フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第1章 フィリス23歳、16歳の男子高校生の異世界人に会いにいく

13.長生きしたい2人。裕福な貴族に生まれて、近衛になったら、長生きできるかな?

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「フィリスが死んだら、後追い自殺。」
タマキがゆっくりと繰り返すと、ふうと息を吐いた。

「俺、寿命で死ぬのが理想なんだけど。フィリスの方が年上だし、フィリスに買ってもらったら、後追い自殺は確定だよな。せめて、死ぬまでに、ファンタジーしておきたい。フィリス、長生きできそう?」

フィリスは困ったねえと続けた。
「ボク、長生きする予定ではいるんだけど。」
「けど?」
「王侯貴族には謀略、暗殺、誘拐がつきものなの。」
「物騒な階級だな。」
「ボクの家、どちらかというと裕福で。」
「身代金目的の誘拐があるのか?」
「貴族に限らないけれど、裕福な家に生まれたらね。用心はしてるけど、絶対大丈夫とは言えないの。」
「それは、用心するしかないなー。」

「うん。ボクの人的財産になったら、タマキも用心してね。狙われ放題。」
「守ってくれるんだよなー?」
「守りたいから、タマキ自身も逃げたり、避けたり、戦う練習しようね。」
「フィリスもしてるのか?」
「うん。」
「じゃあ、俺もしないとな。」

「それからね。」
「まだあるのか?」
「ボクの部署はそうでもないんだけど、ボクの職業、殉職者が出なかった年がないの。」
「死にやすいのか?」
「比較すると、他の職業よりは死にやすいかなあ?」
「何しているんだよ。」
「近衛だよ。」
「近衛?王様とか守る騎士だよな?合っている?」
「コーハ王国では、自分の国の王族や要人の護衛したり、国賓でお越しになる外国の王族の警護したりするよ。」
「騎士ということは、フィリスは戦えるのか?」
「ボクはあまり戦わないかなー。」
「え?じゃあ、何するんだ?書類仕事か?」
「戦いのときは応援してる。安全そうなところで、もっと安全になるのを待っているよ。」

よくわからない、とタマキは思った。
「あー、そうなんだ。仕事のことはわからないな。とりあえず、長生きしてくれ。」
「出来る限り。」

「んで、フィリスは買ってくれるの?」
「買いたくなるような特技がないと聞いたから、他に評価出来そうな点を探しているの。
頼んだ仕事を正確に覚えて、時間内に丁寧にやり遂げる根性があるか、人格に問題はないか、他の人間とトラブルになりにくいか、トラブルが起きても悪影響を及ぼしにくいか、ボクや、ボクの周囲との相性が良いか。」

「結果は?」
「今後の未知数な成長を期待する。上乗せがほぼないけれど、タマキを買おう!」
「やった!」
タマキは手を叩いた。

「喜んでいるけれど、今のタマキには、お金出す価値がないからね。将来を見据えた投資扱いだから、優秀な人間に育ってね。」
「出来るかな?」
「優秀になる教育だから、タマキが吸収して成長していけば大丈夫。」
「スパルタなのか?脱落しないかな。」
「どんなに眠くても、目が覚める教育だから。タマキの頑張り次第。」
「頑張れるかなー。」
「結果として、優秀になれれば大丈夫。」
「どういうこと?」
「優秀でないと、長生きできないよ?」
「俺、初心者なんだけど。」
「ボクの周りに優秀じゃない人間はいないよ?ボクの管理下に入るんだもの。優秀になってね。」
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