秘密の公爵と淑女レッスン

縁 遊

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2. ビリー様登場

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ディナーが始まる頃にお父様が帰ってきた。

話しはディナーが終わってからということになった。

ご飯なんて喉を通らないよ…。

私は何処に行儀見習いに出されるのだろうか。

この家から出て暮らすなんて私には無理じゃない?

お兄様達からも離れて…。

それに、ビリー様とも離れたくない。

あ~、絶対に嫌だ!

「ミレーナ、聞いたぞ行儀見習いに行くんだって」

嬉しそうにアイドお兄様が話しかけてきた。

誰のせいだと思っているんですか…。

アイドお兄様が私に声をかけてお母様に見つかってしまったからなんですけど…。

「アイドお兄様…もう少し空気を読んだ方が良いと思いますよ」

アイドお兄様は何を言っているんだといわんばかりにキョトンとしている。

そういう所ですよ…。

「空気は吸うためにあるだろ?」

天然…。

「もう、良いです…」

「本当に行儀見習いに行くのかい?何処に行くの?お兄様には教えて欲しいな…」

ノエルお兄様…何処に行くのか私が知りたいですよ。

「……いつ行くの?」

珍しいタミルお兄様が聞いてきた。

「私もまだ何処に行くのか、いつ行くのかも聞いていないのです。食べ終わってからお父様とお話をすることになっているのです」

  「「「そうなのか」」」

お兄様達の声が揃った。

「慌てなくても後でゆっくりと聞かせてやるから静かに食べなさい」

お父様がお兄様達に注意した。

いや、お父様早くご飯を終わらせて聞かせて欲しいです。

「先に部屋に行っています」

私はお父様に伝えた。

「ああ、すぐに行くから待っていなさい」

「俺達も行ってやるからな」

お兄様達は来なくても良いです。

私はまず自分の部屋に行ってペットのオウムに会いに行った。

「ビリー様どうしよう…」

ビリー様とは私より長く生きている賢いオウムの名前だ。

人の会話も理解できる。

私のよき相談相手。

私より年上ということでビリー様と呼んでいる。

『ミレーナどうした』

声はハスキーな感じでイケメンボイスなんだよね~。

目を閉じて聞くとイケメンに話しかけられているみたいに思ってしまう。

はあ~、癒される。

「もしかしたら、ビリー様と会えなくなるかもしれません…」

『なにー!どういうことだ』

ビリー様が翼をばたつかせて聞いてきた。

「行儀見習いに行くことになりそうなんです」

『ミレーナ…自業自得だな』

ビリー様、どこで自業自得なんて覚えたんですか?

『ミレーナ女子力足りない。仕方ない』

イケメンボイスで言われるとダメージが倍増ですね。

「あっ、そろそろお父様に達の所に行かないと…ビリー様行ってきます」

『ミレーナがんばってこい』

「はい!ビリー様」

私は応接間に急いだ…。

私はどうなるのかな。
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