全寮制男子校

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眼が覚めたのは次の日の日曜日の夕方だっだ。
備え付けの時計に眼を寄せて時間を確認してビックリした。

もう身体の疼きは無い…。
気持ちはスッキリしてるが身体が死ぬほど怠い。
正直動きたくない。

寮の部屋には身体が大きい学生でも寝やすい様にクイーンサイズのベッドが支給されているでも何故か狭い。
左右を見て安心した…。知らぬ間に頬が緩む。

大きい二人が俺を抱きしめながら寝ていた。やはりこの二人も相当疲れたんだろう。
あどけない寝顔に考えた事も無い気持ちが過ぎる。それにドキリとして身動いだ。

俺が動いたからか翔が先に起きる。



「ん…起きたか?身体大丈夫か?」



「あぁ…だりぃが大丈夫だ。すまなかった…」



「気にするんな。お前が悪い訳じゃない」




俺の髪を梳きながら身体の心配をしてくれる。
翔に触られるだけで安心した。だいぶ俺の思考が変わっていくのが分かる。まだ初エッチから2週間程しか経って無いのに…濃い高校性活だと思う。



「ふぁ…あ?剛…起きてたのか?」



「和也。おはよう…お前にも悪い事したな…すまない」



「気にするなって。俺は気持ち良かったからOK」




自分の気持ちに正直だな…でもコイツの軽口が嬉しい。
さぁ起きるかと身体を起こす。地面に足を着けて一本踏み出そうとして崩れ去る。
力が入らない。もう呆れて笑うしかなかった。


翔に運んでもらいリビングに座る。昨日見つけてもらった経緯を簡単に説明してもらった。



ワカメに見つかった翔はガン無視をしてキレて叫び出したワカメを何処からか湧いてきた副会長が拉致したらしい。
和也も同じタイミングで解放され俺の所に行こうとしたら俺の席に居た安田に遭遇。
挙動不審の安田を問い詰め気持ち良くなる薬を俺の料理に入れたことを暴露。
翔と和也にリンチされ保健室に行ったそうだ。
その時に俺が若潮に手を引かれ何処かに行ったと目撃していたクラスメイトに聞いて空教室に到着したんだそうだ。二人が行動してくれて良かった。
俺を目撃してくれたクラスメイトにも感謝をする。



「そうだったのか…本当に助かった。二人が来なかったら俺は後輩にとんでもない事をさせちまってたかもな…」



「ん?アイツはやる気満々だったと思うぞ。雄の顔してたし…まぁ…最後までヤられて無くて本当に良かった」



「本当はあいつも殺そうかと思ってたんだが素直にお前を心配してしな…。注意で終わってやった」



和也と翔の顔が苦い顔をしている。若潮が取り敢えず無事で良かった。
しかし…今年の新入生歓迎会は散々だったな…。俺SEXしかしてねぇぞ。
でもまぁこれからは特にイベントなどもないから暫くはは平和に暮らしたい。


安心すると腹が減ってくる。起き抜けよりもだいぶ身体が動く様になってきたので三人で食堂に向かう。




「今日は身体を治す為に…よし!生姜焼きだな」



身体を動かした日は豚に限る。食堂内のいい匂いに気分が良くなる。



「本当に剛の身体の半分は食事で出来てそうだな…」


「そんな事言ってたのか?くっは…剛らしい」




二人がメニューを決めながら失笑していたが気にしない。俺は早く身体を回復させたいんだ。



料理が来るのを待っているとテーブルの席に座っている俺の頭上に一つの影が落ちる。



「ん…?」



見上げたら顔を真っ赤にした若潮が立っていた。何か言いたいのかソワソワしている。



「若潮か…昨日は済まなかった」


「いえ!俺もすみませんでした!身体がおかしいって分かってて手ェ出しました。本当にすみません」


「俺の不注意だから気にするな。顔を上げてくれ」



見事な90度の礼を見せてくれているが周りの視線も痛いので早急に止める。



「これは俺のケジメっす!あっあの…俺はもう祐の事好きじゃありません。
まだ自分でも分かりませんが本当の気持ちに気付きました。頑張りますので応援してくだい!」



再度綺麗な礼を見せる。
何故か知らないが変な宣言をされた。一応俺は先輩だ。快く応援してろうじゃないか。



「良く分かんねぇけど応援してやるよ。頑張れ」



「うっすっ!ありがとうございます!」




姿だけはデカイ若潮がニコかに走り去って行った。
うん…何か俺も気分が良ぞ。




「くそっ!アイツもか…?」



「俺は和也以外とは共有しないぞ。ガキにやって堪るかよ」




料理が来てそれに集中していた俺は二人の呟きなんて聞こえない。
でも何故か二人のボルテージが上がっているのは分かった。
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