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第4話「こいつ、やはりとんでもない事を言う」
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俺がクラン、グランシャリオに第一位指名された瞬間に響いたのは、
「はああ!!!??? な、な、何それ~~!!??」
俺をポイ捨て……否、リリースしたクラン『シーニュ』のリーダー、
銀髪女魔法使い、ミランダ・ベルグニウーの驚愕の波動に満ちた醜い金切声だった。
いやあ……絶対にありえない~とか、うるせ~よ、ダマレ! 冷血女!
あんな口から生まれたような、毒舌外道女子に言われてもな。
バカヤロ! ふざけるな! って感じだよ。
しかし、俺自身も「ありえないだろ?」という事だけは、納得するし同感だ。
頬をつねったり、周囲の見知らぬ人に確かめても、俺が指名されたのは、
やはり間違いない事が確認された。
何故、ランクFで何の実績もない俺が、クラン、グランシャリオの栄えある第一位に指名されるのか?
そもそも、グランシャリオのクランリーダーたる「ローラン・ケーリオ」様と俺は、
面識がほとんどない。
改めて記憶をたぐると……
一緒に依頼遂行した事は当然皆無だし、直接会ったのは、ほんの2回しかない。
……冒険者ギルドで1回。
たまたま王都郊外の原野で、クラン『シーニュ』が受諾したオーク討伐中に1回。
それも両方とも、ミランダ達の背後で姿を見たくらいのレベル。
話もした事がない。
そんなローラン様が何故俺を指名したのかが全く謎なのだ。
俺の名が読み上げられてから、冷血女ミランダの奴は「ぎゃあぎゃあ」と、しばらく金切り声を上げていたが……
場内警護のこわもてギルド職員から「静かにするように」と厳重に注意され、
おとなしくなり、平身低頭、ぺこぺこ謝っていた。
『最底辺』『能無し』『無駄飯食い』『役立たず』『ゴミ』と俺を罵倒。
はねっかえり、じゃじゃ馬と陰であだ名されるミランダも、
さすがに冒険者ギルドには逆らわない。
おいおい、長いものには、まかれろってか?
立場が下の者にはやたらパワハラするくせに!
少しだが、「ざまあ」と思ってしまう。
ようやく場内が落ち着き、逆に静寂が消え、ざわざわしだしたが……
冒険者クラン新人選択希望会議……
ドラフト会議が再開され、2番目の順番のクランが、
ナンバーワン新人と評された戦士を指名した。
その戦士の名を聞き、闘技場スタンドの大観衆はようやく納得のどよめきを発した。
更に3番目、4番目、5番目と……ドラフト会議は進行して行く。
ちなみに、ミランダがリーダーを務めるクラン『シーニュ』もドラフト会議に参加。
俺と似たタイプの子爵家騎士3男を指名した。
多分、俺をリリースしたのは、この子爵家騎士3男など、
あとがまを指名する事を考えていたからだろう。
遠目から見ても、俺の指名によって、ミランダは機嫌が悪そうにしており、
これまたにっくき『シーニュ』のメンバーからなだめられていたようだった。
結局、俺がグランシャリオの第一位に指名された以外は、順当に進み……
ドラフト会議は無事、終了したのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
そんなこんなで、大波乱ともいえる幕開けであったが、ドラフト会議は何とか終わった。
全てのクランが、ドラフト3位までを指名したのだ。
司会進行役のギルド職員が声を張り上げる。
「これで冒険者ギルド主催! プレゼンテッドバイ、リュミエール商会! 『冒険者クラン新人選択希望会議』を終了、閉会とさせて頂きまあす!
指名された新人冒険者の皆様! 誠におめでとうございます!
そして! 冠クライアントのリュミエール商会様! 冒険者ギルド関係者の皆様!
お越しいただいたご観客の皆様にはお疲れ様でしたと申し上げまあす!
