フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

文字の大きさ
201 / 1,464
第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?

202.チームハーマルは、ハーマルと執事と護衛。道を分かたれた側仕えも元気にしていたらいい。私は、チームハーマルの主人として、主人面をする。

しおりを挟む

第2王子と第3王子にくっつく学生生活のお陰で、精神的にも肉体的にも余裕が出来たある日のこと。
ハーマルは、側仕えとして、ガラン領から来た子ども達に最近会わないなあ、と思ったので、執事に聞いてみた。

『側仕えにきた子たち、王都に慣れたのかな?』

ハーマルが側仕えの不在に気づいたときには、王都にきて、既に1年以上経っていた。

『側仕えが全員、仕事せずに遊んでいまして、申し訳ありません。いない方が職場環境が良くなると、判断しました。』
と執事。

「仕事するために来たのに、しないなら、王都にいてもね。ありがとう。手間かけた。」
ハーマルも、特に気にしない。3人で喋るのに忙しい子どもには、就職は早すぎたのだろう。
ハーマルは、自分より年上の仕事しない子どもに愛着はない。

領内にいたとき、側仕え達は、ハーマルのことを慕ってくれていた。なぜか、フィリスに対する態度は好ましいものでなかったため、ハーマル自身が指摘していたが、腑に落ちないらしく、改まらなかった。フィリスは、ハーマルの側仕え達を相手にしなかったし、ハーマルは、フィリスといるときはフィリスを最優先したから、一緒にいる時間が減って、よくわからないことが増えた。

道が分かたれたのは、互いに相手を大切に出来なかったからだ。それでも、小さい頃は楽しく遊んだ仲なので、分かたれた道の先が、彼らにとって、より良いものになればよいとハーマルは思う。

執事は、分家の子どもで、小さいときは一緒にわいわいしていたが、次兄リドリグが国外の学校への進学を決めて動き出したあたりから、ハーマルがいつどこに進学先を決めてもついていく準備を始めた。

国外の魅力的な学校は、ハーマルの執事も連れていけるところがあった。
でも。
国外で、家族がバラけているときに何かあれば、駆けつけられない。
ハーマルは、フィリスが親しくしていたお家に挨拶をして、学生生活をする間、王都で生活するから、主人の自分では分からない執事や護衛のアレコレを頼らせてほしいと頼んだ。

対価や謝礼は、長兄デヒルが手を回したお陰で、どこもスムーズにお願いを引き受けてくれている。

護衛達は、皆、ハーマルにとって心安く付き合える仲間だ。

素直なハーマルとお兄さんぶろうとする執事、わちゃわちゃの側仕え達を優しく誘導しながら見守ってくれてきた。

大好きで、大切で、1人も失いたくない。
チームハーマルには、誰も欠けてほしくない。

だから、18歳のハーマルは、今日から主人として生きないと。
大切なものを主人の顔で堂々と守るんだ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ユキ・シオン

那月
BL
人間の姿をした、人間ではないもの。 成長過程で動物から人間に変わってしまう”擬人化種”の白猫青年と、16歳年上のオッサンとのお話。 出会ったのは猫カフェ。白猫従業員としての青年と客としてやってきたオッサン。 次に再会したのは青年が人間として通う大学。オッサンは保健室の先生だった。 青年が金のためにヤバいことをしていて、あるトラブルが起こる。 そこへ見計らったかのようにオッサンが飛び込んで救出したのをきっかけに2人の距離は縮まり…… ※表紙絵は自作。本編は進むにつれてどんどん動物園と化します(笑)

処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ

シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。  だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。 かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。 だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。 「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。 国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。 そして、勇者は 死んだ。 ──はずだった。 十年後。 王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。 しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。 「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」 これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。 彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。

不幸体質っすけど、大好きなボス達とずっと一緒にいられるよう頑張るっす!

