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100.幸先がいい。
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「葵のせいで、部屋に入れないから困っているんだ、何とかしろ。」
とお兄ちゃん。
「葵のお兄さんは、俺と話そう。葵は、もう一人をよろしく。」
と清雅さん。
「久しぶりに会えたんだから、清雅さんと葵ちゃんと四人で話しましょうよ。立ち話もどうかだから、どこかに入りましょう。私達この辺のお店を知らないから、清雅さんが葵ちゃんを連れて行くお店はどこですか?」
とお兄ちゃんの彼女の心楽さん。
「心楽もこう言っている。葵、案内しろ。」
とお兄ちゃん。
「お兄ちゃんとお兄ちゃんの彼女さんは、何しにここへ現れたんですか?」
「何しにって?そりゃ、葵ちゃんのところへ来たのよ。」
とお兄ちゃんの彼女の心楽さん。
「私達の、私の親への結婚の挨拶を邪魔した上に、私達へ謝罪することなく逃げ去っておきながら、何しに来たのですか?」
事実を並べてみる。
「お兄ちゃんをとられて悲しくなった葵ちゃんに、敵じゃないと分かってほしくて、ね?葵ちゃんとは仲違いしたままでいたくないのよ。」
とお兄ちゃんの彼女の心楽さん。
「葵、有り難いだろう。心楽が、これだけお前と仲良くようとしてくれているんだぞ?」
とお兄ちゃん。
お兄ちゃんは、気付いていないのかな?
「私も清雅さんも、お兄ちゃんの彼女さんとは仲良くしないよ。お兄ちゃんの彼女さんは、お兄ちゃんが誰かにとられても悲しくないの?」
「葵ちゃんたら、もう。」
とお兄ちゃんの彼女の心楽さん。
お兄ちゃんの彼女の心楽さんの視線は、お兄ちゃんに向いていない。
見ている角度にお兄ちゃんが見えているだけ。
「お兄ちゃんの片思いなの?お兄ちゃんの彼女さんは、お兄ちゃんが好きだから結婚したいとは思っていないの?」
「葵。妹のくせに俺と心楽に嫉妬するな。」
とお兄ちゃん。
「お兄ちゃんとお兄ちゃんの彼女さんに嫉妬はしないけれど。私と清雅さんとは違うんだと思ったの。」
「俺と葵は両思いだから。葵と出会えていなかったら、結婚して一緒にいたいとは考えなかった。」
と清雅さん。
「私も、私と清雅さんほど、ぴったり合う組み合わせはないと思っているよ。
お兄ちゃんの彼女さんは、お兄ちゃんのどこが好きで結婚を決めたの?」
「そんなこと、人前で言えるわけないでしょ。」
とお兄ちゃんの彼女の心楽さん。
「お兄ちゃんの彼女さんは、本当にお兄ちゃんのことが好きで、お兄ちゃんと結婚しようとしているの?」
「葵、失礼なことを言うな。」
とお兄ちゃん。
「お兄ちゃんの彼女さんは、私が両親と同居するかどうかしか気にしていなかったから、夫の両親と同居しないと確約してくれる夫が欲しいだけじゃないの?」
「葵ちゃん、私のことが気に入らないからって、ひどいわ。」
とお兄ちゃんの彼女の心楽さん。
「葵のお兄さんの関係者を名乗る人のことを気に入らないのは、俺だから葵はひどくない。」
と清雅さん。
「清雅さん、葵ちゃんと結婚するだったら、私とも仲良くしましょうよ。」
とお兄ちゃんの彼女の心楽さん。
「葵と結婚するなら、義理の家族になるわけだ。俺達と仲良くしないのはおかしい。」
とお兄ちゃん。
「仲良くも何も、お兄ちゃんとお兄ちゃんの彼女さんは、どんな予定を立てて、こっちに来てから何をしているの?」
「買い物と観光に決まっている。葵に荷物を預けて観光しようとここへ来たのに、お前はどこに住んでいるんだ?」
とお兄ちゃん。
お兄ちゃんが先に答えた。
これは、幸先がいいよ。
「私がどこに住もうとお兄ちゃんには、関係ないよ。お兄ちゃんとは縁を切るから。私とお兄ちゃんとの縁が切れたら、お兄ちゃんの彼女さんと清雅さんの関係は、私の実家にいたから、顔を見たことがある程度の他人になって、いいことづくめ。」
