神様！モフモフに囲まれることを希望しましたが自分がモフモフになるなんて聞いてません

12. 神様からのお知らせ

突然、神様からお知らせがきました。


しかも、かる～い感じで…。



「お知らせだよ～。君、満月の夜だけ人間の姿になっちゃうから気を付けてね～。じゃあ、お知らせ終了で～す。また、何かわかったら、お知らせするね～。」



ガチャッ！


え？軽！かる！軽すぎませんか！？

本当に神様ですか？

前世で、流行っていた芸人さんじゃあるまいし、チャラすぎません神様なのに…。

しかも、自分の言いたい事を言ったらすぐに通信を切りましたね。

ガチャッって、家の電話かー！

お知らせの内容にも驚きだよ。

満月の夜だけ人の姿になっちゃうって、何？

私は、ひょっとして獣人さんの仲間なんでしょうか？

色々と謎だよ…。

だいだい、満月っていつなの？

猫なのにわかるわけないじゃん。

前世で見たことあるような、お月様の絵が描いてあるカレンダーとかくれないの？

そうでもしてくれないと、わからないよ。

ひょっとして、猫は本能でわかるとか？

…神様、本当にいいかげんだよ。

しかも、夜だけなんて…。

夜っていう言い方も曖昧だよね。

何時から夜なの？

もし、もしもだよ、ご主人様にお風呂に入れられている時に人間の姿になんかなったら……。

キャー！！！

想像しただけでヤバいんですけど…。

それに、人間になったら服を着てるの？

やだよ、猫から人間になったらスッポンポンの裸なんて。

人間用の服なんて持ってないよ。

　　　　　　……………。


ただでさえ、リルさんのせいで悩み事が増えたというのに、さらに増えちゃったよ…。

しかも、1つも解決してないんだよ。

本当にどうしよう…。

私…本当は人間に転生できていたのかな？

それなのに、誰かに猫になる魔法をかけられたの？

何で、満月の夜だけ人間になるようにしたの？


　……。


　そうだよ！

人間の姿になれば私を知っている誰かがいるかもしれない。

私に家族がいるなら捜してくれているかもしれないし。

前世なら人間の姿で、警察に行けば終わりそうだけど、この世界にはないよね。

この世界の人捜しって、どうしてるのかな？

ご主人様に聞きたい所だけど、言葉が通じないし…長老さんとかなら、ひょっとして知っていたりするかも。

なんてたって、この町の元ボスだもんね。

きっと人間のことも詳しいはずだよ。

今日はもう遅いから、明日、長老さんに聞いてみよう。

「サファイア～。ここにいたんだね。」

「ニャッ！」

考え事をしていて、油断してたよ。

ご主人様に捕まっちゃった。

「さぁ、寝る時間だよ。今日も一緒に寝ようね」

今、嫌なことを想像しちゃった。

もし、ご主人様と一緒に寝ている時に、人間の姿になんかなったら……私、ご主人様に迫っている危ない女になりませんか？

イヤだ！

それだけは避けたい。

しかも、裸かもしれないんだよね…。

かなりヤバイ人だよね。

…とりあえず、明日、人間の服も調達できないか、長老さんに聞いてみよう。

「サファイア？百面相してるけど何を考えているの…？」

ハッ！また、ご主人様に見られていた～。

「ミャー」

とりあえず、甘えた声でも出して、上目遣いでご主人様の顔を見ておけば、ごまかせるかな？

「くっ、可愛いね。サファイア…」

フゥ～。ちょろいです、ご主人様。

「ニャッ！！」

しまった、悩みすぎて、大事なモフモフタイムを今日はまだしていないことを思い出した！

「急に暴れ出してどうしたの？」

ご主人様、離してー！

ザジさんの所に行くの～！

「もう、寝る時間だから大人しくしようね。今日も一緒に寝ようね。」

私のモフモフタイムが～！

ザジさんが～！

ギブミ～ザジさ～ん！！

ギブミ～モフモフタイム！！！