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第1章 フィリス23歳、16歳の男子高校生の異世界人に会いにいく
1.厨二病の少年が異世界から来たんだって
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コーハ王国の近衛であるフィリス・ガランは、うさぎ団という名前の傭兵団を私兵として有している。
うさぎ団の生業は、世界中で傭兵団の仕事をしながら情報収集すること。
そのうさぎ団からあがってきた急ぎの報告がフィリスに届いた。
『コーハ王国から少し離れたハンティア王国で、異世界人を拾得した、連絡を待つ。』
この世界において、異世界からの漂流物は全て、発見して、拾得した者に権利がある。
時代も場所も決まり事がなく、出現はいつだって突然。法則性は皆無。
細かい決まり事を作っても、時代の移り変わりによって、為政者が変わったり、国がなくなったりすると、決まり事があったことさえ、誰も知らない、もしくは知っていても気にしなくなる。
そういうわけで、どの時代のどんな階級の人間も理解出来るように、決まり事はシンプルになった。
『異世界産なら、人でも、動植物でも、無生物でも、拾った者が、好きにしてよい。』
うさぎ団の報告書には、男女1人ずつの自称異世界人を拾得した、とある。
2人とも、傭兵団には向かないので要らない。
ボスであるフィリス様は要る?
要るなら、早く引き取りにきて。
フィリス様が要らないなら、荷物なのでさっさと売り払うから、早めに返事頂戴
男は16才。職業は男士高校生。名前はタマキ。
女は15才。職業は学生。名前はニア・トリス。
どちらも自称なので、フィリス様、裏付け要るなら、とっといて。
タマキは、傭兵団の目の前に空間を割くように丸腰で出現。
高校生は勉強と遊びが仕事だったから、今まで働いたことがないと話した。
異世界にきたからには、元の世界での身分、高校生だったとか関係ない。
働かないで、飯食うな。
炊事、洗濯、掃除、何かしらやれと言ったら、ファンタジー世界にそういうのは求めてないと返ってきた。
タマキの異世界の知識チートに権力者が感激してバックにつく日まで、優しい地元民が面倒をみてくれるものなんだと言っている。タマキが権利者と懇ろになったあかつきには、面倒みてくれたお礼をすると言っている。
権力者と簡単に仲良くなれるのか、とこちらが不思議がっていると、そこはテンプレでいける、と主張している。
身元不明で住所不定の異世界人が、権力者に近づく方法は、権力者が困っているときに颯爽と助けること。タマキの言うテンプレが、全て可能にするそうだ。
異世界の知識や、権力者を助ける特技は、切り札だから、うさぎ団には教えないと言っている。
タマキのいう権力者とは、王女様や由緒正しき貴族のご令嬢や、大商人の愛娘のことを指す。
近付こうとしたら、消される心配はないのか、聞くと、
侍女とか護衛の女騎士は、最初反発するけど、女主人を支えて守ってくれるタマキに心を許して、皆で仲良くなるのはお決まりのパターンだから、大丈夫と自信満々。
食事の支度や片付けといった自分の面倒は自分でみるように持ちかけても、したことがないからやらないと言って、やらない。
この世界の情報を知りたいと色々聞いてくる。言動から、タマキにこの世界の常識はないのははっきりしている。
タマキは、自分の持っている情報が、この世界には早すぎるかもしれないから、権力者の意見を聞いてからじゃないと話せない、と、異世界の知識について話すことは拒否。
対価交換や、貸し借りという発想はなく、自分で何もせずとも、誰かが面倒をみてくれると考えている。
面倒みてくれないなんて人でなしだと気軽に文句を言ってもいるが、我々に断られても気にする素振りがない。とりあえず、何でも主張してみて、駄目ならひくというスタンスを貫いている。
一方で、女は、というと。
タマキの受け答えを観察してから、15才と言い出した。名前と年齢は偽りの可能性が高い。
タマキが出現した後、タマキが騒いでいるところに近付いてきたので、出現現場を誰も見ていない。
異世界人だと主張しているか、限りなく、疑わしい。
理由、その1。体付きが15才より上。
理由、その2。未知への警戒心というより、利用されまいと予防線をはる言動が多い。
理由、その3。言動や思考に違和感がない。異世界の知識や異世界の常識に混乱する様子なし。
理由、その4。言動が庶民か庶民に近い富裕層の名残りがある。服装はその日暮らしの平民のものに近い。異世界人を自称しているが、違う可能性高し。
報告書を読むと、朗らかな団員たち、それぞれの顔が浮かんでくる。
フィリスはガラン家でフィリス付きの使用人に、ニア・トリスを名乗る女の調査を指示した。
異世界人には、タマキと同じ思考回路の人間が時々いると聞くが、実物にはお目にかかったことがない。
「厨二病と黒歴史を乗り越えなければ、人は成長しない。」
そうフィリスに教えてくれた男は、異世界に来たからには、魔法を使ってスローライフをすると決めて、20年以上、独自の訓練を続けてきたと語った。
50代が見えてきて、魔法がなくてもスローライフ出来る方法を考えるようになった。
体が元気なうちは、将来のために動く決心をしたそうだ。
「将来設計は柔軟な方が生きやすいかも。」
とフィリスが声をかけると、男は照れくさそうにしていた。
現実と折り合いをつけるのにかかる時間は、人それぞれ。
タマキという少年は、黒歴史を更新中の本場の厨二病患者というものでは?