さてさて! 指名された新人冒険者の方がこの闘技場にいらっしゃいましたら、運営本部へお越しくださあい!」
……ああ、そうか。
ドラフト会議終了後、指名あいさつが行われるんだった。
俺、運営本部へ行かなきゃいけないんだっけ。
そして、指名してくださったグランシャリオのクランリーダーたる
マエストロ「ローラン・ケーリオ」様と、メンバーの皆様へあいさつをしなければならない。
実感が全然わかないや……
俺はのろのろと身体を動かし、ゆっくりと立ち上がった。
先述したが、無名最底辺ぼっちの俺は顔が全く知られていないので、
周囲に騒ぎ立てる人など居ない。
……俺は、スタンドの出入り口から、フィールドへ降りて行った。
運営本部は、フィールドにテントが張られる形で設営されているからだ。
ふわふわして、足元がおぼつかないが、無理やり足を進める。
歩いて行くうちに気持ちはしっかりして来た。
もう大丈夫だ。
歩みを進め、運営本部へ歩いて行くと、見覚えのあるシルエットが運営本部の前に立っていた。
確認せずとも分かる。
クラン『シーニュ』のリーダー、
銀髪女魔法使い、冷血女ミランダ・ベルグニウーだ。
ミランダは俺をにらみつけ言う。
「ちょっと! エルヴェ! あんた!」
俺へ「おめでとう」とも言わないミランダ。
本当に失礼な奴だが、悔しい気持ちは手に取るように分かる。
自分がリリースした俺がマエストロのローラン様に見込まれ指名された。
もしも俺がモノになったら、ミランダの新人を見る目は全くない。
完全な節穴という事となるからだ。
「はあ、ミランダさん、何でしょう?」
「何でしょうじゃないわよ! あんた! ローラン様の指名を辞退しなさい!」
は?
指名を辞退?
こいつ、やはりとんでもない事を言う。
寝言は寝てから言えと告げてやりたい。
でもここでそんな事を言えば、100倍くらいになって返って来る。
そんなの面倒だし、まっぴらごめんだよ。
ミランダは美人で俺より7歳も年上の23歳だが、
女子として素敵だとか、目上として尊敬する気持ちなど皆無だ。
シーニュのメンバーともども性根が腐っていやがるから。
「はい~? ミランダさん、何おっしゃっているんです? 辞退なんかするわけありませんよ」
俺はきっぱり断ると、
「失礼します」
と更に言い……
顔を真っ赤にし、鬼のような顔をしたミランダのそばをすいっと通り、
彼女に見えない角度で、思い切り、ざまあ!の、あかんべーをしてやったのである。
「はああ!!!??? な、な、何それ~~!!??」
俺をポイ捨て……否、リリースしたクラン『シーニュ』のリーダー、
銀髪女魔法使い、ミランダ・ベルグニウーの驚愕の波動に満ちた醜い金切声だった。
いやあ……絶対にありえない~とか、うるせ~よ、ダマレ! 冷血女!
あんな口から生まれたような、毒舌外道女子に言われてもな。
バカヤロ! ふざけるな! って感じだよ。
しかし、俺自身も「ありえないだろ?」という事だけは、納得するし同感だ。
頬をつねったり、周囲の見知らぬ人に確かめても、俺が指名されたのは、
やはり間違いない事が確認された。
何故、ランクFで何の実績もない俺が、クラン、グランシャリオの栄えある第一位に指名されるのか?
そもそも、グランシャリオのクランリーダーたる「ローラン・ケーリオ」様と俺は、
面識がほとんどない。
改めて記憶をたぐると……
一緒に依頼遂行した事は当然皆無だし、直接会ったのは、ほんの2回しかない。
……冒険者ギルドで1回。
たまたま王都郊外の原野で、クラン『シーニュ』が受諾したオーク討伐中に1回。
それも両方とも、ミランダ達の背後で姿を見たくらいのレベル。
話もした事がない。
そんなローラン様が何故俺を指名したのかが全く謎なのだ。
俺の名が読み上げられてから、冷血女ミランダの奴は「ぎゃあぎゃあ」と、しばらく金切り声を上げていたが……
場内警護のこわもてギルド職員から「静かにするように」と厳重に注意され、
おとなしくなり、平身低頭、ぺこぺこ謝っていた。
『最底辺』『能無し』『無駄飯食い』『役立たず』『ゴミ』と俺を罵倒。
はねっかえり、じゃじゃ馬と陰であだ名されるミランダも、
さすがに冒険者ギルドには逆らわない。
おいおい、長いものには、まかれろってか?
