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第5章 神様の新しい棲み家は、俺のネットショップ
33.父さんと会話したいのに、父さんがノッてくれる話題が分からない。新居に行く前に、服屋がある大型スーパーに寄ってほしいと話したら。
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ゴミは、ゴミの日にいないので、ゴミ焼却場に持ち込んだ。
部屋の中は、空っぽ。
家具は備え付けだから、持ち出すのは、手回り品と新しく買った布団と毛布。
山のふもとの家に、布団と毛布を送ろうとしたら、両方、父さんの新居に持っていこうと言ってくれた。
車移動だから、と言われて、遠慮なく、トランクに積み込む。
父さんと話したくて、助手席に乗ろうとしたら、後部座席に乗るように、強く勧めてくる。
運転席と後部座席じゃ、距離があって、話しにくい気がする。
四年ぶりの父子の語らいなんだから、隣合って座っても、おかしくないと思うんだ。
俺は、助手席の扉に手をかけたまま、父さんに聞いた。
「助手席に誰か乗ってくる?」
父さんは、運転席に座って、前を向いたまま、俺と目を合わせない。
どうして?
誘ってくれたのは、父さんなのに。
不安になってくる。
うちに来たら?は、社交辞令だった?
真に受けたら、ダメなヤツ?
社交辞令かどうかの見極めなんて、俺には無理だよ、父さん。
父さんと俺は、この四年間、用件以外のやり取りをしてこなかったんだから。
「助手席は、志春(しはる)の乗る場所じゃない。言われた場所に乗るように。」
と、父さん。
取り付く島もない父さん。
俺は、黙って後部座席に座った。
俺は、父さんに、父さんの新居に行くにあたり、着替えの服や靴、卒業式用にもスーツが一揃い必要だと説明した。
「父さん、服屋のある大型スーパーに寄って。
俺、お金持ってないから、父さんに買ってもらわないと。
ないと困るものだから、買ってから、新居に行きたいって、思っているんだけど。」
ミラーにうつる父さんの顔を見ながら話す俺の声は、どんどん尻すぼみになっていった。
ミラーにうつる父さんの顔は、俺がお金の話を持ち出した途端に険しくなったんだ。
父さん。
俺、父さんの息子でいて、いいんだよね?
父さんの家族の中に、俺が入ってもいいんだよね?
だめだったら、俺に、家に来てもいい、なんて、言わないよね?
父さん、俺、新居に行っても大丈夫だよね?
父さんは、俺をいらないものに分類したりしないよね?
「家にあるもので、間に合わせるように。」
父さんは、その後、車内で一言も話さなかった。
「父さん、俺の卒業式の服は、どうすればいい?
あ、父さん、俺の卒業式、見に来る?」
俺の父さんへの問いかけは、車内の沈黙の中で、なかったことになった。
俺は、上着のポケットに入れたスマホを、上着を撫でながら、何度も確認した。
神様、神様。
どうしよう。
俺、父さんが怖い。
うちにおいで、と誘ってくれる前の父さんは、俺を遠ざけてはきたけど、怖い人じゃなかった。
車の中が、ピリピリする。
俺は、お金以外の話をしようと思った。
でも、機嫌が悪くなった父さんに、何の話題を出したらいいのかが分からない。
父さんが、どんな話題なら、会話してくれるのか、俺は知らないんだ。
この四年間は、用件だけだったけど、その前は、どうだった?
俺、どうしていた?
父さんと母さんには、話したいことを話したいときに話していたから、何を話せばいいのか、なんて、気を遣った会話をした覚えがない。
父さんと母さんは、俺の話を聞いて、どうしていた?
思い出せる?
いや、思い出さないと。
父さんの新居にいくんだから。
父さんと打ち解けた会話が全然ないまま、新居に入ることは避けたい。
今が一番、父さんと話せるタイミング。
思い出せ!
父さんは、俺のどの話に食いつきが良かった?
部屋の中は、空っぽ。
家具は備え付けだから、持ち出すのは、手回り品と新しく買った布団と毛布。
山のふもとの家に、布団と毛布を送ろうとしたら、両方、父さんの新居に持っていこうと言ってくれた。
車移動だから、と言われて、遠慮なく、トランクに積み込む。
父さんと話したくて、助手席に乗ろうとしたら、後部座席に乗るように、強く勧めてくる。
運転席と後部座席じゃ、距離があって、話しにくい気がする。
四年ぶりの父子の語らいなんだから、隣合って座っても、おかしくないと思うんだ。
俺は、助手席の扉に手をかけたまま、父さんに聞いた。
「助手席に誰か乗ってくる?」
父さんは、運転席に座って、前を向いたまま、俺と目を合わせない。
どうして?
誘ってくれたのは、父さんなのに。
不安になってくる。
うちに来たら?は、社交辞令だった?
真に受けたら、ダメなヤツ?
社交辞令かどうかの見極めなんて、俺には無理だよ、父さん。
父さんと俺は、この四年間、用件以外のやり取りをしてこなかったんだから。
「助手席は、志春(しはる)の乗る場所じゃない。言われた場所に乗るように。」
と、父さん。
取り付く島もない父さん。
俺は、黙って後部座席に座った。
俺は、父さんに、父さんの新居に行くにあたり、着替えの服や靴、卒業式用にもスーツが一揃い必要だと説明した。
「父さん、服屋のある大型スーパーに寄って。
俺、お金持ってないから、父さんに買ってもらわないと。
ないと困るものだから、買ってから、新居に行きたいって、思っているんだけど。」
ミラーにうつる父さんの顔を見ながら話す俺の声は、どんどん尻すぼみになっていった。
ミラーにうつる父さんの顔は、俺がお金の話を持ち出した途端に険しくなったんだ。
父さん。
俺、父さんの息子でいて、いいんだよね?
父さんの家族の中に、俺が入ってもいいんだよね?
だめだったら、俺に、家に来てもいい、なんて、言わないよね?
父さん、俺、新居に行っても大丈夫だよね?
父さんは、俺をいらないものに分類したりしないよね?
「家にあるもので、間に合わせるように。」
父さんは、その後、車内で一言も話さなかった。
「父さん、俺の卒業式の服は、どうすればいい?
あ、父さん、俺の卒業式、見に来る?」
俺の父さんへの問いかけは、車内の沈黙の中で、なかったことになった。
俺は、上着のポケットに入れたスマホを、上着を撫でながら、何度も確認した。
神様、神様。
どうしよう。
俺、父さんが怖い。
うちにおいで、と誘ってくれる前の父さんは、俺を遠ざけてはきたけど、怖い人じゃなかった。
車の中が、ピリピリする。
俺は、お金以外の話をしようと思った。
でも、機嫌が悪くなった父さんに、何の話題を出したらいいのかが分からない。
父さんが、どんな話題なら、会話してくれるのか、俺は知らないんだ。
この四年間は、用件だけだったけど、その前は、どうだった?
俺、どうしていた?
父さんと母さんには、話したいことを話したいときに話していたから、何を話せばいいのか、なんて、気を遣った会話をした覚えがない。
父さんと母さんは、俺の話を聞いて、どうしていた?
思い出せる?
いや、思い出さないと。
父さんの新居にいくんだから。
父さんと打ち解けた会話が全然ないまま、新居に入ることは避けたい。
今が一番、父さんと話せるタイミング。
思い出せ!
父さんは、俺のどの話に食いつきが良かった?
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