堕天使ルシファーに連れられて　～天界へ霊体で～

上遥

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第一章

サタナエルの解放

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ルシファーはサタナエルを利用するために神から解放しようとたくらみ、神のもとへと向かった。

「おいベルゼブブ、虫を使ってサタナエルの居場所を突き止めてくれ」

ベルゼブブは虫を操ることができ、幅広く何でもでき、実力だけなら、サタンより強い。
ルシファーの側近だ。

「分かりましたよ、サタナエルは今神の使いとしての仕事をしています、本当に神はだらしないですね、自分の作ったものに自分の仕事をやらせるなんて、スキを狙ってさらっていきましょう」

「そうだな、説得するのも面倒だからな」

神のいる宮殿に忍び込み、サタナエルが来るのを待った。

サタナエルは、ライフルのように長い銃を持ち、羽の生えた、蒼馬ぐらいの少年だった。

「若いな、蒼馬を生み出したときに保険として生み出されたんだろうな」

「そうですね、潜在能力もたぶん同じぐらいですし」

ルシファーはサタナエルを確認すると眠らせ、連れ去った。

案外簡単だったな、それはもう神に誘導されたかのように・・・

ルシファーとベルゼブブはすぐにバベルの塔に向かった。

「お、ルシファーたち帰ってきたのか、手に何か持ってるっていうことは成功したんだな」

「おかえりなさいませ、ルシファー様、ベルゼブブ様」

鬼たちがバベルの塔の入り口で、ルシファーとベルゼブブの帰りを待っていた。さすがは王様だな

「おい、サタナエルをさらってきたぞ」

「何だこいつ羽根が生えてて天使っぽいけど、高校生ぐらいの少年じゃないか」

こいつが、神も恐れている者か、こんな若い人が信じられねえな、まあ俺はそれと同じかそれ以上の潜在能力を持ってるらしいが、

「ああそうだ、生まれた年はお前の一個下ぐらいだろうお前が攻めてきてにやばくなった時にそいつを使って戦わせようとしてたんだろうな」

「でもこいつ今まで神に仕えてきたんだから、俺たちの言うこと信じるか、神に騙されてるって気づいてないぜ」

「それはお前が何とかしてくれ、同い年くらいのお前が相手をしていた方が馴染んでくれるかもしれない、お前の力があれば死ぬことはないだろう」

「死ぬことはって、お前は俺を殺す気か」

「大丈夫だベルゼブブもつけておくから万が一は絶対ない」

「お前今フラグとしか思えないセリフを・・・でもまあベルゼブブさんがいてくれるのなら安心だな」

「おい蒼馬そういえばなんでベルゼブブにはさんをつけていて、儂にはないんだ」

「そりゃ、神を倒す動機がプライドって子供かよって思ったからだよ」

「何だと、男なら何でも一番になりたがるもんだろうが」

「そういうところが子供だって言ってんだろ」

俺はなんと今あの堕天使ルシファーと睨めあってる。
周囲の鬼たちが俺に向かって陰口をうっている。
オイ、アイツルシファー様に子供だとか言ってるぞ。
なんて恐れ知らずなんだ・・・
若干鬼たちは引いていた。

そうして、俺はサタナエルの教育係に任命された。
サタナエルには全くと言っていいほど、自我という物がなかった。
自分のことを神様に生み出された、ただの道具だとしか認識してないようだ。これは教えるのに苦労しそうだ。

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