526 / 1,496
第5章 コーハ王国の近衛には、わがまま姫がいる。フィリス・ガランという子爵家子息。コーハ王国のイイ男を侍らせて、手玉にとっているらしいよ?
527.「エスター、やり遂げた後は労りの時間。エスターが飽きるまで、労る。ボクのエスターだから、誰にも譲らない。邪魔はさせないの。」
しおりを挟む
ラウルが落ち着いたので、サブリーに後始末を任せて、エスターの元へ。
エスターが、ラウルの補佐として子どもの時分から一緒にいたのは、ラウルとエスターの両方のため。
エスターは、子どもの頃から、『花の顔』と評判の美人。
ラウルとの相性が良かったこともあるけど、ラウルとエスターが揃うと、他の人の腰がひけるので、2人ともの身を守るために、一緒に行動するようにしている。
その成果は、顕著で、2人に近づく一定数を遠ざけてきた。
2人が貴族子弟であることも相まって、強固な守りになる。
しかし、今回は、勝手が違った。
ミーアーニ王女殿下は、王女であり、王弟子息のラウルより地位は上。
ミーアーニ王女に付き従う女性達は、戦闘力ゆえに、社交界から爪弾きにされた貴族子女と、王女や仲間が主流派ではないため、立ち位置の不安定な平民の娘だ。
貴族階級の道徳も倫理も、彼女達は嗜まない。
非常事態になったとき、エスターは、迷わず、ラウルを守る。
ラウルは、堂々とエスターに守られる。
そんな2人の関係が、エスターの生き方で、誇り。
でも、その結果が、辛くて、苦しくなることだってある。
サブリーは、エスターの体の負担にならないように、清拭をしたり、飲み物や食べ物を与えたりして、誰にも気づかせないという心遣いを態度で示した。
意を汲んだセドリックとシュクナは、ラウルとエスターに関しては、見守る姿勢を貫いた。
フィリスは、そっとエスターを神気で包み込む。
エスターの頑張りが、エスターとラウルを苦しめる未来にならないように。
フィリスは立ち回る。
ラウルもエスターも、フィリスのもの。
フィリスのかけがえない宝物。
フィリスの宝物をフィリスが大事にするのは、当然。
エスターのいやだったものが、エスターを苦しめたりしないように、横たわるエスターに寄り添い、そっと、呼びかけながら抱きしめる。
「エスター、ボクよ、フィリスなの。」
「ラウルは、もう大丈夫。体を休めれば、明日から元気。」
「だから、エスターの疲れをとりにきたの。」
「ラウルは、サブリーが見ている。ラウルには、こちらの様子は分からない。
外には、ユージュアルが見張っていて、誰も近寄れない。」
「ボクだけ。」
「エスターとボクだけ。」
「今日の仕事の疲れは、今日中にとってしまうの。明日からまたお仕事なの。」
「仕事。」
とエスター。
「今日は、皆でお仕事頑張ったの。いっぱい頑張ったから、今日は、もうお仕事はしないの。」
「ボクのお仕事も、エスターのお仕事も、明日までお休み。」
「ボク、近衛の偉い人だから、ボクが休むと言ったら、休まなきゃ。」
「お仕事おしまい。今から、ボクとエスターの2人時間。」
「外から来るいやなものはユージュアルがやっつけるの。」
「内側にあるいやなものは、ボクが全部もらっちゃう。」
「エスターの楽しいことも、いやなことも、ボクの一部。」
「エスターは、ボクのだから。エスターにボクのことを考えなくさせるようなナニカは、ボクが持っていく。」
エスターが、静かに嗚咽し始める。
フィリスは体を投げ出した。
服を着ていないから、全裸のままタオルを巻く。
「エスター、やり遂げた後は、労りの時間よ。」