「葵は俺の妹なのに、俺との縁が切れるわけないだろう。」
とお兄ちゃん。
「縁が切れないかどうかじゃなくて、切るよ。お兄ちゃんとの縁が無くなれば、お兄ちゃんの彼女さんが知り合いという関係も無くなるから。」
「葵ちゃんは、ブラコンを拗らせすぎじゃない?」
とお兄ちゃんの彼女の心楽さん。
「私がお兄ちゃんの彼女さんとの繋がりを嫌うのは、お兄ちゃんの彼女さんが、私に隠れて、お兄ちゃんの彼女だからと清雅さんにちょっかいをかけてくるからだけど。」
「心楽がそんなことをするわけないだろう。」
とお兄ちゃん。
「お兄さんの彼女には、迷惑をかけられています。迷惑行為を止めるようにと伝えてあるのに、こんなところまで追いかけてくるなんて。」
と清雅さん。
「は?」
とお兄ちゃん。
お兄ちゃんの彼女の心楽さんは、取り繕うように、清雅さんの話についていけなかったお兄ちゃんに笑いかけた。
「私達は、葵ちゃんの家に泊まりにきただけ。」
とお兄ちゃんの彼女の心楽さん。
「そうだ、ここの402号室は葵の家だったはずだ。」
とお兄ちゃん。
「俺の知り合いが住んでいる家に、知り合いの知らない二人組が、昼夜の別なく押しかけてきて俺の婚約者の名前を連呼して帰らないという迷惑行為を働いていると聞いて、今日葵と確認に来たら、その通りだったという事実があるだけだ。」
と清雅さん。
「清雅さんの知り合いの家を調べて、清雅さんの婚約者の兄とその彼女だから、と押しかけてきて、押し入って泊まる気のお兄ちゃんもお兄ちゃんの彼女さんとも、仲良くはしないよ。」
「葵が、俺に嘘の住所を教えたからだろう!」
とお兄ちゃん。
「お兄ちゃんに住所を教えたことなんてないよ。」
「葵ちゃんがお母さんに伝えた住所は、ここだった、そうでしょ!」
とお兄ちゃんの彼女の心楽さん。
「私が、お母さんにどこの住所を伝えようが、お兄ちゃんにもお兄ちゃんの彼女さんにも関係ないんだけど。」
「葵が家を借りるなら、親の承認がいるだろう!」
とお兄ちゃん。
「いらないよ。」
「保証人はどうしたのよ?」
とお兄ちゃんの彼女の心楽さん。
「私の稼ぎで私が生活している家について、お兄ちゃんにも、お兄ちゃんの彼女さんにも話すことはないよ。」
ここは、私の城だったんだから。
ずっと言いたかったことをやっと正面から言える。
「お兄ちゃんが勝手にどうにかできるのは、お兄ちゃんが自分の稼ぎで買ったものだけ。私のものは私しか自由に使えないの。お兄ちゃんには、何も使わせないよ。」
「お兄さん、俺もご両親も葵の味方だと先に伝えておく。その上で言いたいことは?」
と清雅さん。
とお兄ちゃん。
「葵のお兄さんは、俺と話そう。葵は、もう一人をよろしく。」
と清雅さん。
「久しぶりに会えたんだから、清雅さんと葵ちゃんと四人で話しましょうよ。立ち話もどうかだから、どこかに入りましょう。私達この辺のお店を知らないから、清雅さんが葵ちゃんを連れて行くお店はどこですか?」
とお兄ちゃんの彼女の心楽さん。
「心楽もこう言っている。葵、案内しろ。」
とお兄ちゃん。
「お兄ちゃんとお兄ちゃんの彼女さんは、何しにここへ現れたんですか?」
「何しにって?そりゃ、葵ちゃんのところへ来たのよ。」
とお兄ちゃんの彼女の心楽さん。
「私達の、私の親への結婚の挨拶を邪魔した上に、私達へ謝罪することなく逃げ去っておきながら、何しに来たのですか?」
事実を並べてみる。
「お兄ちゃんをとられて悲しくなった葵ちゃんに、敵じゃないと分かってほしくて、ね?葵ちゃんとは仲違いしたままでいたくないのよ。」
とお兄ちゃんの彼女の心楽さん。
「葵、有り難いだろう。心楽が、これだけお前と仲良くようとしてくれているんだぞ?」
とお兄ちゃん。
お兄ちゃんは、気付いていないのかな?
