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カタン
ここは・・・
暗闇の中、ろうそくの灯りが室内を照らす。
真ん中にいるのは、私?
そして、私が眠るベッドにうつ伏せて眠ってしまっているのは・・・ハル様?
髪は乱れ、目の下にはクマができている。少し痩せた?
足元には女官が二人。
うつらうつらと船を漕いでいる。
きっと長い時間が経ったに違いない。
1日2日ではここまで疲れない。
交代制の女官も、人前では弱みを見せないハル様もここまで疲弊しているのは、どれくらい経ったから?
1週間、それとも2週間、ひと月、それとも・・・もっと?
そっとハル様の頭を撫でようとしたけれど、私の手はハル様の頭を通り抜けてしまう。
触れたいけど、半透明な私はハル様の髪に触れることすらできない。
なぜ?生きている時間が違うから?
その瞬間、私を貫いたのは激しい痛み。後悔と言う名の痛み、だった。
「なぜ、ハル様に愛してるって言わなかったんだろう」
ずっと意地を張ってた。
ハル様が言ってくれるまで言いたくないって思ってた。
私からは言いたくないって。
恥ずかしかったり負けたような気持ちになったり。
私ばっかが好きみたいで、そう思われるのが悔しかった。
でも、言えばよかった。
もう、言えないかもしれないのに。
孤独なこの人を癒せるのは私しかいないって、本当は知っていたのに。
私を見つめるハル様の優しい目や赤く染まった耳、触れた指先、時折顔だけじゃなくて首まで真っ赤になって私のことを好きだって伝えてくれていたのに。
あんな意地張らなきゃよかった。
ハル様の全部が、私のことを愛してるって大切に思ってるって伝えてくれていたのに、なぜ私から言えなかったんだろう。
愛してるのに。
この世界でハル様に出会って、何があってもともに生きたいと思うほど、愛していたのに。
ハル様は、愛という言葉がわからなかっただけ。
愛されたことのないあの人には、言えなかっただけなのに。
ごめんなさい、ハル様。
ごめんなさい。
私から伝えるべきだった。
どうか、チャンスをください。私に、愛してるって言わせてください。
お願い、もう一度だけ、チャンスをください。
せっかく会えたのに。
異世界まで来てやっと会えた人なのに。
どれだけ願っても、もう遅いかもしれない。
時を戻すのは不可能だ。
「お姉ちゃん!」
愛理の叫び声。
ごめん、愛理、もう戻れない。
その言葉が私を止めていても、そこに留まることはもうできなかった。
私はやっぱりここにいたい。
ここで、ハル様の側で、生きていきたい。
生きて、ハル様を支えたい。
この人に、世界には愛があるって伝えたい。
そして私も、この人に、ハル様に、愛されたい。
愛してるの。心から。
どうしても、この人じゃないとダメなの。
愛理の声が遠ざかっていく。
多分、いえ、絶対。元の世界には戻れない。
そうじゃない。戻らない。
私は、ここで生きていく。
最初の時とは違う。
私は自分の意思で、ここに留まることを選ぶ。
どうか神様お願いします。
私、この世界に転生してから、後悔はありません。
精一杯生きました。
たくさんの人に出会いました。
辛いことも悲しいこともありました。
でもそれ以上に楽しいこともありました。
喜びも笑いもたくさんあふれていました。
出会いも別れも全てが大切です。
どの瞬間も宝物です。
なので、過去に戻りたくはありません。
これからの未来を、愛する人とともに行きたいです。
もう迷いはありません。
ここに、この瞬間に戻してください。
強く願う。
「ステラ」
「愛しい子」
「スー」
「聖女様」
私を呼ぶ大勢の人の声。
でも、一番会いたいのは、あなた。
会わなければならないのは、あなた。
「ステラ」
あなたが私を呼ぶ声が聞こえる。
心が血を流している。
苦しげにそして愛しげに呼ぶあなたの声。
「ステラ。戻ってこい」
もう迷わない。
涙を流さず、心で血を流しながら泣くあなた。
どうか泣かないで、ハル様。
これ以上苦しまないで。
一人きり暗い部屋で、宙を見る。
その瞳にあったのは、寂しさ?それとも諦め?
これからは、あなたをひとりにしない。したくない。
伝えなければ、愛してるって、伝えなければ。
どうか、おねがい、もう一度だけ、チャンスを。
心の底から、強く、強く願う。
その瞬間、目の前に真っ白な光が満ち、私の体はふわりと浮かび上がった。
ここは・・・
暗闇の中、ろうそくの灯りが室内を照らす。
真ん中にいるのは、私?
