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3 ヒロインへの道
174 力の使いすぎに気をつけよう!!
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「聖女様は、これまで力がだんだん強くなってきた感覚はおありではありませんか?」
「確かに・・・今まで一度も気を集めるなんてできなかったのに、ある日突然できるようになったんだよね・・です」
「当たり前のことですが、器が整わなければ力を発揮することはできません。これまで幼すぎて器の準備が整わなかったから、力を発揮することができなかったのです。おそらく、幼少の頃から、それらしき兆候はありました。私は、始めたお会いした時にステラ様が当代様であることを確信していましたから!!」
「はあ」力が入りすぎていて思わず気の抜けた返事をしてしまう。
「でもそれは私が聖女様のお役に立つために日夜研鑽を重ねてきたから見抜くことができたのです。通常の者ではとてもとても・・・」
「わかりました」続きを早くお願い。
「それでですね、聖女様が成長され器が整ったこととなんらかのきっかけが要因で、力を使えるようになったものと思われます。これまで、王都では強い浄化の力は必要なかったのではありませんか?王都には大聖堂があり、日々祈りを捧げて、力の届く範囲は浄化していますからね。さすがにこの辺境の地までは祈りの力は届きませんが」
確かに、今まで浄化の力を必要とされること、そのものがなかった。
それじゃわかるわけないか。
「もちろん聖女様のお力は一つではありません。けれど、お持ちになっているうちでもっとも強い力は浄化の力ではないでしょうか?」
「他の力はないのか?言葉で心を動かす力があるとか・・・」
ジョセフが口を挟むと、リカルドがギロリと睨みつけた。
「お黙りなさい。今はその話をしているのではありません」
「力は使えば使うほど強くなります。しかし、目一杯使ってしまうと力が大きくなりすぎてしまうのです。次にはもっと大きな力が使えるようになり、その次にはもっと・・・その力の負荷に人の身は耐えられません。歴代の聖女が神殿で過ごすことが推奨されたのはそのせいでもあります。神殿の中でしたら、動きや事件もありませんから、無駄に大きな力を使うことはありませんから。そして、我々神官も聖女様をお守りするために、祈りの力や聖力増幅器を開発し、お助けしているのです。どうか、限界までお力を使われませんよう・・・もし聖女様の身に何かあれば私は自分を許すことができません」
リカルドが真剣な顔で私の手を握りしめた。
「それにね、聖女様。死ぬときは一緒ですよ?」
ぞおおっ・・・き、気持ち悪い!!
なんで!!!
もう!大真面目にしんみりして損した!
そう、リカルドってストーカーみたいなんだよ!!もうやだ!
周りを見るとみんなドン引きしている。
そりゃ、そーだよね!?
私は素早く手を引き抜き一歩下がった。
「わかりました!力を使いすぎないようにします!すみませんが、当面はリカルド先生がご指導ください。よろしくお願いします!」
「もちろんでございます」
リカルドがペロリと唇を舐めた。
ちょっと、獲物じゃないんだからね???
もうっ!でも、仕方ない。
ここはリカルドの力が必要なはず。話をそらすためには・・・
「あっ!カニは?カニはどうなったんですか?」
「へ?カニですか?当然浄化済みじゃないんですか?」
そんなのわからないでしょって。
「見せてください」
そう言うと、リカルドはそそくさと穴から板を外して見せてくれた。
こういうとこ、妙に甲斐甲斐しいんだよなあ。
「ほら、この通り!!」
さっきカニを閉じ込めて浄化するための力を注ぎ込んだ穴の中には、普通のカニがたくさんいた。
足が12本とか、背中に目がたくさんついているカニは1匹もいなくなっている。
「本当にたったあれだけで十分なんだ・・・」
「そうですね。あとは力を増幅するために祈りを込めてある水晶を一緒に封じましたので。正直もっと少なくても浄化できたと思いますよ?」
「えー、そうなの?」
「まあ、聖女様のお力が強すぎるんですよね。」
知らなかった。
じゃあ、ちゃちゃっと瘴気穴と湖の浄化をしちゃいましょうよ!!
