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第110話:風脈の爪と新たな一歩

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風脈の祠での戦いを終えた翌朝、タクミ一行は朝陽が昇る中、祠の周辺で準備を始める。アルテリアのサンドリア大陸、穏やかな風が砂粒を運び、ストームライダーの熔嵐合金製装甲にカサカサと音を立てる。タクミは風脈結晶を手に持ち、風神の眼でその輝きを確かめる。「盗賊団に先に風脈結晶を取られる前に来て正解だったな。これを風の翼に組み込めば推力が跳ね上がる。ガイスト、設計の確認頼む!」

「了解した。風脈結晶の魔脈エネルギー、2万3000ニュートン相当を確認。風の翼に統合した場合、推力20%増、機動性15%向上を予測。作業開始を推奨する、タクミ」と、ガイストが球体コアの青いLEDを点滅させながら応じる。タクミが頷き、「昨日エリナから聞いた火の神殿の異常が気になる。貴族や影脈会が何か企んでるなら、俺たちが先手を打つしかねえな」と呟く。

リアがエーテル・ノヴァを抱えて近づき、「火の神殿って焔嵐大陸だよね。私、炎の魔法で何か手伝えるかな?」と目を輝かせる。タクミが笑い、「お前のフレア・インフェルノなら火の神殿でも大暴れできるぜ。頼りにしてるよ」と返す。カザンが熔雷槌を肩に担ぎ、「火の神殿なら熔鉄団の俺に任せろ!あそこには火の召喚精霊の伝説がある。もし召喚精霊が本当にいるなら、貴族どもが手を出す前に俺が手に入れて、熔鉄の力を極めてやるぜ!」と豪快に笑う。タクミが頷き、「お前が火の力を手に入れりゃ、俺たちの戦力も跳ね上がる。火の神殿が狙われてるなら急がねえとな」と決意を固める。

セリカが祠の柱に寄りかかり、猫耳をピクピク動かしながら、「サンドリア大陸からまた焔嵐大陸に戻るけど、火の神殿の異常って相当ヤバそうだよね。新政府の情報だと、影脈会の残党が動いてる可能性が高いみたいだし」と軽やかに言う。一行が祠の内部を片付けていると、セリカが祭壇の下に隠された石板に気づく。「ねえ、タクミ!これ見て!何か怪しいよ!」と興奮気味に叫ぶ。

タクミが駆け寄り、風神の眼を起動すると、魔脈の流れが石板の隙間に集中しているのが見える。「確かに異常だな。ガイスト、スキャン頼む!」と指示。「了解。魔脈濃度が急上昇。高エネルギー反応を検出。隠し機構の存在を示唆。調査を推奨」とガイストが報告。バルドが嵐の双剣を一閃させ、「斬る」と短く呟き、石板の錠を切り裂く。ガコンと音を立てて隠し部屋が現れ、中には古びた宝箱が静かに佇む。

タクミが慎重に開けると、「風影の爪」と刻まれた銀色の爪武器と、「風鳴の指輪」が魔脈の光を放つ。セリカが目を輝かせ、「これ、私にぴったりじゃない!?」と風影の爪を手に取る。軽量で鋭い爪が風を纏い、装着すると機動力50%増、攻撃速度30%増の効果が発動。試しに一振りすると、風が鋭く唸る。タクミがニヤリと笑い、「盗賊団に渡らなくて良かったぜ。情報屋が戦闘でも頼りになるなんて、火の神殿でも大活躍だな」と褒める。

セシルが指輪を手に取り、「風鳴の指輪…風の魔脈が共鳴してる。私、アース・バリアやウィンド・テンペスタを強化できるかも」と呟き、装着。指輪が光り、風魔法の精度が10%向上し、微かな風の旋律が響く。セシルが微笑み、「これで火の神殿でもみんなを守れるね」と穏やかに言う。

宝物を手に入れ、祠の外で荷造りをしていると、大地が低く唸り、次元獣「砂嵐の狼」が現れる。全長6m、砂と風を纏った獣で、赤い目が暗闇に光る。タクミが叫び、「貴族の残党か影脈会の差し金か?火の神殿へ行く前に片付けるぜ!みんな、戦闘準備だ!」とストームライダーに乗り込む。

