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67.悪魔の証明を求められた加地さんは、加地さんの仲間の男三人に守られている。加地さんと加地さんに預けられた人達。戦いの火蓋が今、切られた。
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「加地さん、そういうわけだ。蚊にさされないために、加地さんが何をしたか、話してもらおう。」
と苦情を言うようにと加地さんに勧めた男。
加地さんも、気づいてはいたのだろう。
蚊が寄ってこない謎を指摘される可能性に。
「私は、何もしていない。蚊にさされないのは、私もなぜかわからない。」
加地さんは、自身も分からないと、正直に、困惑気味に答えた。
誰に詰め寄られても、加地さんは、自身に蚊が寄ってこない理由を知らない。
この部屋の中で、理由を知っているのは、俺と、俺の隣で、俺に腕を絡めている女だけ。
「加地さん、嘘はいけない。この期に及んで、嘘を重ねないでもらえないか。」
と苦情を言うようにと加地さんに勧めた男。
「嘘ではない。嘘だとは心外。ずっと一緒に行動してきた私が、隠れて何かをするのを見たとでも?」
と加地さんは、強く否定して、聞き返した。
「隠れて何かをしたところは、見ていない。」
と苦情を言うようにと加地さんに勧めた男。
「ほら。」
と加地さんは、勝ち誇った顔になった。
「我々と合流する前に何かをしていた、ということではないか。」
と苦情を言うようにと加地さんに勧めた男。
加地さんの顔は強張った。
加地さんは、悪魔の証明を求められている。
「していない。私が何もしていないことは、私の仲間が見ている。」
と加地さんは、強く言い切る。
「加地さんの仲間は、我々の仲間ではないから、信用できない。」
と苦情を言うようにと加地さんに勧めた男は、鼻で笑う。
「あなた達が誰も見ていない場所で、やっていないことを証明することはできない。できても、意味がない。あなた達が、私を信用しないんだから。」
と加地さんは、強気に出た。
「加地さんが証明できないなら、我々が納得できるまで、我々自身で加地さんに確認すればいい。」
苦情を言うようにと加地さんに勧めた男は、にやりと笑った。
「それがいい。加地さんを確認しよう」
「賛成。確認したいやつ、集まれ。」
蚊の大群にたかられながら、加地さんの周りに集合する人達。
仲間の男達に囲まれている加地さんを囲む。
「加地さんが証明する代わりに、有志が確認してくれることになった。」
苦情を言うようにと加地さんに勧めた男に、加地さんは抗議した。
「私は、確認させるとは言っていない。私に近づくとどうなるか、分かっているはず。」
加地さんは、加地さんの仲間を示す。
俺が加地さんに近づいたり、加地さんの提案を拒否したりしたことが気に入らない男達の本領発揮か。
「我々は、同じ志を胸にここまで共にきた。
加地さんの潔白を証明するための、有志の確認に、加地さん自身が協力するつもりがない、となると。」
と苦情を言うようにと加地さんに勧めた男。
「実力行使だ。」
「実力行使!実力行使!」
「そういうことで、加地さんも異論は。」
と苦情を言うようにと加地さんに勧めた男が、まとめようとした。
「ある。異論はある。」
と加地さん。
加地さんの仲間は、三人。加地さんの確認する有志は、三倍以上。
加地さんの仲間の一人一人が、喧嘩に強かろうと、加地さんとの隙間ができたら、数の力で加地さんを取られる。
殴り合いするにしても、仲間同士で同士討ちになる距離から動けないとなると、仲間の男にできることは少なくなる。
「私の確認は不要。私に対する嫌がらせを、私が黙って受ける謂れはない。」
と加地さん。
加地さんは、対決姿勢を打ち出した。
「加地さんに協力してもらえないことが確定したが、異論はあるか?」
と苦情を言うようにと加地さんに勧めた男が、声を張り上げた。
「なし。異論なし。」
という声があがる。
「ジャーナリズムだ、ジャーナリズムだ。」
加地さんの吊るし上げに参加しない人もいる。
「いつも言っている台詞を言われているのって、間抜けね。」
「まさしくブーメラン。」
ジャーナリズムだ、ジャーナリズムだ、という掛け声は、加地さんのチャンネル内での決めセリフといったところか。
チャンネルでのキャラ作りのためか、加地さんの本心か。
センセーショナルで覚えやすい言葉は、広がるのが早い。
アンチも信者も倍々ゲーム。
両方増えるから盛り上がる。
加地さんに預けられた人達は、預けられたのであって、加地さんを慕って、自分から加地さんについてきていない。
加地さんに預けられた人達の表に出さない嫌悪感は、くすぶっている間に、右肩上がりを続けて、今、爆発した。
「やってしまえ。」
一人の言葉が決め手となり、始まった。
加地さんに預けられた人達は、ぶつかりあいながら、加地さんへと押し寄せた。
加地さんに預けられた人達は、手を伸ばして、三人の男の隙間から、加地さんの体を掴もうとする。
蚊の大群ごと。
加地さんに預けられた人達も、加地さんの周りを固める三人の男も。
蚊の大群を払っていない。
顔面が蚊で黒くなっても、顔に手を伸ばしたりしなくなった。
「うおお、痛い、腕が!」
「くっそ。腕を折りやがった!」
二人は、腕をひねり上げられて、離されるときに、負傷したようだ。
加地さんに預けられた人達のうち、加地さんを囲む人達の目的は、加地さんを引きずり出すこと。
腕を出せば、腕を掴まれると学習した、加地さんに預けられた人達は、腕を折られないように、体の横に腕をつけて、何回も体当たりしていく。
加地さん側は、押し返すのではなく、殴っている。
「ふざけんな、来るな。」
「加地さんと一緒に偉そうにしやがって。
てめえらなんか、いても役に立たないと思い知らせてやる。」
「身内だなんだとデカいツラにデカい口。見飽きてるんだよ、こっちは。」
加地さんの周りを固めている三人の男は、体は加地さんから離れないようにして動かない。
頭突きをしたり、腕を振り上げたり、足を踏んだり、膝蹴りして戦っている。
蚊の大群にたかられている人が、蚊の大群にたかられたまま、加地さんの周りを押し合いへし合いしている。
空間が黒い。
揉み合っていた女の一人が、言い出した。
「今更、蚊にさされない方法を知るだけで、満足できる?
加地さんには、私達の痒さと痛さを味わって、後悔してもらわないと。」
と苦情を言うようにと加地さんに勧めた男。
加地さんも、気づいてはいたのだろう。
蚊が寄ってこない謎を指摘される可能性に。
「私は、何もしていない。蚊にさされないのは、私もなぜかわからない。」
加地さんは、自身も分からないと、正直に、困惑気味に答えた。
誰に詰め寄られても、加地さんは、自身に蚊が寄ってこない理由を知らない。
この部屋の中で、理由を知っているのは、俺と、俺の隣で、俺に腕を絡めている女だけ。
「加地さん、嘘はいけない。この期に及んで、嘘を重ねないでもらえないか。」
と苦情を言うようにと加地さんに勧めた男。
「嘘ではない。嘘だとは心外。ずっと一緒に行動してきた私が、隠れて何かをするのを見たとでも?」
と加地さんは、強く否定して、聞き返した。
「隠れて何かをしたところは、見ていない。」
と苦情を言うようにと加地さんに勧めた男。
「ほら。」
と加地さんは、勝ち誇った顔になった。
「我々と合流する前に何かをしていた、ということではないか。」
と苦情を言うようにと加地さんに勧めた男。
加地さんの顔は強張った。
加地さんは、悪魔の証明を求められている。
「していない。私が何もしていないことは、私の仲間が見ている。」
と加地さんは、強く言い切る。
「加地さんの仲間は、我々の仲間ではないから、信用できない。」
と苦情を言うようにと加地さんに勧めた男は、鼻で笑う。
「あなた達が誰も見ていない場所で、やっていないことを証明することはできない。できても、意味がない。あなた達が、私を信用しないんだから。」
と加地さんは、強気に出た。
「加地さんが証明できないなら、我々が納得できるまで、我々自身で加地さんに確認すればいい。」
苦情を言うようにと加地さんに勧めた男は、にやりと笑った。
「それがいい。加地さんを確認しよう」
「賛成。確認したいやつ、集まれ。」
蚊の大群にたかられながら、加地さんの周りに集合する人達。
仲間の男達に囲まれている加地さんを囲む。
「加地さんが証明する代わりに、有志が確認してくれることになった。」
苦情を言うようにと加地さんに勧めた男に、加地さんは抗議した。
「私は、確認させるとは言っていない。私に近づくとどうなるか、分かっているはず。」
加地さんは、加地さんの仲間を示す。
俺が加地さんに近づいたり、加地さんの提案を拒否したりしたことが気に入らない男達の本領発揮か。
「我々は、同じ志を胸にここまで共にきた。
加地さんの潔白を証明するための、有志の確認に、加地さん自身が協力するつもりがない、となると。」
と苦情を言うようにと加地さんに勧めた男。
「実力行使だ。」
「実力行使!実力行使!」
「そういうことで、加地さんも異論は。」
と苦情を言うようにと加地さんに勧めた男が、まとめようとした。
「ある。異論はある。」
と加地さん。
加地さんの仲間は、三人。加地さんの確認する有志は、三倍以上。
加地さんの仲間の一人一人が、喧嘩に強かろうと、加地さんとの隙間ができたら、数の力で加地さんを取られる。
殴り合いするにしても、仲間同士で同士討ちになる距離から動けないとなると、仲間の男にできることは少なくなる。
「私の確認は不要。私に対する嫌がらせを、私が黙って受ける謂れはない。」
と加地さん。
加地さんは、対決姿勢を打ち出した。
「加地さんに協力してもらえないことが確定したが、異論はあるか?」
と苦情を言うようにと加地さんに勧めた男が、声を張り上げた。
「なし。異論なし。」
という声があがる。
「ジャーナリズムだ、ジャーナリズムだ。」
加地さんの吊るし上げに参加しない人もいる。
「いつも言っている台詞を言われているのって、間抜けね。」
「まさしくブーメラン。」
ジャーナリズムだ、ジャーナリズムだ、という掛け声は、加地さんのチャンネル内での決めセリフといったところか。
チャンネルでのキャラ作りのためか、加地さんの本心か。
センセーショナルで覚えやすい言葉は、広がるのが早い。
アンチも信者も倍々ゲーム。
両方増えるから盛り上がる。
加地さんに預けられた人達は、預けられたのであって、加地さんを慕って、自分から加地さんについてきていない。
加地さんに預けられた人達の表に出さない嫌悪感は、くすぶっている間に、右肩上がりを続けて、今、爆発した。
「やってしまえ。」
一人の言葉が決め手となり、始まった。
加地さんに預けられた人達は、ぶつかりあいながら、加地さんへと押し寄せた。
加地さんに預けられた人達は、手を伸ばして、三人の男の隙間から、加地さんの体を掴もうとする。
蚊の大群ごと。
加地さんに預けられた人達も、加地さんの周りを固める三人の男も。
蚊の大群を払っていない。
顔面が蚊で黒くなっても、顔に手を伸ばしたりしなくなった。
「うおお、痛い、腕が!」
「くっそ。腕を折りやがった!」
二人は、腕をひねり上げられて、離されるときに、負傷したようだ。
加地さんに預けられた人達のうち、加地さんを囲む人達の目的は、加地さんを引きずり出すこと。
腕を出せば、腕を掴まれると学習した、加地さんに預けられた人達は、腕を折られないように、体の横に腕をつけて、何回も体当たりしていく。
加地さん側は、押し返すのではなく、殴っている。
「ふざけんな、来るな。」
「加地さんと一緒に偉そうにしやがって。
てめえらなんか、いても役に立たないと思い知らせてやる。」
「身内だなんだとデカいツラにデカい口。見飽きてるんだよ、こっちは。」
加地さんの周りを固めている三人の男は、体は加地さんから離れないようにして動かない。
頭突きをしたり、腕を振り上げたり、足を踏んだり、膝蹴りして戦っている。
蚊の大群にたかられている人が、蚊の大群にたかられたまま、加地さんの周りを押し合いへし合いしている。
空間が黒い。
揉み合っていた女の一人が、言い出した。
「今更、蚊にさされない方法を知るだけで、満足できる?
加地さんには、私達の痒さと痛さを味わって、後悔してもらわないと。」
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