今日頑張れば、明日にはこの森は正常に戻るはず!
「確かに・・・今まで一度も気を集めるなんてできなかったのに、ある日突然できるようになったんだよね・・です」
「当たり前のことですが、器が整わなければ力を発揮することはできません。これまで幼すぎて器の準備が整わなかったから、力を発揮することができなかったのです。おそらく、幼少の頃から、それらしき兆候はありました。私は、始めたお会いした時にステラ様が当代様であることを確信していましたから!!」
「はあ」力が入りすぎていて思わず気の抜けた返事をしてしまう。
「でもそれは私が聖女様のお役に立つために日夜研鑽を重ねてきたから見抜くことができたのです。通常の者ではとてもとても・・・」
「わかりました」続きを早くお願い。
「それでですね、聖女様が成長され器が整ったこととなんらかのきっかけが要因で、力を使えるようになったものと思われます。これまで、王都では強い浄化の力は必要なかったのではありませんか?王都には大聖堂があり、日々祈りを捧げて、力の届く範囲は浄化していますからね。さすがにこの辺境の地までは祈りの力は届きませんが」
確かに、今まで浄化の力を必要とされること、そのものがなかった。
それじゃわかるわけないか。
「もちろん聖女様のお力は一つではありません。けれど、お持ちになっているうちでもっとも強い力は浄化の力ではないでしょうか?」
「他の力はないのか?言葉で心を動かす力があるとか・・・」
ジョセフが口を挟むと、リカルドがギロリと睨みつけた。
「お黙りなさい。今はその話をしているのではありません」
「力は使えば使うほど強くなります。しかし、目一杯使ってしまうと力が大きくなりすぎてしまうのです。次にはもっと大きな力が使えるようになり、その次にはもっと・・・その力の負荷に人の身は耐えられません。歴代の聖女が神殿で過ごすことが推奨されたのはそのせいでもあります。神殿の中でしたら、動きや事件もありませんから、無駄に大きな力を使うことはありませんから。そして、我々神官も聖女様をお守りするために、祈りの力や聖力増幅器を開発し、お助けしているのです。どうか、限界までお力を使われませんよう・・・もし聖女様の身に何かあれば私は自分を許すことができません」
リカルドが真剣な顔で私の手を握りしめた。
「それにね、聖女様。死ぬときは一緒ですよ?」
ぞおおっ・・・き、気持ち悪い!!
なんで!!!
もう!大真面目にしんみりして損した!
そう、リカルドってストーカーみたいなんだよ!!もうやだ!
周りを見るとみんなドン引きしている。
そりゃ、そーだよね!?
私は素早く手を引き抜き一歩下がった。
「わかりました!力を使いすぎないようにします!すみませんが、当面はリカルド先生がご指導ください。よろしくお願いします!」
「もちろんでございます」
リカルドがペロリと唇を舐めた。
ちょっと、獲物じゃないんだからね???
もうっ!でも、仕方ない。
ここはリカルドの力が必要なはず。話をそらすためには・・・
「あっ!カニは?カニはどうなったんですか?」
「へ?カニですか?当然浄化済みじゃないんですか?」
そんなのわからないでしょって。
「見せてください」
そう言うと、リカルドはそそくさと穴から板を外して見せてくれた。
こういうとこ、妙に甲斐甲斐しいんだよなあ。
「ほら、この通り!!」
さっきカニを閉じ込めて浄化するための力を注ぎ込んだ穴の中には、普通のカニがたくさんいた。
足が12本とか、背中に目がたくさんついているカニは1匹もいなくなっている。
「本当にたったあれだけで十分なんだ・・・」
「そうですね。あとは力を増幅するために祈りを込めてある水晶を一緒に封じましたので。正直もっと少なくても浄化できたと思いますよ?」
「えー、そうなの?」
「まあ、聖女様のお力が強すぎるんですよね。」
知らなかった。
じゃあ、ちゃちゃっと瘴気穴と湖の浄化をしちゃいましょうよ!!
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