「私も清雅さんも、お兄ちゃんの彼女さんとは仲良くしないよ。お兄ちゃんの彼女さんは、お兄ちゃんが誰かにとられても悲しくないの?」
「葵ちゃんたら、もう。」
とお兄ちゃんの彼女の心楽さん。
お兄ちゃんの彼女の心楽さんの視線は、お兄ちゃんに向いていない。
見ている角度にお兄ちゃんが見えているだけ。
「お兄ちゃんの片思いなの?お兄ちゃんの彼女さんは、お兄ちゃんが好きだから結婚したいとは思っていないの?」
「葵。妹のくせに俺と心楽に嫉妬するな。」
とお兄ちゃん。
「お兄ちゃんとお兄ちゃんの彼女さんに嫉妬はしないけれど。私と清雅さんとは違うんだと思ったの。」
「俺と葵は両思いだから。葵と出会えていなかったら、結婚して一緒にいたいとは考えなかった。」
と清雅さん。
「私も、私と清雅さんほど、ぴったり合う組み合わせはないと思っているよ。
お兄ちゃんの彼女さんは、お兄ちゃんのどこが好きで結婚を決めたの?」
「そんなこと、人前で言えるわけないでしょ。」
とお兄ちゃんの彼女の心楽さん。
「お兄ちゃんの彼女さんは、本当にお兄ちゃんのことが好きで、お兄ちゃんと結婚しようとしているの?」
「葵、失礼なことを言うな。」
とお兄ちゃん。
「お兄ちゃんの彼女さんは、私が両親と同居するかどうかしか気にしていなかったから、夫の両親と同居しないと確約してくれる夫が欲しいだけじゃないの?」
「葵ちゃん、私のことが気に入らないからって、ひどいわ。」
とお兄ちゃんの彼女の心楽さん。
「葵のお兄さんの関係者を名乗る人のことを気に入らないのは、俺だから葵はひどくない。」
と清雅さん。
「清雅さん、葵ちゃんと結婚するだったら、私とも仲良くしましょうよ。」
とお兄ちゃんの彼女の心楽さん。
「葵と結婚するなら、義理の家族になるわけだ。俺達と仲良くしないのはおかしい。」
とお兄ちゃん。
「仲良くも何も、お兄ちゃんとお兄ちゃんの彼女さんは、どんな予定を立てて、こっちに来てから何をしているの?」
「買い物と観光に決まっている。葵に荷物を預けて観光しようとここへ来たのに、お前はどこに住んでいるんだ?」
とお兄ちゃん。
お兄ちゃんが先に答えた。
これは、幸先がいいよ。
「私がどこに住もうとお兄ちゃんには、関係ないよ。お兄ちゃんとは縁を切るから。私とお兄ちゃんとの縁が切れたら、お兄ちゃんの彼女さんと清雅さんの関係は、私の実家にいたから、顔を見たことがある程度の他人になって、いいことづくめ。」
「葵は俺の妹なのに、俺との縁が切れるわけないだろう。」
とお兄ちゃん。
「縁が切れないかどうかじゃなくて、切るよ。お兄ちゃんとの縁が無くなれば、お兄ちゃんの彼女さんが知り合いという関係も無くなるから。」
「葵ちゃんは、ブラコンを拗らせすぎじゃない?」
とお兄ちゃんの彼女の心楽さん。
「私がお兄ちゃんの彼女さんとの繋がりを嫌うのは、お兄ちゃんの彼女さんが、私に隠れて、お兄ちゃんの彼女だからと清雅さんにちょっかいをかけてくるからだけど。」
「心楽がそんなことをするわけないだろう。」
とお兄ちゃん。
「お兄さんの彼女には、迷惑をかけられています。迷惑行為を止めるようにと伝えてあるのに、こんなところまで追いかけてくるなんて。」
と清雅さん。
「は?」
とお兄ちゃん。
お兄ちゃんの彼女の心楽さんは、取り繕うように、清雅さんの話についていけなかったお兄ちゃんに笑いかけた。
「私達は、葵ちゃんの家に泊まりにきただけ。」
とお兄ちゃんの彼女の心楽さん。
「そうだ、ここの402号室は葵の家だったはずだ。」
とお兄ちゃん。
「俺の知り合いが住んでいる家に、知り合いの知らない二人組が、昼夜の別なく押しかけてきて俺の婚約者の名前を連呼して帰らないという迷惑行為を働いていると聞いて、今日葵と確認に来たら、その通りだったという事実があるだけだ。」
と清雅さん。
「清雅さんの知り合いの家を調べて、清雅さんの婚約者の兄とその彼女だから、と押しかけてきて、押し入って泊まる気のお兄ちゃんもお兄ちゃんの彼女さんとも、仲良くはしないよ。」
「葵が、俺に嘘の住所を教えたからだろう!」
とお兄ちゃん。
「お兄ちゃんに住所を教えたことなんてないよ。」
「葵ちゃんがお母さんに伝えた住所は、ここだった、そうでしょ!」
とお兄ちゃんの彼女の心楽さん。
「私が、お母さんにどこの住所を伝えようが、お兄ちゃんにもお兄ちゃんの彼女さんにも関係ないんだけど。」
「葵が家を借りるなら、親の承認がいるだろう!」
とお兄ちゃん。
「いらないよ。」
「保証人はどうしたのよ?」
とお兄ちゃんの彼女の心楽さん。
「私の稼ぎで私が生活している家について、お兄ちゃんにも、お兄ちゃんの彼女さんにも話すことはないよ。」
ここは、私の城だったんだから。
ずっと言いたかったことをやっと正面から言える。
「お兄ちゃんが勝手にどうにかできるのは、お兄ちゃんが自分の稼ぎで買ったものだけ。私のものは私しか自由に使えないの。お兄ちゃんには、何も使わせないよ。」
「お兄さん、俺もご両親も葵の味方だと先に伝えておく。その上で言いたいことは?」
と清雅さん。
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