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第6章 神様が棲むネットショップ〈神棚〉、営業中
59.迎え討つために。俺と神様と山の怪(け)のチーム〈神棚〉。山の怪に詳しくなろう。人通りが減ってきた道の進行方向に、ダルそうな三人組発見。
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山の怪(け)は、俺の影と一体化して、俺の影を縦や横に伸ばしている。
影の形って、本体との共通点をなくしていても大丈夫?
俺の影が、人の形をしていない。
イソギンチャクみたいな形になっている。
俺は、触手を生やしていない。
山にイソギンチャクはないから、俺の知らない植物なのかもしれない。
影が変形しても、俺自身に害はなさそう。
でも。
影がイソギンチャクの形をしていたら、俺の存在そのものを怪しまれない?
『影を動かせる忍者を見つけた!』的な動画を拡散されたりしない?
俺は、ネットショップ〈神棚〉のイラストに注目を集めたい。
俺自身への注目はいらないんだ。
俺の描いたイラストを見て、イラストが欲しいからと買う人を増やしたい。
びっくり人間が描いたイラスト、みたいな売り方はしたくない。
「山の怪(け)は、俺以外にも見える?」
「山の怪の姿が志春(しはる)に見えるのは、山の怪が、志春(しはる)に姿を見せたがっておるから。」
と神様。
「俺に姿を見せたがっているんだ?
元々、自己主張激しいわけじゃないんだ?」
「山に帰れるのを喜んでおる。
浮かれておる。」
と神様。
山の怪、浮かれているんだ。
いいことをした。
勝手に憑かれているだけだけど。
帰りたい場所が、山の怪にもあるんだ。
「倉庫の居心地が悪かったから?」
「山の怪は、山に棲むが、一処にとどまらぬ。倉庫から移動できぬ暮らしは、退屈であったろう。
山の怪は、山のあちこちを移動するもの。」
と神様。
「倉庫に来る人に憑いて、倉庫から出ていくのは、難しかった?」
「山の怪は、憑きたいものにしか憑かぬ。」
と神様。
山の怪は、河原の石に憑いて、倉庫に憑いて、俺に憑いた。
俺以外、無機物。
選ばれた感が、全然ない。
「山の怪には、憑きたい対象がある?」
「山の怪は、気に入ったものに憑くが、移り気で、次々と対象を変えていく。」
と神様。
「俺、安全?」
「案ずるな。山の怪は、山に帰る志春(しはる)を安全に帰そうとする。」
と神様。
山の怪が、コバンザメみたいに思えてきた。
「山の怪の元いた山でなくても、山ならどの山でもいい?
元いた山を知らないんだけど。」
「構わぬ。山に着けば、山の怪は困らぬ。山を移りたければ、好きに移る。」
と神様。
山の怪は、言葉は話さないけれど、意思表示をする気はあるらしい。
影の形が、ニホンザルに変化した。
多分、神様に同意している。
前は、猿がいた山に棲んでいたんだと思う。
山の怪が、影の形を変えるの見ていた俺は、疑問を持った。
「山の怪の姿が見えなかったら、山の怪が元々憑いていた石の絵を描いて、奉納だか、供養だか、を考えるほど、山の怪に脅威を覚えないんだけど、何が怖かったんだ?」
「姿が見えぬが、何かがいる、というのが、恐ろしかったのであろう。」
と神様。
「山の怪が見えないのに、いるかどうか分かる?」
神様に教えてもらわなかったら、倉庫に何かがいる、なんて発想は出てこなかった。
「山に帰りたがった山の怪が、呼び集めたものが恐ろしかったのであろう。」
と神様。
呼び集めた?
