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第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?
112.子育てって、自分育てって言う人もいるらしいね。コーハ王家の子育ては、両方同時にうまく育ったのかな?
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「先代国王陛下が、兄を廃し、弟のわたしを王位に就ける考えに至ったのは、先例を聞いて、王族全員の命を危ぶんだからだ。」
「うちと似たような国が?」
「『国王は政治に関与しない、王族は国王を助けるが、政治に関与しない。ただし、王族の籍をぬけて、臣籍を賜った者はその者に限り、例外としてもよい。』という王族典範を声明として発表した国がある。」
「その国の王族は何をしたの?」
と姉。
「王族主導で、何度か、国が危うくなった。」
「政治の舞台に立ったらダメな人を輩出する家系なの?」
と姉。
「人が良すぎるせいで、大規模な詐欺とか、平気で引っかかるらしくてね。業を煮やした高位貴族が、『今後、我が国の国王陛下と王族は、義務も責任も、政治については考えずに生きていただくことにした』と声明を出した。
『今後政治の話は、全て、その貴族家に話を持ってくるようにすること、国王や王族に持ってきた話はないものととする。今後、国王と王族が政治絡みの契約や約束をしても、無効である。』
発表された当時、あまりの斬新な考え方に脱帽したと言った首脳陣が世界中にいたそうだよ。画期的だったから。」
「どのへんが、かわかりません。」
とラウル。
「国に損害を与える王家を殺して、自分達が玉座に就くことも出来たはずなのに、人がよくて政治に向いていないせいだから、と政治的権力から切り離して、生きていける道を用意したことだね。」
「簒奪しなかったのね。」
と姉。
「筆頭公爵家として、その貴族を中心に王族に関与させず国の舵取りを始めたところ、みるみるうちに強国になった。今もその国の勢いは衰えていない。」
「その話がコーハ王国とどう関係してくるんですか?」
とラウル。
「その筆頭公爵家が、コーハ王国でいうところのガラン家だったんだ。」
ラウルも姉も息を呑んだ。
「どちらも旧家だ。ガラン家はコーハの国興しに協力した。あちらは、王家の後ろ盾になった。」
「あちらの王家は、建国からずっと、後ろ盾の家が国の実質的な柱として、存在感を示してきた。問題が起きたとき、それ以上悪化しないように国王の首根っこを押さえるのが、当主の仕事として書かれている。」
「公文書に?」
「そうだよ。両者は、それくらい親密な関係を築き上げてきた。」
「一方で、ガラン家は建国にあたり名前を貸したが、王家にも国政にも関与していない。」
違いがわかるね?と父は言った。
「あちらの王家は、生かされた。
しかし、コーハ王家は生かされるだろうか?
コーハ王家は、王太子自身がすすんでガラン家の嫡子を貶めてきた。極めつけは、嫡子を拉致してきた上に、ない権力をかさにきて、王太子が無理な要求をした。」
「滅びへ一直線。」
と姉。
「先代国王陛下は、いろいろ調べてみて、改めて、旧家というものが、何かを理解したそうだ。」
「『今日、ダルクは私を見て話をしたな。今までは、私の方に顔が向いているだけで、私を視界に入れていなかった。』と先代国王陛下はわたしに確認してきた。」
「わたしは、ダルクが先代国王陛下にも兄にも関心がないことは感じ取っていたから、そうですね、と答えたよ。」
「『誓約書を理解していない国王と王家は、誓約の隣人の条件を満たさない。だから、ダルクの態度に責める点は1つもなかったんだ。』と先代国王陛下は当時を思い返して、噛み締めていた。
私は、最初からこちらの態度が悪かったせいだと思ったけれどね。」
「『お前はダルクに認められている。繋ぎで良いから、1年でも玉座に座れ。今すぐ王妃となる令嬢の選定を始めて、決まり次第婚儀だ。お前の次は、お前の子どもが玉座に座る。』」
「兄は?」
「『兄はな、ガランの件を乗り切れたら良かったんだが。今日、兄は、相手にされていたか?』
『いいえ。』
『兄に王位を渡したら、王家はおしまいだ。誓約の隣人ではない国王が王位に就いたら、誓約を破ることになる。』
『今からでも、兄をどうにか再教育できませんか?兄を廃嫡したら、影響が大き過ぎます。』
『お前が言うなら、してみるが、期待はするな。私は親として国王として、第一歩から間違い、その間違いを訂正せずにきたせいで、兄は、王太子でなくなる。』
先代国王陛下は苦しそうだったね。
