フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第4章 異世界転生した少年少女がガラン領を永久追放されて王都に移送後、何があった?

389.有名人と同じ集団に属していると、『よく知ってる』と話す人、いるよね?同級生だったとか。でも、有名人が所属先を隠していたら、どう?

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鼻をへし折られて悶絶している国側の人は、モルトル・ヨーリキの上司でも、部下でもなかった。
配属先が同じだったわけでもない。
採用時期が同じだったわけでもない。

個人的な付き合いどころか、面識もない。

就職先が同じな他人だったの。

他人の間柄で、我々は、使っていいと言えちゃうのは、裏切られたと思っているのかしら?

話し出したら、言葉が止まらないみたい。

「モルトル・ヨーリキは、政府の犬なのに、宗派で成り上がって、チヤホヤされて、いい思いしている。」

「モルトル・ヨーリキがいい思いをしているのは、政府も宗派も騙しているせいだ。」

「モルトル・ヨーリキは、いい思いした分を政府の犬として、差し出さない。」

「モルトル・ヨーリキがいい思いした分を政府が取り返せないなら、私が取り返してやろう。」

モルトル・ヨーリキの近くを探っていたら、
モルトル・ヨーリキの弟が、兄のせいで肩身の狭い思いをしていると、聞いた。
モルトル・ヨーリキが政府の犬だと暴露したところ、弟も兄のいい加減さは常々腹にすえかねていたというので、天誅をくらわすことにした。

と興奮して話す。

ボクは、モルトル・ヨーリキに天誅を食らわしていい人間がこの世にいるとすれば、ボクだと思う。

だって、モルトル・ヨーリキ大好き過ぎる有象無象とモルトル・ヨーリキ本人に現在進行形で、迷惑をかけられているもの。

「私は、モルトル・ヨーリキに政府の犬として、本来の仕事をさせたにすぎない。」

やっと、口を挟める。
「本来の仕事と空間転移の仕掛けの関係は?」

「モルトル・ヨーリキの悪行を把握して、暴くため。」

「悪行?」

「自分勝手に集落を作り、長のような振る舞いをしていた。政府の犬として失格である。」

「政府の犬モルトル・ヨーリキを見張るのが、仕事なの?」

主張を聞く限りでは、工作員が裏切らないか、見張っているのではないよね?

気になるあの子と同じ職場なのに、いつまで経っても会えないから、探して追いかけているように思える。

「そんなわけあるか。間違いを糺しただけだ。」

自分の職場から見張りに出かけていき、匿っている異世界人集落に行ったり、モルトル・ヨーリキの不在時に執務室や自宅へ黙って出入りする。

情熱的にモルトル・ヨーリキを追いかけているよね?

「モルトル・ヨーリキの執務室に出入りしていたなら、モルトル・ヨーリキ以外の誰かに会っていないかしら?」
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