「エスターが飽きるまで、労る。ボクのエスターだから、誰にも譲らない。邪魔はさせないもの。」
エスターが、ラウルの補佐として子どもの時分から一緒にいたのは、ラウルとエスターの両方のため。
エスターは、子どもの頃から、『花の顔』と評判の美人。
ラウルとの相性が良かったこともあるけど、ラウルとエスターが揃うと、他の人の腰がひけるので、2人ともの身を守るために、一緒に行動するようにしている。
その成果は、顕著で、2人に近づく一定数を遠ざけてきた。
2人が貴族子弟であることも相まって、強固な守りになる。
しかし、今回は、勝手が違った。
ミーアーニ王女殿下は、王女であり、王弟子息のラウルより地位は上。
ミーアーニ王女に付き従う女性達は、戦闘力ゆえに、社交界から爪弾きにされた貴族子女と、王女や仲間が主流派ではないため、立ち位置の不安定な平民の娘だ。
貴族階級の道徳も倫理も、彼女達は嗜まない。
非常事態になったとき、エスターは、迷わず、ラウルを守る。
ラウルは、堂々とエスターに守られる。
そんな2人の関係が、エスターの生き方で、誇り。
でも、その結果が、辛くて、苦しくなることだってある。
サブリーは、エスターの体の負担にならないように、清拭をしたり、飲み物や食べ物を与えたりして、誰にも気づかせないという心遣いを態度で示した。
意を汲んだセドリックとシュクナは、ラウルとエスターに関しては、見守る姿勢を貫いた。
フィリスは、そっとエスターを神気で包み込む。
エスターの頑張りが、エスターとラウルを苦しめる未来にならないように。
フィリスは立ち回る。
ラウルもエスターも、フィリスのもの。
フィリスのかけがえない宝物。
フィリスの宝物をフィリスが大事にするのは、当然。
エスターのいやだったものが、エスターを苦しめたりしないように、横たわるエスターに寄り添い、そっと、呼びかけながら抱きしめる。
「エスター、ボクよ、フィリスなの。」
「ラウルは、もう大丈夫。体を休めれば、明日から元気。」
「だから、エスターの疲れをとりにきたの。」
「ラウルは、サブリーが見ている。ラウルには、こちらの様子は分からない。
外には、ユージュアルが見張っていて、誰も近寄れない。」
「ボクだけ。」
「エスターとボクだけ。」
「今日の仕事の疲れは、今日中にとってしまうの。明日からまたお仕事なの。」
「仕事。」
とエスター。
「今日は、皆でお仕事頑張ったの。いっぱい頑張ったから、今日は、もうお仕事はしないの。」
「ボクのお仕事も、エスターのお仕事も、明日までお休み。」
「ボク、近衛の偉い人だから、ボクが休むと言ったら、休まなきゃ。」
「お仕事おしまい。今から、ボクとエスターの2人時間。」
「外から来るいやなものはユージュアルがやっつけるの。」
「内側にあるいやなものは、ボクが全部もらっちゃう。」
「エスターの楽しいことも、いやなことも、ボクの一部。」
「エスターは、ボクのだから。エスターにボクのことを考えなくさせるようなナニカは、ボクが持っていく。」
エスターが、静かに嗚咽し始める。
フィリスは体を投げ出した。
服を着ていないから、全裸のままタオルを巻く。
「エスター、やり遂げた後は、労りの時間よ。」
「エスターが飽きるまで、労る。ボクのエスターだから、誰にも譲らない。邪魔はさせないもの。」
0
あなたにおすすめの小説
ヒーロー組織のサポートメンバーになりました!
はちのす
BL
朝起きたら、街はゾンビだらけ!生き残りたい俺は、敵に立ち向かうヒーロー組織<ビジランテ>に出逢った。
********
癖の強いヒーロー達の"心と胃の拠り所"になるストーリー!