『わたしは、言葉がどうであれ、兄がガラン家より側近をとる姿勢をみせたときに、兄自身に再教育を施さねばならなかったのだ。あそこで、許したから、ダルクには何をしても許されると学習してしまった。最初から間違えていたのだ。』」
「うちと似たような国が?」
「『国王は政治に関与しない、王族は国王を助けるが、政治に関与しない。ただし、王族の籍をぬけて、臣籍を賜った者はその者に限り、例外としてもよい。』という王族典範を声明として発表した国がある。」
「その国の王族は何をしたの?」
と姉。
「王族主導で、何度か、国が危うくなった。」
「政治の舞台に立ったらダメな人を輩出する家系なの?」
と姉。
「人が良すぎるせいで、大規模な詐欺とか、平気で引っかかるらしくてね。業を煮やした高位貴族が、『今後、我が国の国王陛下と王族は、義務も責任も、政治については考えずに生きていただくことにした』と声明を出した。
『今後政治の話は、全て、その貴族家に話を持ってくるようにすること、国王や王族に持ってきた話はないものととする。今後、国王と王族が政治絡みの契約や約束をしても、無効である。』
発表された当時、あまりの斬新な考え方に脱帽したと言った首脳陣が世界中にいたそうだよ。画期的だったから。」
「どのへんが、かわかりません。」
とラウル。
「国に損害を与える王家を殺して、自分達が玉座に就くことも出来たはずなのに、人がよくて政治に向いていないせいだから、と政治的権力から切り離して、生きていける道を用意したことだね。」
「簒奪しなかったのね。」
と姉。
「筆頭公爵家として、その貴族を中心に王族に関与させず国の舵取りを始めたところ、みるみるうちに強国になった。今もその国の勢いは衰えていない。」
「その話がコーハ王国とどう関係してくるんですか?」
とラウル。
「その筆頭公爵家が、コーハ王国でいうところのガラン家だったんだ。」
ラウルも姉も息を呑んだ。
「どちらも旧家だ。ガラン家はコーハの国興しに協力した。あちらは、王家の後ろ盾になった。」
「あちらの王家は、建国からずっと、後ろ盾の家が国の実質的な柱として、存在感を示してきた。問題が起きたとき、それ以上悪化しないように国王の首根っこを押さえるのが、当主の仕事として書かれている。」
「公文書に?」
「そうだよ。両者は、それくらい親密な関係を築き上げてきた。」
「一方で、ガラン家は建国にあたり名前を貸したが、王家にも国政にも関与していない。」
違いがわかるね?と父は言った。
「あちらの王家は、生かされた。
しかし、コーハ王家は生かされるだろうか?
コーハ王家は、王太子自身がすすんでガラン家の嫡子を貶めてきた。極めつけは、嫡子を拉致してきた上に、ない権力をかさにきて、王太子が無理な要求をした。」
「滅びへ一直線。」
と姉。
「先代国王陛下は、いろいろ調べてみて、改めて、旧家というものが、何かを理解したそうだ。」
「『今日、ダルクは私を見て話をしたな。今までは、私の方に顔が向いているだけで、私を視界に入れていなかった。』と先代国王陛下はわたしに確認してきた。」
「わたしは、ダルクが先代国王陛下にも兄にも関心がないことは感じ取っていたから、そうですね、と答えたよ。」
「『誓約書を理解していない国王と王家は、誓約の隣人の条件を満たさない。だから、ダルクの態度に責める点は1つもなかったんだ。』と先代国王陛下は当時を思い返して、噛み締めていた。
私は、最初からこちらの態度が悪かったせいだと思ったけれどね。」
「『お前はダルクに認められている。繋ぎで良いから、1年でも玉座に座れ。今すぐ王妃となる令嬢の選定を始めて、決まり次第婚儀だ。お前の次は、お前の子どもが玉座に座る。』」
「兄は?」
「『兄はな、ガランの件を乗り切れたら良かったんだが。今日、兄は、相手にされていたか?』
『いいえ。』
『兄に王位を渡したら、王家はおしまいだ。誓約の隣人ではない国王が王位に就いたら、誓約を破ることになる。』
『今からでも、兄をどうにか再教育できませんか?兄を廃嫡したら、影響が大き過ぎます。』
『お前が言うなら、してみるが、期待はするな。私は親として国王として、第一歩から間違い、その間違いを訂正せずにきたせいで、兄は、王太子でなくなる。』
先代国王陛下は苦しそうだったね。
『わたしは、言葉がどうであれ、兄がガラン家より側近をとる姿勢をみせたときに、兄自身に再教育を施さねばならなかったのだ。あそこで、許したから、ダルクには何をしても許されると学習してしまった。最初から間違えていたのだ。』」
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