フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

920.抱っこに年齢制限はない。抱っこされたい間は、抱っこされていればいい。

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ボク、イリダ殿に抱えて連れていかれたから、イリダ殿に抱えられそうになったら、オブライエン抱っこで躱すの。

オブライエンは、ボクを抱っこするプロ。

踏み込む前に練習しておかなくちゃ。

「オブライエン、抱っこ。」
ボクが呼ぶと、すかさずオブライエンの腕が伸びてきて、ボクを抱える。

「この調子なの。」
ボクは、オブライエンに抱えられるプロ。
どんなとき、どんなタイミングでも、的確にオブライエンの腕の中に陣取れるの。

ボクの抱っこされ歴は、長いの。

オブライエンに抱っこされながら、逃げ切ったこともあるの。

オブライエンが、本番でボクを抱っこするためのウォーミングアップも済んだの。

「フィリス、準備は?」
とデヒルお兄様。
「いつでも。お心のままに。」
ボクは、抱っこからおりて、地面に立つ。

シーリ・ポートが、オブライエンを見ている。
「シーリ・ポート。見ても、あげないの。ボクのなの。」

「いえ。抱っこ、いりますか?」
とシーリ・ポート。

「イリダ殿は、ボクを抱えて拉致したの。」

また拉致されたら、嫌だもの。
イリダ殿に抱っこされる前にオブライエンに抱っこされるの、ボク。

「成人されているのでは?」
シーリ・ポートは、恐る恐るボクに確認してきたの。

「勿論成人しているの。ボクは、23歳だもの。」
大人の男なの、ボク。

それにしても。
シーリ・ポートは、お悩みなのかしら。
「シーリ・ポート。抱っこに年齢制限はないの。抱っこされたい間は、抱っこされていればいいの。」
ボク、アドバイスするの。
「抱っこされると、安心と幸福を得られるの。」

「ボクは、シーリ・ポートの抱っこのために、オブライエンを貸すことはないの。シーリ・ポートは、抱っこしてくれる人を自力で探しなさい。」

「フィリス様のお言葉は、抱っこの真髄です。良い経験をしましたね。」
ツーニールが、シーリ・ポートの人生に、ためになる経験が増えたことを喜んでいるの。

ツーニールは、他所の家の当主の護衛に寛大なの。

「抱っこされたいという願望は、人間の根源的な何かから湧いていると考えてみるといい。自分の抱っこ願望を否定してやるなよ。」
オブライエンったら、シーリ・ポートの迷いにアドバイスをしてあげるなんて、人生を分かっているの。

「ツーニール。オブライエン。2人とも、ボクの自慢の側近と護衛なの。ボク、2人と一緒に来て、良かったの。」
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