タッター
BL
 ボスは悲しく一人閉じ込められていた俺を助け、たくさんの仲間達に出会わせてくれた俺の大切な人だ。 自分だけでなく、他者にまでその不幸を撒き散らすような体質を持つ厄病神な俺を、みんな側に置いてくれて仲間だと笑顔を向けてくれる。とても毎日が楽しい。ずっとずっとみんなと一緒にいたい。 ――だから俺はそれ以上を求めない。不幸は幸せが好きだから。この幸せが崩れてしまわないためにも。  そうやって俺は今日も仲間達――家族達の、そして大好きなボスの役に立てるように―― 「頑張るっす!! ……から置いてかないで下さいっす!! 寂しいっすよ!!」 「無理。邪魔」 「ガーン!」  とした日常の中で俺達は美少年君を助けた。 「……その子、生きてるっすか?」 「……ああ」 ◆◆◆ 溺愛攻め  × 明るいが不幸体質を持つが故に想いを受け入れることが怖く、役に立てなければ捨てられるかもと内心怯えている受け

欲にまみれた楽しい冒険者生活

小狸日
BL
大量の魔獣によって国が襲われていた。 最後の手段として行った召喚の儀式。 儀式に巻き込まれ、別世界に迷い込んだ拓。 剣と魔法の世界で、魔法が使える様になった拓は冒険者となり、 鍛えられた体、体、身体の逞しい漢達の中で欲望まみれて生きていく。 マッチョ、ガチムチな男の絡みが多く出て来る予定です。 苦手な方はご注意ください。

有能すぎる親友の隣が辛いので、平凡男爵令息の僕は消えたいと思います

緑虫
BL
第三王子の十歳の生誕パーティーで、王子に気に入られないようお城の花園に避難した、貧乏男爵令息のルカ・グリューベル。 知り合った宮廷庭師から、『ネムリバナ』という水に浮かべるとよく寝られる香りを放つ花びらをもらう。 花園からの帰り道、噴水で泣いている少年に遭遇。目の下に酷いクマのある少年を慰めたルカは、もらったばかりの花びらを男の子に渡して立ち去った。 十二歳になり、ルカは寄宿学校に入学する。 寮の同室になった子は、まさかのその時の男の子、アルフレート(アリ)・ユーネル侯爵令息だった。 見目麗しく文武両道のアリ。だが二年前と変わらず睡眠障害を抱えていて、目の下のクマは健在。 宮廷庭師と親交を続けていたルカには、『ネムリバナ』を第三王子の為に学校の温室で育てる役割を与えられていた。アリは花びらを王子の元まで運ぶ役目を負っている。育てる見返りに少量の花びらを入手できるようになったルカは、早速アリに使ってみることに。 やがて問題なく眠れるようになったアリはめきめきと頭角を表し、しがない男爵令息にすぎない平凡なルカには手の届かない存在になっていく。 次第にアリに対する恋心に気づくルカ。だが、男の自分はアリとは不釣り合いだと、卒業を機に離れることを決意する。 アリを見ない為に地方に移ったルカ。実はここは、アリの叔父が経営する領地。そこでたった半年の間に朗らかで輝いていたアリの変わり果てた姿を見てしまい――。 ハイスペ不眠攻めxお人好し平凡受けのファンタジーBLです。ハピエン。

異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

レベル1のフリはやめた。貸した力を全回収

ソラ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ち、ソラ。 彼はレベル1の無能として蔑まれ、魔王討伐を目前に「お前のようなゴミはいらない」と追放を言い渡される。 だが、傲慢な勇者たちは知らなかった。 自分たちが人間最高峰の力を維持できていたのは、すべてソラの規格外のステータスを『借りていた』からだということを。 「……わかった。貸していた力、すべて返してもらうよ」 契約解除。返還されたレベルは9999。 一瞬にして力を失い、ただの凡人へと転落しパニックに陥る勇者たち。 対するソラは、星を砕くほどの万能感を取り戻しながらも、淡々と宿を去る。 静かな隠居を望むソラだったが、路地裏で「才能なし」と虐げられていた少女ミィナを助けたことで、運命が変わり始める。 「借金の利息として、君を最強にしてあげよう」 これは、世界そのものにステータスを貸し付けていた最強の『貸与者』が、不条理な世界を再定義していく物語。 (本作品はAIを活用して構成・執筆しています)

処理中です...