「野良犬や、野良猫?」
「自ら動くものであろうな。」
と神様。
「虫、鳥。」
「人も動くであろう。」
と神様。
「毎日、知らない訪問者?」
「呼ばれてきた人も、呼ばれてきた理由が分からぬであろう。」
と神様。
「呼ばれてきた人は、門の前に立っていて、インターホンを押しているときに、自分が何をしているのか、気づける?」
インターホン鳴らしているときに、気づいたら、間違えました、と帰れる。
「倉庫に入るまでは、気づかぬであろう。」
と神様。
ナニソレ。
「怪談?」
「志春(しはる)を呼びつけたのは、志春(しはる)の母親の娘の縁者だからであろう。
引き寄せる縁を志春(しはる)に押し付けようとしたのであろう。」
と神様。
「目論見通りで、腹が立つ。」
「安心せよ。志春(しはる)は、血縁だから憑かれたわけではない。」
と神様。
「神様のお陰で、腹正しくはなくなった。」
「山の怪が、山に帰る目的に当てはまったことが、志春(しはる)を選んだ一番の理由であろう。」
と神様。
俺の影が、変化して、鹿の形になった。
なんで、鹿に?
山の怪が、神様に同意していることは分かった。
「移り気な山の怪は、志春(しはる)の母親の家にいても、志春(しはる)以外には興味を示しておらぬ。
山の怪は、憑いていた石を拾った娘にも、興味を示しておらぬ。
安心するがよい。
志春(しはる)に憑く山の怪は、楽しんでおる。」
俺の影が、猪の形になった。
俺、憑いている山の怪と、山に帰ってからも仲良くできるかもしれない。
「生命活動を終えたものも、移動が可能であれば、山の怪に呼ばれてきたであろう。」
と神様。
生命活動を終えたお客様に押しかけられるのは、嫌だ。
我が家を、心霊現象が起こる家にはしたくない。
山に着いたら、山の怪は、山に帰そう。
野性のものは、野生に。
山の怪は、山に。
神様と相談したいから、母さんの家を出てからずっと、バスに乗らずに歩いている俺。
警戒しているけれど、今のところ、誰も、俺を攻撃していない。
「人通りがある場所では、来ない?」
目撃者が多いから?
「母親に警察が来たのであろう。近くに、警察が控えていてもおかしくあるまい。」
と神様。
警察が見張っている場所では襲撃しない、捕まるから?
見る人が見れば、誰が刑事さんか分かる、ということ?
俺には分からないけど、犯罪に関係する人は、捕まらないように嗅覚が発達しているとか?
深川さんは、警察と犯罪に関係する人、どっちの情報も収集してそう。
歩いているうちに、人通りが少なくなってきた。
そろそろ来る?
まだ来ない?
若い男性の三人組が、俺の進行方向で、ダルそうに立ち話をしている。
ダルそうなのは、俺を待ち伏せしているから、じゃないといいんだけど。
影の形って、本体との共通点をなくしていても大丈夫?
俺の影が、人の形をしていない。
イソギンチャクみたいな形になっている。
俺は、触手を生やしていない。
山にイソギンチャクはないから、俺の知らない植物なのかもしれない。
影が変形しても、俺自身に害はなさそう。
でも。
影がイソギンチャクの形をしていたら、俺の存在そのものを怪しまれない?
『影を動かせる忍者を見つけた!』的な動画を拡散されたりしない?
俺は、ネットショップ〈神棚〉のイラストに注目を集めたい。
俺自身への注目はいらないんだ。
俺の描いたイラストを見て、イラストが欲しいからと買う人を増やしたい。
びっくり人間が描いたイラスト、みたいな売り方はしたくない。
「山の怪(け)は、俺以外にも見える?」
「山の怪の姿が志春(しはる)に見えるのは、山の怪が、志春(しはる)に姿を見せたがっておるから。」
と神様。
「俺に姿を見せたがっているんだ?
元々、自己主張激しいわけじゃないんだ?」
「山に帰れるのを喜んでおる。
浮かれておる。」
と神様。
山の怪、浮かれているんだ。
いいことをした。
勝手に憑かれているだけだけど。
帰りたい場所が、山の怪にもあるんだ。
「倉庫の居心地が悪かったから?」
「山の怪は、山に棲むが、一処にとどまらぬ。倉庫から移動できぬ暮らしは、退屈であったろう。
山の怪は、山のあちこちを移動するもの。」
と神様。
「倉庫に来る人に憑いて、倉庫から出ていくのは、難しかった?」
「山の怪は、憑きたいものにしか憑かぬ。」
と神様。
山の怪は、河原の石に憑いて、倉庫に憑いて、俺に憑いた。
俺以外、無機物。
選ばれた感が、全然ない。
「山の怪には、憑きたい対象がある?」
「山の怪は、気に入ったものに憑くが、移り気で、次々と対象を変えていく。」
と神様。
「俺、安全?」
「案ずるな。山の怪は、山に帰る志春(しはる)を安全に帰そうとする。」
と神様。
山の怪が、コバンザメみたいに思えてきた。
「山の怪の元いた山でなくても、山ならどの山でもいい?
