フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第5章 コーハ王国の近衛には、わがまま姫がいる。フィリス・ガランという子爵家子息。コーハ王国のイイ男を侍らせて、手玉にとっているらしいよ?

494.今の仕事を辞めないなら、今日死ぬよ、と言われたら、どうする?仕事を辞める?人生を諦める?

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「どこから、そんな話になる?」
とおんぶ男。

「おんぶの方が、どんな説明されたのか、命令されただけなのか、ボクは知らない。」
とフィリス。

「ここにいるのに、今日が人生の終わりだと知らないのが、その理由。」

「説明したら、仕事をする人がいないから省いたのか、説明する手間を省いただけなのか、ボクには分からない。」
とフィリス。

「手間を省いたって?」

「生きていく人には、危ない仕事の説明しないと揉めるでしょ?」

「死人は、語れないのよ。」
とフィリス。

「なんで、お前が、そんなことを知っている?」
とおんぶ男。

「ボクが、いいお家の生まれ、だから。」
とフィリス。

「大丈夫だ。ミーアーニ様が助けてくださる。」
とおんぶ男。

「その根拠は?」

「ミーアーニ様は、いつも、戦う者に優しい。」
とおんぶ男。

「人生が終わる理由を知らせない方が優しいの?」
とフィリス。
理由を作ったのは、ミーアーニ王女殿下よ?

「ミーアーニ様は、戦う者を見捨てたりしない。」
とおんぶ男。

「ミーアーニ王女殿下が、助けてくれる確約があるの?」
とフィリス。

「確約というわけではないが、危ないときは助けてくださる。」
とおんぶ男。

「今まで、ずっと?」
とフィリス。

「そうだ。」
とおんぶ男。

おんぶ男の言う通りに、毎回助けに来たのかもしれない。
今回は、王女の戦力勝負ではない。
国と国との綱引きになる。

王女の命は、戦力として、国は守るだろう。
でも。
近衛の制服を着て、身分詐称までさせられている実行犯の平民の兵士を助けるかしら?

おんぶ男が楽観的なのか。

平民の兵士に、王女を疑えというのは、無理な話なのか。

いずれにせよ、彼らの言うがままにしていたら、死への近道を最速で走っているようなもの。

ボクが、主導権を握らないと。
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