そして、私が眠るベッドにうつ伏せて眠ってしまっているのは・・・ハル様?
髪は乱れ、目の下にはクマができている。少し痩せた?
足元には女官が二人。
うつらうつらと船を漕いでいる。
きっと長い時間が経ったに違いない。
1日2日ではここまで疲れない。
交代制の女官も、人前では弱みを見せないハル様もここまで疲弊しているのは、どれくらい経ったから?
1週間、それとも2週間、ひと月、それとも・・・もっと?
そっとハル様の頭を撫でようとしたけれど、私の手はハル様の頭を通り抜けてしまう。
触れたいけど、半透明な私はハル様の髪に触れることすらできない。
なぜ?生きている時間が違うから?
その瞬間、私を貫いたのは激しい痛み。後悔と言う名の痛み、だった。
「なぜ、ハル様に愛してるって言わなかったんだろう」
ずっと意地を張ってた。
ハル様が言ってくれるまで言いたくないって思ってた。
私からは言いたくないって。
恥ずかしかったり負けたような気持ちになったり。
私ばっかが好きみたいで、そう思われるのが悔しかった。
でも、言えばよかった。
もう、言えないかもしれないのに。
孤独なこの人を癒せるのは私しかいないって、本当は知っていたのに。
私を見つめるハル様の優しい目や赤く染まった耳、触れた指先、時折顔だけじゃなくて首まで真っ赤になって私のことを好きだって伝えてくれていたのに。
あんな意地張らなきゃよかった。
ハル様の全部が、私のことを愛してるって大切に思ってるって伝えてくれていたのに、なぜ私から言えなかったんだろう。
愛してるのに。
この世界でハル様に出会って、何があってもともに生きたいと思うほど、愛していたのに。
ハル様は、愛という言葉がわからなかっただけ。
愛されたことのないあの人には、言えなかっただけなのに。
ごめんなさい、ハル様。
ごめんなさい。
私から伝えるべきだった。
どうか、チャンスをください。私に、愛してるって言わせてください。
お願い、もう一度だけ、チャンスをください。
せっかく会えたのに。
異世界まで来てやっと会えた人なのに。
どれだけ願っても、もう遅いかもしれない。
時を戻すのは不可能だ。
「お姉ちゃん!」
愛理の叫び声。
ごめん、愛理、もう戻れない。
その言葉が私を止めていても、そこに留まることはもうできなかった。
私はやっぱりここにいたい。
ここで、ハル様の側で、生きていきたい。
生きて、ハル様を支えたい。
この人に、世界には愛があるって伝えたい。
そして私も、この人に、ハル様に、愛されたい。
愛してるの。心から。
どうしても、この人じゃないとダメなの。
愛理の声が遠ざかっていく。
多分、いえ、絶対。元の世界には戻れない。
そうじゃない。戻らない。
私は、ここで生きていく。
最初の時とは違う。
私は自分の意思で、ここに留まることを選ぶ。
どうか神様お願いします。
私、この世界に転生してから、後悔はありません。
精一杯生きました。
たくさんの人に出会いました。
辛いことも悲しいこともありました。
でもそれ以上に楽しいこともありました。
喜びも笑いもたくさんあふれていました。
出会いも別れも全てが大切です。
どの瞬間も宝物です。
なので、過去に戻りたくはありません。
これからの未来を、愛する人とともに行きたいです。
もう迷いはありません。
ここに、この瞬間に戻してください。
強く願う。
「ステラ」
「愛しい子」
「スー」
「聖女様」
私を呼ぶ大勢の人の声。
でも、一番会いたいのは、あなた。
会わなければならないのは、あなた。
「ステラ」
あなたが私を呼ぶ声が聞こえる。
心が血を流している。
苦しげにそして愛しげに呼ぶあなたの声。
「ステラ。戻ってこい」
もう迷わない。
涙を流さず、心で血を流しながら泣くあなた。
どうか泣かないで、ハル様。
これ以上苦しまないで。
一人きり暗い部屋で、宙を見る。
その瞳にあったのは、寂しさ?それとも諦め?
これからは、あなたをひとりにしない。したくない。
伝えなければ、愛してるって、伝えなければ。
どうか、おねがい、もう一度だけ、チャンスを。
心の底から、強く、強く願う。
その瞬間、目の前に真っ白な光が満ち、私の体はふわりと浮かび上がった。
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