厨二病罹患中の青少年が世界を越えてきた?
折角、会う機会が出来たんだもの、会いにいこう!
うさぎ団の生業は、世界中で傭兵団の仕事をしながら情報収集すること。
そのうさぎ団からあがってきた急ぎの報告がフィリスに届いた。
『コーハ王国から少し離れたハンティア王国で、異世界人を拾得した、連絡を待つ。』
この世界において、異世界からの漂流物は全て、発見して、拾得した者に権利がある。
時代も場所も決まり事がなく、出現はいつだって突然。法則性は皆無。
細かい決まり事を作っても、時代の移り変わりによって、為政者が変わったり、国がなくなったりすると、決まり事があったことさえ、誰も知らない、もしくは知っていても気にしなくなる。
そういうわけで、どの時代のどんな階級の人間も理解出来るように、決まり事はシンプルになった。
『異世界産なら、人でも、動植物でも、無生物でも、拾った者が、好きにしてよい。』
うさぎ団の報告書には、男女1人ずつの自称異世界人を拾得した、とある。
2人とも、傭兵団には向かないので要らない。
ボスであるフィリス様は要る?
要るなら、早く引き取りにきて。
フィリス様が要らないなら、荷物なのでさっさと売り払うから、早めに返事頂戴
男は16才。職業は男士高校生。名前はタマキ。
女は15才。職業は学生。名前はニア・トリス。
どちらも自称なので、フィリス様、裏付け要るなら、とっといて。
タマキは、傭兵団の目の前に空間を割くように丸腰で出現。
高校生は勉強と遊びが仕事だったから、今まで働いたことがないと話した。
異世界にきたからには、元の世界での身分、高校生だったとか関係ない。
働かないで、飯食うな。
炊事、洗濯、掃除、何かしらやれと言ったら、ファンタジー世界にそういうのは求めてないと返ってきた。
タマキの異世界の知識チートに権力者が感激してバックにつく日まで、優しい地元民が面倒をみてくれるものなんだと言っている。タマキが権利者と懇ろになったあかつきには、面倒みてくれたお礼をすると言っている。
権力者と簡単に仲良くなれるのか、とこちらが不思議がっていると、そこはテンプレでいける、と主張している。
身元不明で住所不定の異世界人が、権力者に近づく方法は、権力者が困っているときに颯爽と助けること。タマキの言うテンプレが、全て可能にするそうだ。
異世界の知識や、権力者を助ける特技は、切り札だから、うさぎ団には教えないと言っている。
タマキのいう権力者とは、王女様や由緒正しき貴族のご令嬢や、大商人の愛娘のことを指す。
近付こうとしたら、消される心配はないのか、聞くと、
侍女とか護衛の女騎士は、最初反発するけど、女主人を支えて守ってくれるタマキに心を許して、皆で仲良くなるのはお決まりのパターンだから、大丈夫と自信満々。
食事の支度や片付けといった自分の面倒は自分でみるように持ちかけても、したことがないからやらないと言って、やらない。
この世界の情報を知りたいと色々聞いてくる。言動から、タマキにこの世界の常識はないのははっきりしている。
タマキは、自分の持っている情報が、この世界には早すぎるかもしれないから、権力者の意見を聞いてからじゃないと話せない、と、異世界の知識について話すことは拒否。
対価交換や、貸し借りという発想はなく、自分で何もせずとも、誰かが面倒をみてくれると考えている。
面倒みてくれないなんて人でなしだと気軽に文句を言ってもいるが、我々に断られても気にする素振りがない。とりあえず、何でも主張してみて、駄目ならひくというスタンスを貫いている。
一方で、女は、というと。
タマキの受け答えを観察してから、15才と言い出した。名前と年齢は偽りの可能性が高い。
タマキが出現した後、タマキが騒いでいるところに近付いてきたので、出現現場を誰も見ていない。
異世界人だと主張しているか、限りなく、疑わしい。
理由、その1。体付きが15才より上。
理由、その2。未知への警戒心というより、利用されまいと予防線をはる言動が多い。
理由、その3。言動や思考に違和感がない。異世界の知識や異世界の常識に混乱する様子なし。
理由、その4。言動が庶民か庶民に近い富裕層の名残りがある。服装はその日暮らしの平民のものに近い。異世界人を自称しているが、違う可能性高し。
報告書を読むと、朗らかな団員たち、それぞれの顔が浮かんでくる。
フィリスはガラン家でフィリス付きの使用人に、ニア・トリスを名乗る女の調査を指示した。
異世界人には、タマキと同じ思考回路の人間が時々いると聞くが、実物にはお目にかかったことがない。
「厨二病と黒歴史を乗り越えなければ、人は成長しない。」
そうフィリスに教えてくれた男は、異世界に来たからには、魔法を使ってスローライフをすると決めて、20年以上、独自の訓練を続けてきたと語った。
50代が見えてきて、魔法がなくてもスローライフ出来る方法を考えるようになった。
体が元気なうちは、将来のために動く決心をしたそうだ。
「将来設計は柔軟な方が生きやすいかも。」
とフィリスが声をかけると、男は照れくさそうにしていた。
現実と折り合いをつけるのにかかる時間は、人それぞれ。
タマキという少年は、黒歴史を更新中の本場の厨二病患者というものでは?
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