バルドが「ストームサンダー・スラッシュ!」と双剣を振り抜き、雷を帯びた斬撃が狼の前脚を狙うが、砂嵐が視界を覆い攻撃を散らす。リアが魔導書を掲げ、「炎の裁定者よ、絆の炎で我が元へ!フレア・インフェルノ!」と詠唱。炎の奔流が砂嵐を焼き払い、狼の毛皮に火花を散らす。カザンが熔雷槌を振り上げ、「ぶっ潰すぜ!火の神殿への試練だ!」と雷撃を放つが、狼が風の旋風で弾き返す。

セリカが風影の爪を構え、「私の出番だね!」と高速で狼の背後に回り込む。風を切り裂く連続攻撃が狼の側面を切り裂き、「動きが鈍ったよ、タクミ!今だ!」と叫ぶ。ガイストが「敵の機動性低下を確認。風の乱れを解析中…ドリルアームで側面を貫く確率92%を示す。追撃を推奨、タクミ」と冷静に提案。タクミが「ナイスだ、ガイスト!」と応じ、推力1万8000ニュートンでドリルアームを回転させ、狼の脇腹に突き刺す。

狼が咆哮を上げ、砂嵐が一層激しくなる。ジンが竪琴を激しくかき鳴らし、「アクエリアよ、砂を沈めろ!」と水の精霊を召喚。水流が砂を濡らし、視界をクリアに。セシルが風鳴の指輪を握り、「ウィンド・テンペスタ!」と詠唱。鋭い風の刃が狼の背を切り裂き、動きを封じる。タクミが「全員でトドメだ!」と叫び、ドリルアームをフルパワーで突き立て、狼を大地に沈める。

戦闘後、一行は祠の外で休息。タクミがストームライダーの風の翼に風脈結晶を組み込む作業を始める。工具が火花を散らし、結晶が装甲に融合すると、翼が淡い緑の光を放つ。ガイストが「統合完了。推力2万1000ニュートン、機動性向上を確認。新たな戦力として機能する、タクミ」と報告。タクミが笑い、「さすが相棒だ。これで火の神殿の異常にも対応できるぜ」と満足げに頷く。

セリカが風影の爪を手にクルクル回り、「これ、動きが全然違う!火の神殿でも目立てるよ!」と興奮気味に言う。
セシルが風鳴の指輪を眺め、「風の魔脈がこんなに力になるとは…火の神殿でみんなを守ってみせるね」と微笑む。リアが「カザン、火の召喚精霊楽しみだね!私も負けないよ!」と拳を握る。

カザンが焚き火で肉を焼き、「火の神殿が俺を呼んでるぜ!熔鉄団の名にかけて、火の力を手に入れて貴族どもをぶっ潰す!」と豪快に笑う。バルドが双剣を磨きながら、「敵が強けりゃ、それだけ斬りがいがある」と短く返す。ジンが竪琴を奏で、「アルテリアの風と火が交わる時、新たな力が目覚める。この旅はまだまだ熱くなるさ」と穏やかに仲間を鼓舞する。

夜、タクミがストームライダーのコックピットでガイストと話す。「火の神殿の異常って、貴族の親玉か影脈会が動いてる証拠かもしれない。ゼノスの波動とも繋がってる気がするな」と呟く。「同意を示す。魔脈データの異常が継続中。次元獣の波動がゼノスと97.8%一致する事実も見逃せない。火の神殿で決定的な手がかりを得ることを推奨、タクミ」とガイストが応じる。

タクミが風脈結晶で強化された風の翼を見上げ、「この世界を救うには、まだまだ強くなんなきゃならねえ。カザンが火の力を手に入れりゃ、どんな敵にも勝てるよな?」と問う。ガイストが一瞬沈黙し、「タクミ、君の意志は俺の演算を超える力だ。俺は君と共に進む。それが俺の存在意義だ」と返す。タクミが笑い、「さすが俺の相棒だ。頼むぜ、ガイスト」と拳を軽くコアに当てる。

星空の下、一行は焔嵐大陸の火の神殿への旅を決意。カザンの新たな力と、貴族や影脈会の陰謀に立ち向かうため、次の戦いへと新たな一歩を踏み出す。

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