネイサンが会心して居なければ再び、アレクの命を狙う可能性が残るのだ。
下手に庇ったりすればネイサンが、何度も命を狙いに来るのは判り切って居る。
幼馴染が首切られる瞬間を見る余裕は、なさそうなのが唯一の救いかもしれない
25
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に召喚されたので、好き勝手に無双しようと思います。〜人や精霊を救う?いいえ、ついでに女神様も助けちゃおうと思います!〜
月城 蓮桜音
ファンタジー
仕事に日々全力を注ぎ、モフモフのぬいぐるみ達に癒されつつ、趣味の読書を生き甲斐にしていたハードワーカーの神木莉央は、過労死寸前に女神に頼まれて異世界へ。魔法のある世界に召喚された莉央は、魔力量の少なさから無能扱いされるが、持ち前のマイペースさと素直さで、王子と王子の幼馴染達に愛され無双して行く物語です。
※この作品は、カクヨムでも掲載しています。
異世界の片隅で、穏やかに笑って暮らしたい
木の葉
ファンタジー
『異世界で幸せに』を新たに加筆、修正をしました。
下界に魔力を充満させるために500年ごとに送られる転生者たち。
キャロルはマッド、リオに守られながらも一生懸命に生きていきます。
家族の温かさ、仲間の素晴らしさ、転生者としての苦悩を描いた物語。
隠された謎、迫りくる試練、そして出会う人々との交流が、異世界生活を鮮やかに彩っていきます。
一部、残酷な表現もありますのでR15にしてあります。
ハッピーエンドです。
最終話まで書きあげましたので、順次更新していきます。
異世界リナトリオン〜平凡な田舎娘だと思った私、実は転生者でした?!〜
青山喜太
ファンタジー
ある日、母が死んだ
孤独に暮らす少女、エイダは今日も1人分の食器を片付ける、1人で食べる朝食も慣れたものだ。
そしてそれは母が死んでからいつもと変わらない日常だった、ドアがノックされるその時までは。
これは1人の少女が世界を巻き込む巨大な秘密に立ち向かうお話。
小説家になろう様からの転載です!
異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい
ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。
強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。
ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
転生メイドは絆されない ~あの子は私が育てます!~
志波 連
ファンタジー
息子と一緒に事故に遭い、母子で異世界に転生してしまったさおり。
自分には前世の記憶があるのに、息子は全く覚えていなかった。
しかも、愛息子はヘブンズ王国の第二王子に転生しているのに、自分はその王子付きのメイドという格差。
身分差故に、自分の息子に敬語で話し、無理な要求にも笑顔で応える日々。
しかし、そのあまりの傍若無人さにお母ちゃんはブチ切れた!
第二王子に厳しい躾を始めた一介のメイドの噂は王家の人々の耳にも入る。
側近たちは不敬だと騒ぐが、国王と王妃、そして第一王子はその奮闘を見守る。
厳しくも愛情あふれるメイドの姿に、第一王子は恋をする。
後継者争いや、反王家貴族の暗躍などを乗り越え、元親子は国の在り方さえ変えていくのだった。
異世界転生雑学無双譚 〜転生したのにスキルとか貰えなかったのですが〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
エドガーはマルディア王国王都の五爵家の三男坊。幼い頃から神童天才と評されていたが七歳で前世の知識に目覚め、図書館に引き篭もる事に。
そして時は流れて十二歳になったエドガー。祝福の儀にてスキルを得られなかったエドガーは流刑者の村へ追放となるのだった。
【カクヨムにも投稿してます】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる