神様!モフモフに囲まれることを希望しましたが自分がモフモフになるなんて聞いてません

縁 遊

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33. 満月の夜 再び

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どうしよう…。

前の満月の夜に何があったのかハッキリとわからないまま…また、やってきてしまいました満月の日が…。

気になるのはご主人様がウキウキと楽しそうに色々と用意してるんだよね。

しかも、私に話しかけながら…。


「サファイア、この色の服は好きかな?」

…なぜ、人間の服をこんなに買ってきているの?

「サファイアは甘いお菓子は好きかな?」

…甘いお菓子は好きだけど、今は食べちゃだめなの?

「サファイアにはこの色のアクセサリーが似合うと思うんだけど、どうかな?」

…高価そうなアクセサリーですね。
猫に小判って言葉知っていますか。

こんな調子でこの何日かを過ごしていた。

それが今朝、ご主人様がこんなことを言い出した。

「サファイア、今日は満月の日だよ。楽しみだね。今日は森に行かなくて良いからね。部屋を用意しているからね。安心してね」

ご主人様はやっぱり知っているんだ!

森に行ったこともバレてるよ。

しかも、部屋を用意?
何の為に?

「この部屋はサファイア専用の部屋にするからね」

猫専用部屋ですか…贅沢ですね。
…ではなくて、絶対私が猫から人に変身したのを見てたでしょ!ご主人様!

今日もそうなると思って準備をしてたんですよね!

こわい…怖いよ~…私の覚えてない人間の私はご主人様と何をしてるの~?

ハッ!そうだ…前にご主人様が持っていた怪しい水晶玉…あれって録画できるんだったよね?
あれで撮っておいてくれないかな?
私が後で見たいので…。
…猫語は通じないか…。

「サファイア、どうしたの?また、百面相してるよ。考え事かな?」

また、見られてた。

見られたくないような時は絶対に見てますねご主人様…。

「本当に何も心配しなくて良いからね。僕が君の面倒を全てみるから。大丈夫」

また、甘~い雰囲気です。

私を見る目が優しいというか何というか…。

どうしたら良いのか、わかりません。

そういえば、気になることもあるんです。

最近わかった、私のお兄様も満月の日は人間に戻るのかな?

だとしたら、会いたいなと思うんです。

猫の私は覚えてなくても、人間に戻った私はお兄様に会えたらきっと、喜ぶと思うから…。

でも、どうやったら人間の私に教える事ができるのか…いくら考えても答えがでないんです。

そして、気がついたら、もう満月の日になっていました。

「サファイア…」

いけない!また、油断していました。
ご主人様に抱きかかえられちゃったよ。

「ニャーニャー!」

『離してー』

ご主人様は私に頬擦りしています。

「サファイア…今日は僕の腕の中にずっといようね」

「ミャ!?」

今、何て?

ずっとご主人様の腕の中…?

それはダメでしょ!

あっ…でも、ヤバイです…。
前回と同じような…眠気…が襲っ…てきました。

ヤダ…ダメ…ダ………。

私は光に包まれながらまた、寝てしまいました。

これって、また起きたら猫の姿見でまったく覚えてないってパターンですよね…。

誰か!水晶玉持ってきてーーー!!










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