立場が下の者にはやたらパワハラするくせに!
少しだが、「ざまあ」と思ってしまう。
ようやく場内が落ち着き、逆に静寂が消え、ざわざわしだしたが……
冒険者クラン新人選択希望会議……
ドラフト会議が再開され、2番目の順番のクランが、
ナンバーワン新人と評された戦士を指名した。
その戦士の名を聞き、闘技場スタンドの大観衆はようやく納得のどよめきを発した。
更に3番目、4番目、5番目と……ドラフト会議は進行して行く。
ちなみに、ミランダがリーダーを務めるクラン『シーニュ』もドラフト会議に参加。
俺と似たタイプの子爵家騎士3男を指名した。
多分、俺をリリースしたのは、この子爵家騎士3男など、
あとがまを指名する事を考えていたからだろう。
遠目から見ても、俺の指名によって、ミランダは機嫌が悪そうにしており、
これまたにっくき『シーニュ』のメンバーからなだめられていたようだった。
結局、俺がグランシャリオの第一位に指名された以外は、順当に進み……
ドラフト会議は無事、終了したのである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
そんなこんなで、大波乱ともいえる幕開けであったが、ドラフト会議は何とか終わった。
全てのクランが、ドラフト3位までを指名したのだ。
司会進行役のギルド職員が声を張り上げる。
「これで冒険者ギルド主催! プレゼンテッドバイ、リュミエール商会! 『冒険者クラン新人選択希望会議』を終了、閉会とさせて頂きまあす!
指名された新人冒険者の皆様! 誠におめでとうございます!
そして! 冠クライアントのリュミエール商会様! 冒険者ギルド関係者の皆様!
お越しいただいたご観客の皆様にはお疲れ様でしたと申し上げまあす!
さてさて! 指名された新人冒険者の方がこの闘技場にいらっしゃいましたら、運営本部へお越しくださあい!」
……ああ、そうか。
ドラフト会議終了後、指名あいさつが行われるんだった。
俺、運営本部へ行かなきゃいけないんだっけ。
そして、指名してくださったグランシャリオのクランリーダーたる
マエストロ「ローラン・ケーリオ」様と、メンバーの皆様へあいさつをしなければならない。
実感が全然わかないや……
俺はのろのろと身体を動かし、ゆっくりと立ち上がった。
先述したが、無名最底辺ぼっちの俺は顔が全く知られていないので、
周囲に騒ぎ立てる人など居ない。
……俺は、スタンドの出入り口から、フィールドへ降りて行った。
運営本部は、フィールドにテントが張られる形で設営されているからだ。
ふわふわして、足元がおぼつかないが、無理やり足を進める。
歩いて行くうちに気持ちはしっかりして来た。
もう大丈夫だ。
歩みを進め、運営本部へ歩いて行くと、見覚えのあるシルエットが運営本部の前に立っていた。
確認せずとも分かる。
クラン『シーニュ』のリーダー、
銀髪女魔法使い、冷血女ミランダ・ベルグニウーだ。
ミランダは俺をにらみつけ言う。
「ちょっと! エルヴェ! あんた!」
俺へ「おめでとう」とも言わないミランダ。
本当に失礼な奴だが、悔しい気持ちは手に取るように分かる。
自分がリリースした俺がマエストロのローラン様に見込まれ指名された。
もしも俺がモノになったら、ミランダの新人を見る目は全くない。
完全な節穴という事となるからだ。
「はあ、ミランダさん、何でしょう?」
「何でしょうじゃないわよ! あんた! ローラン様の指名を辞退しなさい!」
は?
指名を辞退?
こいつ、やはりとんでもない事を言う。
寝言は寝てから言えと告げてやりたい。
でもここでそんな事を言えば、100倍くらいになって返って来る。
そんなの面倒だし、まっぴらごめんだよ。
ミランダは美人で俺より7歳も年上の23歳だが、
女子として素敵だとか、目上として尊敬する気持ちなど皆無だ。
シーニュのメンバーともども性根が腐っていやがるから。
「はい~? ミランダさん、何おっしゃっているんです? 辞退なんかするわけありませんよ」
俺はきっぱり断ると、
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