※ちょっとイチャつきます。
氷の婚約者様に破談を申し出たら号泣された
楽矢
BL
目が覚めると、レースの牢獄のような天蓋付きベッドの上だった。
何も覚えていない出来損ない下級貴族ミラ。無能だクズだと冷酷な罵詈雑言を浴びせてくる氷の騎士セティアス。
記憶喪失から始まる、2人のファンタジー貴族ラブコメディ。
----------
※注)
かっこいい攻はいません。
タイトル通りそのうち号泣しますのでご注意!
貴族描写は緩い目で雰囲気だけお読みいただけると幸いです。
ハッピーエンドです。
激重感情をこじらせた攻→受な関係がお好きな同志の方、どうぞよろしくお願いします!
全16話 完結済み/現在毎日更新予定
他サイトにも同作品を投稿しています。
様子を見ながらそのうち統合するかもしれません。
初めての一次創作でまだよく分かっておらず、何かおかしなことをしでかしていたら申し訳ないです!
【柳原学園】いやいや、俺は『俺様生徒会長』だから
西園 斎
BL
家の都合で『俺様』を演じてる生徒会長が、生徒会やら風紀やら教師やらから好かれるお話。
演技俺様会長総受け(愛され)/後固定CP
*10年以上前の作品を、やや加筆修正していきます
身代わりにされた少年は、冷徹騎士に溺愛される
秋津むぎ
BL
第13回BL大賞奨励賞頂きました!
最終17位でした!応援ありがとうございます!
あらすじ
魔力がなく、義母達に疎まれながらも必死に生きる少年アシェ。
ある日、義兄が騎士団長ヴァルドの徽章を盗んだ罪をアシェに押し付け、身代わりにされてしまう。
死を覚悟した彼の姿を見て、冷徹な騎士ヴァルドは――?
傷ついた少年と騎士の、温かい溺愛物語。
【完結】Restartー僕は異世界で人生をやり直すー
エウラ
BL
───僕の人生、最悪だった。
生まれた家は名家で資産家。でも跡取りが僕だけだったから厳しく育てられ、教育係という名の監視がついて一日中気が休まることはない。
それでも唯々諾々と家のために従った。
そんなある日、母が病気で亡くなって直ぐに父が後妻と子供を連れて来た。僕より一つ下の少年だった。
父はその子を跡取りに決め、僕は捨てられた。
ヤケになって家を飛び出した先に知らない森が見えて・・・。
僕はこの世界で人生を再始動(リスタート)する事にした。
不定期更新です。
以前少し投稿したものを設定変更しました。
ジャンルを恋愛からBLに変更しました。
また後で変更とかあるかも。
完結しました。
不遇な死を迎えた召喚勇者、二度目の人生では魔王退治をスルーして、元の世界で気ままに生きる
六志麻あさ
ファンタジー
異世界に召喚され、魔王を倒して世界を救った少年、夏瀬彼方(なつせ・かなた)。
強大な力を持つ彼方を恐れた異世界の人々は、彼を追い立てる。彼方は不遇のうちに数十年を過ごし、老人となって死のうとしていた。
死の直前、現れた女神によって、彼方は二度目の人生を与えられる。異世界で得たチートはそのままに、現実世界の高校生として人生をやり直す彼方。
再び魔王に襲われる異世界を見捨て、彼方は勇者としてのチート能力を存分に使い、快適な生活を始める──。
※小説家になろうからの転載です。なろう版の方が先行しています。
※HOTランキング最高4位まで上がりました。ありがとうございます!
光る穴に落ちたら、そこは異世界でした。
みぃ
BL
自宅マンションへ帰る途中の道に淡い光を見つけ、なに? と確かめるために近づいてみると気付けば落ちていて、ぽん、と異世界に放り出された大学生が、年下の騎士に拾われる話。
生活脳力のある主人公が、生活能力のない年下騎士の抜けてるとこや、美しく格好いいのにかわいいってなんだ!? とギャップにもだえながら、ゆるく仲良く暮らしていきます。
何もかも、ふわふわゆるゆる。ですが、描写はなくても主人公は受け、騎士は攻めです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる