フィリス・ガランの近衛生活

かざみはら まなか

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第6章 コーハ王家の第4王子と高位貴族子弟の近衛は、同じ近衛である地味平凡の子爵子息の魅了で逆ハーレムを作っている、との情報が!

1156.ボクは、異世界転生者で人造人間の女子学生の問いかけに答えるの。異世界転生者からの恩恵というものは、この世界には不必要なもの。

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男性担当者は、即答しなかったの。

男性担当者が、契約書の内容や文言について、表面以上の、深い事情については話したくないと考えていることは、おおよそ、見当がつくの。

契約書の文言で騙されたなんて、貴族としては、自慢できないことなの。

貴族として、侮られる要因を、さらに増やしたくはないと思うの。

というのも。

男性担当者が即答しなかったのは、男性担当者ではなく、男性担当者の家の当主が騙されたからじゃないかしら。

男性担当者が、女子学生の養親になったのは、男性担当者の家から少しでも、人造人間の縁を遠ざけたかったからだと思うの。

何をどう答えようか、と、男性担当者が、考え込んでいる間に。

ボクは、第2王子派閥と第3王子派閥に所属しない女子学生の問いかけに答えることにしたの。

女子学生が、屠殺場について知りたいなら、自分で調べるといいの。

ボクは、人造人間の女子学生だけでなく、この部屋にいる他の学生や女性担当者にも聞かせておきたいの。

第2王子派閥と第3王子派閥の中枢にいない家の学生は、今後、この件で働くことになるもの。

ボクが、教育して、使える人材にして斡旋するの。

そのために、ふわふわした感覚ではなく、意識の根底に根付かせなくてはいけない考え方があるの。

国を動かす貴族として、持っていてしかるべき考え方なの。

「女子学生は、ボクの話を聞いて、答えを出すといいの。

異世界転生して、異世界の色々を持ち込んだのは、異世界転生者なの。

異世界転生者が持ち込んだもので、この世界に必要なものが、あったかしら?

この世界に必要なものなら、異世界から持ち込まなくても、研究開発を重ねて、この世界に必要なタイミングで発明したり、発見したりするの。

この世界の文明を否定し、この世界の文明の発展を待たず、この世界が異世界より劣ると決めつける異世界転生者の多いこと。

キミのように。

異世界転生者であるキミは、ボクが、逆ハーレムの恩恵にあずかっているから、異世界転生者であるキミに敬意を払わないといけないのだ、と、ボクを責めたけれど。

この世界で無用の長物どころか、害悪になっているキミに、敬意を払う人はどんな立場で、どんな意図があるか、自分で考えてみるといいの。

この世界には、この世界の文明があって、この世界のスピードで進んでいるの。

異世界転生者は、異世界の文明や文化を持ち込みたがるの。

どの異世界転生者も、異世界の文明や文化を持ち込む動機に大差はないの。

異世界の文化が恋しいから。

異世界の文明じゃないと生きるのが不便だから。

異世界転生者は、異世界のものを持ち込むにあたり、自分自身の半径1メートルの世界だけで、この世界を知ったつもりになるの。

この世界がどんな風か、その在り方を知ろうとしないの。

この世界の住人は、異世界転生者が持ち込んだものがなくても十分生きていけるという現実を見ようともしないの。

この世界には、この世界としての発展があるの。

異世界転生者の持ち込んだものをありがたがるのは当然だと思い込むのは、思考停止なの。

異世界転生者の自己満足を体現するために、この世界は存在しているわけじゃないの。

前の暮らしみたいに、快適にして、過ごしやすくしたいと考えるのは、異世界転生者の身勝手な願望なの。

只人の身勝手な願望で、この世界の進みを捻じ曲げたり、歪めたりしていいと、どうして思えるのかしら。

ボクが異世界転生者に敬意を払わないといけないという根拠と証拠。
口頭での提出を、ボクは、この場でキミに求めるの。

どちらもないなら、キミは、大人しくお縄につくの。」
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