元いた山を知らないんだけど。」
「構わぬ。山に着けば、山の怪は困らぬ。山を移りたければ、好きに移る。」
と神様。
山の怪は、言葉は話さないけれど、意思表示をする気はあるらしい。
影の形が、ニホンザルに変化した。
多分、神様に同意している。
前は、猿がいた山に棲んでいたんだと思う。
山の怪が、影の形を変えるの見ていた俺は、疑問を持った。
「山の怪の姿が見えなかったら、山の怪が元々憑いていた石の絵を描いて、奉納だか、供養だか、を考えるほど、山の怪に脅威を覚えないんだけど、何が怖かったんだ?」
「姿が見えぬが、何かがいる、というのが、恐ろしかったのであろう。」
と神様。
「山の怪が見えないのに、いるかどうか分かる?」
神様に教えてもらわなかったら、倉庫に何かがいる、なんて発想は出てこなかった。
「山に帰りたがった山の怪が、呼び集めたものが恐ろしかったのであろう。」
と神様。
呼び集めた?
「野良犬や、野良猫?」
「自ら動くものであろうな。」
と神様。
「虫、鳥。」
「人も動くであろう。」
と神様。
「毎日、知らない訪問者?」
「呼ばれてきた人も、呼ばれてきた理由が分からぬであろう。」
と神様。
「呼ばれてきた人は、門の前に立っていて、インターホンを押しているときに、自分が何をしているのか、気づける?」
インターホン鳴らしているときに、気づいたら、間違えました、と帰れる。
「倉庫に入るまでは、気づかぬであろう。」
と神様。
ナニソレ。
「怪談?」
「志春(しはる)を呼びつけたのは、志春(しはる)の母親の娘の縁者だからであろう。
引き寄せる縁を志春(しはる)に押し付けようとしたのであろう。」
と神様。
「目論見通りで、腹が立つ。」
「安心せよ。志春(しはる)は、血縁だから憑かれたわけではない。」
と神様。
「神様のお陰で、腹正しくはなくなった。」
「山の怪が、山に帰る目的に当てはまったことが、志春(しはる)を選んだ一番の理由であろう。」
と神様。
俺の影が、変化して、鹿の形になった。
なんで、鹿に?
山の怪が、神様に同意していることは分かった。
「移り気な山の怪は、志春(しはる)の母親の家にいても、志春(しはる)以外には興味を示しておらぬ。
山の怪は、憑いていた石を拾った娘にも、興味を示しておらぬ。
安心するがよい。
志春(しはる)に憑く山の怪は、楽しんでおる。」
俺の影が、猪の形になった。
俺、憑いている山の怪と、山に帰ってからも仲良くできるかもしれない。
「生命活動を終えたものも、移動が可能であれば、山の怪に呼ばれてきたであろう。」
と神様。
生命活動を終えたお客様に押しかけられるのは、嫌だ。
我が家を、心霊現象が起こる家にはしたくない。
山に着いたら、山の怪は、山に帰そう。
野性のものは、野生に。
山の怪は、山に。
神様と相談したいから、母さんの家を出てからずっと、バスに乗らずに歩いている俺。
警戒しているけれど、今のところ、誰も、俺を攻撃していない。
「人通りがある場所では、来ない?」
目撃者が多いから?
「母親に警察が来たのであろう。近くに、警察が控えていてもおかしくあるまい。」
と神様。
警察が見張っている場所では襲撃しない、捕まるから?
見る人が見れば、誰が刑事さんか分かる、ということ?
俺には分からないけど、犯罪に関係する人は、捕まらないように嗅覚が発達しているとか?
深川さんは、警察と犯罪に関係する人、どっちの情報も収集してそう。
歩いているうちに、人通りが少なくなってきた。
そろそろ来る?
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