冒険者クラン新人選択希望会議でドラフト1位指名された無名最底辺の俺が、最強への道を歩みだす話!

東導 号

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第103話「機嫌が悪いより、良い方が話もしやすいし、こちらのお願いも通りやすいだろう」

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ローラン様へ、ブラントーム伯爵訪問における同行をお願いする。

アングラード侯爵家が禁断?の強権発動をされないように。

伯爵令嬢彼女さんこと、オレリア・ブラントームさんの見合いを強行されたら、
たまらないからだ。

挙句の果てに、婚約と結婚話がまとまったら、目も当てられない。

最初は自慢の快足を活かし、俺がメッセンジャーをしようかとも思った。
だが、やはりフェルナンさん自身がお願いに上がった方が「筋を通す」事となる。

かと言って、フェルナンさんがひとりでというのもなんなので、
ここは3人一緒に数を頼み、お願いに行く事にしたのだ。

という事で、俺たち3人は各部屋で支度をし、ホテルのロビーで集合。
一緒に外出した。

ちなみにグランシャリオのメンバーの住所は全員分聞いている。
俺たちも住まいを決めたら、報告を入れる事になっていた。

さてさて!
目指すローラン様の住まいは貴族街区にあり、相当な規模の邸宅だ。
魔王討伐の際、王家から褒美として賜ったと聞いている。

このローラン様の邸宅は、王都でも観光名所になるくらい有名だ。
当然俺たち3人も知っている。

念の為、事前に地図で調べた事もあり、スムーズに到着する事が出来た。

やはりというか、観光客が結構居る。

邸宅正門前には、行くと、冒険者ギルドから派遣された、
ごつい体格の『門番』が数名居り、
鋭い眼差しで辺りを睥睨へいげいしていた。

ここは俺がと右手を挙げ、左手で同期ふたりを制し、門番たちの前へ進み出た。

「お疲れ様で~す! 失礼しま~す!」

対して、俺へ門番たちの視線が集中して突き刺さる。

ひときわたくましい、リーダーらしき門番がギロリとにらみ、俺へ問いただす。
ふらちな真似をしたら、ただでは済まんぞ!という威圧オーラがバリバリ出ていた。

「ああ? 何だ? お前たちは?」

常人ならば、ぶるぶる震えあがるだろうが、俺たちはやましくないし、
研修で魔物を倒しまくっていたから度胸がついていて、平気の平左。

というわけで、俺はすかさず答えを戻す。
取り出した冒険者ギルドの所属登録証も提示する。

「はい! 俺はエルヴェ・アルノー! 俺たち3人、グランシャリオへ入団が決まったばかりの新人です!」

すると、すると、すると!

いかつい門番はくしゃっと破顔一笑。

こわもて男が笑うと微妙……だなあ。

「おお!! 君たちが噂の即戦力大物ルーキーか!! 改めて所属登録証を確認させてくれるか!!」

と言い、再び所属登録証を確認。

本人確認をした上で、あっさりと正門を通してくれたのである。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

無事にローラン様邸の正門を突破した?俺たち3人。

出迎えてくれた初老の家令さんによれば、
ラッキーな事にローラン様は在宅していた。

まあ、俺の勘働き――索敵で、ローラン様の居場所は特定していたから、
ピンポイントで、自宅を訪ねたんだけどね。

一応訪問の名目としては、入団発表会見の打合せで。

もしもローラン様へ会えずに、話せなかった場合も考え、
フェルナンさんが事情、趣旨を記載した、『手紙』も用意してある。

会えない場合は、家令さんへ手紙を託す旨を伝えた。

しかし俺たちは、すぐに本館内へ通され、しばし、大広間で待つ事に。

……やがて、うかがいをたてにいった家令さんが戻り、迎えに来た。

緊張の瞬間!

だが、家令さんは柔和な笑みを浮かべている。
放つ波動も穏やかで、好意的だ。

「お待たせ致しました。ローラン様は、すぐお会いになります。どうぞ、いらっしゃってください」

良かったあ!
置き手紙でも趣旨は伝わるだろうけど、直接話すのに越したことはない。

返す俺の言葉にも嬉しさがにじむ。

「ありがとうございます!」

「どうぞ、私の後について来てください」

「はい! お願い致します!」

というわけで、俺たちが通されたのはローラン様の書斎前。

とんとんとん!

家令さんが扉をノックし、声を張り上げる。

「ローラン様! エルヴェ・アルノー様! シャルロット・ブランシュ様! フェルナン・バシュレ様! 以上3名をただいまお連れ致しました!」

対して、

「おお、すぐ通してくれ!」

と、ローラン様の声で返事があった。

よし!
ローラン様の放つ波動も穏やかで、好意的だ。

機嫌が悪いより、良い方が話もしやすいし、こちらのお願いも通りやすいだろう。

「どうぞ!」

家令さんが扉を開けてくれた。

「はい! 失礼致します!」

俺が元気よく声を発すると、

「失礼致します!」
「失礼致します!」

シャルロットとフェルナンさんも、良い雰囲気を感じ取ったのか、
同じく元気に声を発したのである。
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